愛妻弁当
 
〜病気の原因は何?後日談〜





「・・・はぁ・・・はっ・・・」

ダブルベッドで重なり合う二つの影・・・
一つの塊だった影がやがて二つに分かれた。

「大丈夫か?動けるか?」
「・・・ん・・・へ・・き」
「・・・風呂は?」
「・・・んー・・・」

熱で火照った顔を彼の熱い大きな手が撫でる。
その愛撫を受けると気持ちよくなり自然と目を閉じてしまう・・・
目を閉じながらクォヴレーは・・・

「・・・入る・・・汗・・気持ち悪い・・」
「わかった・・・用意してくる・・・少し待ってろ」
「ん・・・お願い」

イングラムは、床に散らばっている2人分の衣服の中から、
自分のジーンズを摘み取ると素早くそれを身につけ、浴室へと向かった。

クォヴレーが腹をくだしていたので挿入するSEXは3日ぶりだった。
いつもより控えめだったとはいえ、
イングラムの愛し方はとても激しいので、体力を消耗する。
クォヴレーは枕に顔を埋め、風呂の準備が出来るまで眠ることにした。

ウトウトとしていると、耳に水の音が聞こえてくる。
浴槽に水を溜め込んでいる音だ。
クォヴレーは更にウトウトし始める・・・。
半ば夢の世界へ入りかけた頃・・・ある恐ろしい言葉が脳裏に蘇ってきた。







『これからはちゃんと処理できたかどうか確かめる必要がありそうだ』

『腹を下すより、恥ずかしい思いを少しの間我慢する方がいいと思わないか?』

『お前の言い分は聞かない・・・これは決定だ。いいな?』







青い顔でガバッとベッドから起き上がると・・・

「(忘れていた・・・ど、どうしよう???)」

無意識に枕を抱きしめながらクォヴレーは必死に考える。

「(イングラムに孔から精液をかきだしてもらうなんて・・・ゴメンだ!!)」

クォヴレーは必死で考える、タイムリミットは近い
・・・考える・・考える・・そして・・

「(そうだ!この部屋にイングラムを入れなくしてしまおう!うん、それがいい!!名案だ)」

ベッドから出、クォヴレーは急いで入り口に向かう。
そして鍵をかけた。

「ふぅ〜」

額の汗を拭い、再びベッドに戻ったクォヴレーは布団を被りまた眠りについた。

「・・・・・」

しばらくして、クォヴレーは自分の浅はかな行いの過ちに気づいた。
・・・そう、相手はあのイングラムなのである。
鍵をかけて部屋に入ってこれなくしたくらいで・・・諦めるだろうか??
彼のことだから・・・きっと・・・

再び青い顔をしてガバッとベッドから起き上がると、

「(ど、どうしよう??)」

ギシッ・・ギシッ・・とこの部屋に近づいてくる足音が聞こえる。
耳を澄ませば、もう水が出ている音は聞こえなくなっている。
と、いうことは・・・・

「(風呂の準備が出来たんだ!ど、どうしよう??どうしたら・・・)」

ダラダラと嫌な汗をかきながらクォヴレーは必死に考える・・考える・・・

「・・・(この・・方法に・・賭けるしかない・・・)」

イングラムのシャツをその華奢な体に身につけると、
入り口まで移動し、鍵を開ける・・・そして息を潜ませドアが開くのを待った。

「(この位置ならば・・・イングラムがドアを開けたときオレは見えないはずだ)」

ギシッ・・ギシッ・・・と足音は近くなってくる・・・

「(イングラムがドアを開けたら・・・隙をついて風呂場にダッシュだ!!)」

足音が止まった。
どうやらドアの前まで来たらしい。
入り口が静かに、開く・・・・

「クォヴレー、用意でき・・・!」

扉が開くと、クォヴレーは勢いよく部屋から飛び出した。

「!!クォヴレー!?」
「ありがとう、イングラム!オレは先に1人で入る!!」

猛ダッシュで浴室へ急ぐクォヴレー・・・
が、しかし・・・


「・・・・!!!あっ」
「・・・フフ・・甘い、な?」

浴室までの道のり・・・キッチンの前で捕まってしまった。

左腕をしっかりと掴まれ、彼の元へ引き寄せられていく・・・

「!!放せ!!はーなーせー!!」
「クォヴレー・・・1人で入って・・どうするつもりだ?」
「オレは、1人風呂が好きなんだ!放せ!!」

更に引き寄せられ、スッポリと彼の腕の中に収納されてしまった。
しかしクォヴレーはジタバタと暴れ必死に抵抗を試みる。

「お前は俺が出したモノをきちんと処理できない・・・
 だからこれからは俺が綺麗にしてやる、と約束しただろ?忘れたのか?」
「忘れた!」
「・・・そうか・・忘れたのか・・・でも今思い出しただろ?」
「今、何か言ったか?お前・・・」

何がなんでも、イングラムに処理などさせたくないクォヴレーは
シラをきり通すことにした。

「クォヴレー・・・」
「放せ!オレは・・1人で入・・!?ひっ」
「・・・どうした?」
「・・・あ・・・う・・・」

イングラムを見上げると、凶悪に優しく微笑んだ顔をしていた。

「(まずい・・まずい・・・あの顔、は)」
「・・・クォヴレー?・・・ん?」
「?」
「おやおや・・・」
「イ、イングラム?」
「クォヴレー・・・あんなに急いで走るから・・・お漏らししているぞ?」
「・・・お漏らし????」

そこまで言われるとクォヴレーは、ハッと我に返る。
なにやら太股に・・・

「(/////)あぅ・・・」
「いけない子だ・・・」

イングラムは両腕でがっしりとホールドしていた手の力を緩めると、
クォヴレーが着ていたシャツを景気よく左右に引き裂いた。

「!!なっ」

素早くシャツで両腕を戒めると、
床に四つん這いに這わせた。

「イングラム!?」

しっかりと身体を押さえられてしまったので、
唯一自由に動かすことの出来る首を彼へ向けると、

「何をする気だ!?」
「・・・お前がはしたなくお漏らしするから・・・な」
「・・・・???」
「浴槽まで連れて行くと、その道沿いに俺の愛の証を垂らしてくれそうだから」
「な・・・なななな・・・」
「この場で処理してやることにした」
「・・・この場!?ここキッチンだぞ!?」
「それが?」
「それが?じゃない!!いったいどうやって・・え?」

意地悪げに微笑んだかと思うと、
イングラムは冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを数本取り出した。

「?????」

イングラムはそれらの蓋を1個ずつすべて外すと、
四つん這いに伏せているクォヴレーの後ろの入り口の割れ目に指をあてた。

「!!!!イングラム!?」
「・・・動くなよ?・・・動くと間違って・・・コレが刺さるかもしれないぞ?」
「!!!なっ」

人差し指と中指で孔を割ると、

「真っ赤だ・・・まだヒクついている」
「(///////)っ」
「では、『処理』を始めようか・・・?」

イングラムは孔に向かってミネラルウォーターを溢していく・・・・

「っ・・・冷・・・」
「こんなに赤くなって熱を持っているんだ・・・気持ちいいだろ?」
「うっ・・・」

クォヴレーは床に頬を擦り付ける。
少しでも羞恥心を紛らわしたかったのである。

「クォヴレー・・・そんなに顔を床に擦りつけたら・・・折角の可愛い顔が・・」
「うるさい!!可愛いって言うな!不愉快だ!!・・・あっ」

ミネラルウォーターを溢しながらイングラムは孔に指をいれ、
着々と『掃除』していく・・・。

「うっ・・・くっ」

クォヴレーは無意識に上へ上へと身体を移動させていく・・・

「クォヴレー」
「・・・やっ・・・んっ」
「クォヴレー?」

往生際悪くズルズルと上への移動を止めないクォヴレー。

「それ以上動くと・・・」
「あっ!!やだっ」

ペットボトルの飲み口部分を孔へあてるイングラム。

「手が滑って・・・」
「やだっ・・・もう動かないから!!」
「よろしい・・大人しくしていれば5分で済む」
「うぅ・・・早くして・・」

2本目のミネラルウォーターを垂らしながらイングラムは孔を掃除していく。

「んんっ・・・んっんっ」

イングラムの指が孔の中で動くたび、
クォヴレーは孔から・・・脊髄へと甘い痺れが走る。

「うぅ・・・はっ・・あぁ・・・」

クォヴレーが快感に耐えながら必死で声を抑えている姿は扇情的でイングラムの鬼畜魂をくすぐる。
クォヴレーは気づいていないかもしれないが、腰も揺れ始めている。
面白そうに笑いながら、『掃除』を続けるイングラム。

4本目のペットボトルの中身がなくなった時、孔から指を引き抜き

「終了、だ」
「・・・ぁ・・・」
「綺麗になったぞ」
「・・・ん」

腕を戒めていたシャツを解き、
破れて使い物にならなくなってしまったそのシャツでビシャビシャの床を拭いた。

「?クォヴレー?いつまで蹲っているつもりだ?早く風呂に入って来い。風邪引くぞ?」
「・・・・・」
「??クォヴレー?」
「・・・イングラム・・・が先入って・・いい」
「?俺はこの床を綺麗にしてから入るからお前先に入れ」

尚もクォヴレーは蹲った格好から動こうとしない。
不振に思ったイングラムは・・・

「我侭言っていないで早く・・!!!」

力づくでクォヴレーを仰向けにさせると、イングラムは微笑んだ・・・意地悪げに。

「・・・成る程・・・確かに俺には見られたくない姿だな・・・」
「う・・・」

クォヴレーの性器はもう、はちきれそうに膨れていた。
イングラムが先ほどまで行っていた『掃除』で感じてしまったのだ。

「フフ・・・舐めてやろうか?」
「・・・・っ」
「それとも手で扱いて欲しいか?」

その言葉にクォヴレーは唇を噛み締めながら勢いよく起上がった、そして・・・


バシンッ


「!!?」


イングラムの頬をおもいっきり殴ると涙を流しながら、


「馬鹿!馬鹿!馬鹿馬鹿馬鹿!!!!大嫌いだ!!!」

と、叫びながら自分の部屋へと走っていった。



突然の出来事に呆気に取られてしまったイングラムは、
赤く腫れあがった頬を押さえながら、


「(苛めすぎたか???さて、どうやってご機嫌をとろう???)」


床を掃除しながらクォヴレーのご機嫌をとる方法を考えていた。
見た目は平静を装っているが、内心ではかなり焦っているイングラム。







掃除を終えると、イングラムはクォヴレーの部屋へ向かった。
ドアを3回叩くと・・・

「クォヴレー?」
「あっちへ行け!!顔も見たくない!!」

だからといってこのまま引き下がるわけにはいかないイングラム。
部屋の中へ無許可で入っていくと・・・

「勝手に入ってくるな!変態!!」
「クォヴレー・・・俺が悪かった・・・少し調子にのりすぎたな」
「・・・少し?」
「・・・あっ・・・いや・・・大分・・・かな???」
「・・・・・」


ベッドの上で布団をスッポリと全身に被り丸くなっているクォヴレー。
そんなクォヴレーの身体に手を置くと、

「許してくれ・・・大嫌いだなどと・・・言わないでくれ」
「・・・・・嫌いだ・・・お前なんか」
「・・・クォヴレー」

締め付けられるような思いで、クォヴレーを布団ごと抱きしめると、

「俺は・・・お前相手だとつい調子に乗って羽目を外してしまうんだ」
「・・・・・」
「お前相手だと・・・苛めたくなってしまう・・・なぜだかわかるか?」
「・・・・・」
「俺は、お前が好きなんだ」
「・・・・・」
「どうしようもなく、愛している。だから・・・」
「・・・子供か?お前は・・・」
「子共?・・・あぁ、そうだな好きな子ほど苛めたいという子供と同じだな・・・
 俺は子供だ・・・お前に対しては・・・」
「・・・・・」
「クォヴレー・・・許して欲しい・・・」
「・・・・」
「クォヴレー、お前の可愛い顔を見せてくれ・・・面と向かって謝りたい」
「・・・可愛いとか言うな・・・」
「・・・・クォヴレー・・・顔を見せて・・・」


渋々顔を布団から出すと、

「・・・これでいいのか?」

膨れ面でイングラムを睨む。
優しく微笑むと、イングラムは

「すまなかった・・・許して欲しい」
「・・・・ケーキが食べたい」
「・・・ケーキ???」
「駅前に・・・美味しいと評判のケーキ屋が出来たんだ・・・そこ行きたい」


イングラムは更に優しく微笑むと、

「わかった・・・今度の休みに一緒に行こう・・・約束する」

すると、クォヴレーは腕を伸ばし、イングラムを引き寄せた。
彼の唇に自分の唇を押し当てると彼の閉じている唇を舐め、唇を離した。
そして舌を出すと、

「・・・吸って」
「・・・了解・・・で、許してくれるのか?」
「今回は特別だ・・・オレもイングラムが好きだから・・・許す」
「よかった・・それは安心だ・・・もっと・・・舌出してごらん?」
「・・・ん」

クォヴレーの小さな舌を自分の口の中へ招きいれ、優しく優しく吸い上げた。


「んっ・・・・んんっ」

やがて唇が離れると、

「俺のも・・・吸ってくれるか?」
「ん・・・いいよ・・・」

イングラムはクォヴレーのベッドに身体を横たえると、
クォヴレーの身体を自分の体の上にのせ、強く抱きしめた。

それから何度となく交わした深い口付けは、蕩けるような時間であった。



その後、結局クォヴレーは事後の処理を自分でやてっもいいと、イングラムに約束させた。
イングラムはなかなか譲らなかったが、ここでまた切れられても困るので、
ちょっとだけ譲ることにした。

クォヴレーが腹を下した時はイングラムが処理をする、と。
つまり腹を壊さなければクォヴレーは自分で『掃除』が出来るのである。
クォヴレーは少し納得がいかなかったが承諾した。

そして2人は再びバカップルへと戻ったそうな・・・



今回、イングラムが学習したこと?

「普段おとなしい子がキレると怖いというのは本当だな・・・
 あの時のクォヴレーの迫力はすごかった・・・・
 これからは十分気をつけよう・・・・・」




ありがとう御座いました。 ちなみに続く予定・・・ イングが『約束』を破るんです・・・ インヴレ部屋へもどる