俺はお前の・・・・
 


交われば身体は熱くなる。
それはそうだろう・・・、
俺はあの子が好き・・いや、愛しているのだから。

愛しているものと交われば身体はしれず熱くなる。
だが交われば交わるほど、思うことがある。



俺はあの子にとってなんだろう?と。
あの子にとって俺は・・・どういう存在なのだろうか?



〜存在意義〜



クォヴレー・ゴードンは俺の部下だ。
まだ若干15歳の少年・・・
しかし戦時中のこのご時世大人も子供も関係なく、
才能があれば強制的に軍に入隊させられる。

クォヴレーは俺が少佐になって初めて面接して入隊させた第一号だ
身の上は天涯孤独でどこかつかみ所のない・・・子供だ。

そう・・・あの子は俺から見れば「子供」だ。
それなのにどうしてこんなに惹かれるのだろう・・・?



「・・・・帰るのか?」

考え事をしながら衣服を整えていると、
眠っていたクォヴレーが目を覚ました。
クォヴレーは裸でベッドに横たわりながら俺を見上げてきた。

「ああ・・・着替えに帰らないとな」
「そうか・・・、確かに昨日と同じ服だと上の連中がうるさいからな」

小さく欠伸をし、起き上がる。
ハラリとタオルケットが肌蹴け、
クォヴレーの素肌があらわになる。
白く細い身体には沢山の赤い鬱血の痕・・・・。

・・・俺が今しがた刻んだ痕だ。

「まだ3時か・・・真夜中だぞ?もう少しいればいいのに。
 6時くらいに帰っても十分間に合うだろ?」
「まぁ、な・・・。だが一眠りしたい」
「・・・ここで一眠りすればいい。
 いっそ服を何着かもってきて置いておけばいいのに」

・・・本気で言っているのか?
お前にとって俺はただの情人にすぎないのだろう?
だがクォヴレーはフフと笑って俺の服の裾を引っ張ってきた。

「それがいい!そうしろ!何着か服を置いておこう、イングラム!」
「クォヴレー・・・」

ニコニコ笑うクォヴレー。
だがその笑顔は残酷だ。
ただの・・一時の恋人にそんな満面の笑みを見せないで欲しい。
お前は俺を好きではないだろう・・・?
俺が何度もベッドで「好きだ」と囁いても
お前は一度も返事をしてはくれないのだから・・・。

「イングラム」
「ん?」
「夕べも寝てないのか?」
「いや?」
「じゃぁ、1日くらい睡眠不足でも平気だよな?」
「・・・どういう・・・!?」

クォヴレーは俺のシャツを引っ張りながら
ベッドサイドに立つ俺に近づいてきた。
そしてジッパーに顔を近づけたかと思うと、
器用に口でジッパーをおろし
下着の奥に隠れている性器を外界へと出したのだった。

「・・・まだ濡れてる・・当たり前か・・・」
「クォ・・・くっ・・・」
「んっ・・・・」

俺たちはつい1時間前まで激しく交わりあっていた。
性器はその時の熱と快楽をまだ忘れてはいない。
ひとたび口に含まれてしまえば直ぐにその気になってしまう。

「・・・・っ」
「んっ・・・んぅ・・・ふぁ・・・」

いつの間にかクォヴレーの頭に手を置き、
腰を揺らしだし始めている俺・・・。
自分はセックスにはなれているはずだ。
数え切れないほどの女性と経験してきた。
だがクォヴレーとのセックスは・・・・


「んっ・・・・はぁ・・・大きく・・・なって・・きた」


夢中で俺の性器をしゃぶるクォヴレー。

・・・クォヴレーとのセックスは
今までのどの女との経験よりも気持ちがいい。
それは俺がクォヴレーを愛しているからだろう。

・・・だが、クォヴレーは?


クォヴレーは俺を好きなのだろうか?

「・・・クォ・・ヴレー・・・」
「・・・ん〜?・・・んっ・・んっ」
「・・・挿・・れて・・ほしい・・・のか?」
「・・・んっ・・・」

その時、クォヴレーの目が細まった。

「挿れ・・たいのか?」
「・・・・・っ」
「さっき・・・3回も・・・挿れたまま・・・イった・・のに?」

時々クォヴレーは俺を挑発するような言葉を言う時がある。
そう、今のように。
男がひとたび性器を固くすれば『挿入』したい、
と思うのは自然の摂理だろう。

・・・何故試すようなことを聞く?

・・・いや、ひょっとして俺は試されているのか?

「・・イン・・・わっ!!」

俺は無意識にクォヴレーの腕を掴みベッドにうつ伏せにさせた。
ベッドに乗り上げ、クォヴレーの双丘に顔を埋めていく。

「あっあっ!!」
「・・・すごいな・・・3回分の精液が溜まっている」
「んっ・・・んーー」

蕾に唇を近づけ、舌でこじ開ける。
すると苦い液体が口の中に広がり、
クォヴレーの太ももに何本もの線を作り出していった。
すでn十分に解れているそこに、指を2本挿入した。

「あーー!!あっ・・」

指を緩く回すと、
クォヴレーは腰を捻じ曲げ更なる刺激を求めだし始める。

「どうして欲しいんだ・・・?」
「あっ・・・あっ・・・もっと・・かき回して・・!」
「何でだ?」
「イングラム・・・の・・太いの!」
「お前がさっきまで口で美味しそうに食べていたヤツ、か?」
「・・うん・・んっ・・・ソレ!」
「俺が、欲しいんだな?」
「・・・欲・・しい」
「・・・俺を好きか?クォヴレー」
「・・・・・・・」


・・・だが、いつもの如くその問いに対する答えは返ってこなかった。
だが俺は『俺』を与える。
俺はクォヴレーを愛している・・・だから欲しくて溜まらない。

「あーーーー!!」

熱くたぎった欲望を一気に最奥まで押し入れた。
クォヴレーは背を撓らせ悦びに満ちた叫びをあげる。

「んぅ・・っ・・・んっ」

腰を細かく揺らし、奥を小刻みに突く。
クォヴレーの後孔はそのたびに俺をギュゥと締め付け・・・

「っ・・・ヴレー・・・、クォ・・・っ・・・」
「・・・ぁ・・・もっと・・・イング・・もっと・・!」

クォヴレーの腰に手を添え、激しく腰を動かす。
俺の動きにあわせ、嬌声を出すクォヴレー。

「あっ・・あぁ・・あーー・・く・・んぅ・・」


クォヴレーの内壁は熱い。
熱くよく絞まる内壁に性器はどんどん、どんどん悦んでいく。
今にも爆発しそうなのを、もう少し繋がっていたくて我慢する。
俺は少しでも長くクォヴレーと一緒に快楽を共有したいのだ。


「クォヴレー・・・好き・・だ・・・」
「・・・もっと・・・もっと・・・イングっ!」
「好き・・だ!・・・クォヴレー・・」

腰を回転させクォヴレーの奥の奥まで犯していく。


俺のものだ。
熱く絞まる後孔も・・・
口から溢れる唾液も・・・
誰かを見つめる瞳も・・・
何も語ってくれない唇も・・・

全て俺のものだ・・・。


「・・・、っ・・クォ・・・くっ・・」
「もっと・・!もっとだ!」
「・・・っ・・・うっ・・・」
「イングラム!・・・あっ・・・もっと・・・言ってくれ!」
「!?」

言ってくれ・・・だと???
一体何を・・・?

「もっと・・もっと・・好き・・・って言ってくれ!」
「!?」

好き・・と言えだと・・・?

「好き・・って・・・好きって・・言って!イング!!」
「クォヴレー・・・?」

俺は腰の動きを止め、クォヴレーの顔を覗き込んだ。
クォヴレーは真っ赤な顔で俺を見上げ、
熱に潤んだ目で何かを必死に訴えようとしていた。


「好きって・・言って・・・くれ」
「・・・・?」

クォヴレーは俺の性器を引き抜くと、
再び俺の下半身に顔を埋めてきた。

「・・・!」
「んっ・・・んぅ・・・」

先端を軽く吸い上げ、全体を小さな口の中へ招き入れていく。
小さな口では大人の・・・
それも俺のような大男のモノを全てくわえ込むのは容易ではないだろう。
その証拠に苦しげな表情で頭を上下に動かしている。

「んぅ・・オレの・・・だ」
「っ・・・クォヴ・・?」
「イング・・・が、コレを使う相手は・・オレだけ・・・だろ?」
「・・・・・・?」
「オレだけ・・・だ!オレだけ・・・!オレ以外と使っては駄目だ!」

口から性器を出し、クォヴレーは何かを訴えるように叫びだした。

「オレ以外と・・気持ちよくなっては・・駄目だ!」
「クォヴレー」
「お前はいつもそうだ!」
「・・・なにが?」

一体何が言いたいのだろうか?
わけが分からずほけ〜・・となってしまっているが、
泣きそうな顔のクォヴレーに俺の心臓もチクチク針が刺さっていく。

「お前はいつもオレ以外の誰かと楽しそうにおしゃべりしている!」
「!」
「それなのにオレが誘えばいつも断りもせずオレを抱きにくる!」
「・・・・・」
「お前にとってオレとのセックスは
 割り切った関係だということは分かっている・・
 分かっているが・・・苦しいんだ!」


・・・なんだか俺は誤解されていないか??
それではまるで俺が誘われれば誰でも抱く
尻軽のプレイボーイみたいではないか。
いや、実際クォヴレーにとっての『俺』のイメージはそうなのだろうが・・。


「・・・イングラム残酷だ」
「・・・俺が?」
「お前のセックスの時の口癖、好きではないが・・・嬉しいのも事実だ」
「・・・口癖?」
「・・・お前は抱いた相手に対して絶対『好き』と言うんだろ?」
「!?」

それはとんでもない誤解だ。
今すぐその間違いを訂正してもいいのだろうか?
いや、訂正したい。
俺は・・・本当にお前が好きだから好きと毎回言っているんだからな。

「お前が好きと言うたびオレは・・・胸が締め付けられた。
 ・・・お前の好きは・・・オレへの告白ではない」
「・・・・・・」
「だが・・・だがオレは・・・お前にオレ以外と寝て欲しくないんだ!」


泣きながら叫ぶクォヴレー・・・。
何度身体を繋げても見えなかったクォヴレーの真意。
だが・・・今は・・・見える・・・・。
・・・自惚れて・・・いいのだろうか?
クォヴレーの言葉は・・・愛の告白と受け取って・・いいのか?


・・・俺はクォヴレーの頭に手を置き、
限界近く張り詰めていた性器を数回扱いた。

「・・・!!あっ・・?」

ビュクッ・・・と勢いよくクォヴレーの顔に射精する。
白濁した体液はあっという間にクォヴレーの顔を汚していった。
俺は俺の精液で汚れた顔を覆うように両手を添えると、

「・・・お前のだ・・・もうずっと、な」
「・・・・・?」

精液まみれの顔でクォヴレーはポカン・・と俺を見上げてきた。

「俺はお前と寝てからは・・もうずっとお前以外抱いていない」
「!?」
「今、お前の顔についている精液・・・、
 もう長いことお前にしか与えていない・・・」

俺は自分の手で自分の精液を掬った・・・。
そしてソレをクォヴレーの口元へもっていく。

「・・・さぁ?お前のだ。お前しかこの味は知らない。
 俺はこれまで誰にも飲ませたことはないからな」
「・・・・・・」

お前のだから舐めろ、と俺はクォヴレーの口をこじ開け
精液まみれの中指を差し込んだ。
クォヴレーはゆっくりと舌を動かし、俺の指を舐めていく・・・。

「・・・ふ・・・・んぅ・・・」
「俺の性器はお前だけのモノだ・・・」
「んっ・・・オレの・・・後孔・・・も・・・イングのだ」
「・・・・俺の?」
「・・・んっ・・・今までも・・これからも・・・イング・・だけ」
「・・・俺が・・好きなんだな・・・?」
「・・・ん・・・好き・・・本当はずっと・・・『オレも』って言いたかった」
「・・・クォヴレー」

口から指を抜き、再び顔を覆うように手を添え、
ゆっくりと唇を塞いでいく・・・。

「・・・んぅ」

唇を啄ばみ、そっと離すと・・・
俺はいつものように囁いた・・・。

「クォヴレー・・・好きだ」
「・・・・・・」

いつもは返ってこなかった返事。
だが・・・今回は・・・
今回からは・・・・


「・・・イングラム・・・オレ・・・も」



真っ赤な顔で小さく応えるクォヴレー。


・・・クォヴレーにとって俺の存在意義は
思ったよりも大きなものだったようだ・・・。



有り難うございました。 普段とちょっとちがうインヴレ、どうでしたでしょうか??