〜NIGHTMARE4〜
アインが通路を歩いていると下品な笑い声が奥から聞こえてきた。
その声に身を震わせアインはとっさに一緒に行動していた『仲間』の背に隠れる。
「・・・?どうした、アイン」
「・・・メム・・来る」
「・・・??」
言葉どおり、数人の白衣を着た男達がタバコを銜えながら歩いてきた。
メムは通路の端により敬礼する。
「・・・13号と16号か」
アインはメムの後に隠れ敬礼しなかった。
それが気に食わなかったのか、
メムの後に隠れているアインの細腕を引っ張り引き寄せられてしまう。
「・・なぜ隠れるんだ?アイン?」
冷たい笑みを浮かべチーフであるその男は自分の胸に引き寄せると、
幼さの残る顔の右頬に自分の唇を押し当てた。
仮面に隠れ見えてはいないがその時、メムの目は大きく見開かれた。
アインの首筋にネットリと舌を這わせ、手を下肢の中へ進入させていく。
「・・・・っ」
目を硬く閉じ腕の中から逃れようと暴れる。
そんな抵抗が気に食わないのか、ひっそりと耳元で囁いた。
「・・・メムを・・壊してしまおうか・・?」
ビクン・・と身体を震わせアインは抵抗を止めた。
「・・・・メム」
「・・・は?」
「アインはな・・不感症なんだ」
「・・・はぁ?」
「ほら・・私がこんなに触ってもアインは反応しないだろう」
チーフはゆっくりとアインの下肢を剥いでいった。
白い太股があらわになり、メムは一歩あとず去る。
大人の手に握られた幼い性器は少しの反応も示していない。
だがアインの嫌がる表情や震える小さな体はとても扇情的であった。
クスクスと背後で笑いながらアインを離した。
「・・・・・?」
通路のへたり込むアインを面白そうに見下ろしながら、
「----------」
「・・・・?」
何かをボソッと言ったが、アインもメムも聞き取れなかった。
だが肉食獣のようにアインを見据えると、部下を引き連れてその場を去っていった。
「・・・・・」
「・・・・・」
残された2人の間に奇妙な沈黙が訪れる。
先に行動を始めたのはアインで、脱がされたズボンを履きなおそうとした。
しかしメムによってそれは阻まれてしまった。
「!!メム!?」
メムはあらわになっているアインのソレをわしづかみにすると、
ソレを揉み始めた。
「やめッ・・・!!メム!!」
「・・・本当に反応しないんだな」
「・・・くっ・・離せ!!メム!!」
覆いかぶさってくるメムの下から逃れようとアインは通路を蹴る。
メムの仮面をバシバシ叩き、暴れる。
だがメムはキャリコと同じように20代半ばくらいの年齢で創られていて体格もいい。
本気で圧し掛かられてはアインに勝ち目はなかった。
「お前の・・・お前の相手はオレじゃない!」
「・・・わかっている・・・だからちょっとだけ、な」
それでも何とか這い上がり、窓枠にしがみつきながら立ち上がった。
そんなアインを後から抱きしめ、耳元で囁いた。
「・・・ちょっとだけ、だ・・・アイン」
「(!?・・キャリコ??)」
後から囁かれたその声はキャリコとよく似ていた。
オリジナルが同じなのだから似ていて当然なのだが、
背中がゾクンとなり、握られた性器が熱くなっていく。
「・・・濡れてきた」
「・・・っ」
扱く手の動きは執拗で、アインは一気に熱くなっていった。
「・・・あっ・・・あっ!!」
「・・・ふぅん?・・・可愛いな・・・こうしたらどうだ?」
「あぁぁぁぁ!!」
「・・・へぇ?・・・もうイきそうだな?」
「・・イ・・く!!・・・・キャリコ!!」
彼の名を叫びながらアインは射精感に耐え切れず吐精する。
呼吸が落ち着く頃改めて目の前の壁を見て青ざめた。
壁には自分が放った欲望が筋を作って下に落ちていっているからだ。
耳元で微かな笑い声が聞こえてくる。
「はははっ・・・キャリコ、ね・・・アインはギメルが好きなのか・・?」
「・・・・・っ」
「・・・急に反応したのは俺の声が似ていたから・・・図星だろう?」
「・・・メム・・メム!!今のは・・!」
「そんなに怯えた顔をするなよ・・・仲間だろ?
キャリコにお前の『気持ちを』告げたりしない。
・・・・せっぱつまってポロッと言ってしまうことはあるだろうが・・・
アインが気持ちよくしてくれればポロッてことはないかもな・・・?」
仮面の下に隠れる獣の気配を感じ取った。
そしてその瞬間アインは理解する。
『バルシェム』もやはり人間なんだと・・・。
己の欲望に正直な・・・人間。
「・・・後、使ったことは?」
「・・・な、い」
「ふぅん・・・?じゃ、とりあえず口でいい・・今日のところは、な」
後からゆっくりとジッパーの下がる音が聞こえてくる。
唇を噛み締め、アインはメムの望むことをするしかなかった・・・・。
熱いシャワーを浴び終え、個室から出てくると裸のキャリコに会った。
「・・・帰ってきてたのか」
「まぁな」
「・・・また地球へ?」
「あぁ・・・今度密偵に1人出すからその下見にな・・・」
「密偵・・・?前に失敗したのに懲りないな」
「そうだな」
個室のドアを開けたままシャワーを浴びだすキャリコ。
アインは彼の後ろ姿をしばらく見つめた後、脱衣所に歩き始めた。
服を着ようとロッカーを開けると、後から風呂上りの香りが漂ってくる。
「・・・すまん、お前のロッカーの上が俺のロッカーなんだ」
タオルを取り出していると、頭一つは違う身長差がはっきりとわかる。
「キャリコ・・!?・・お前随分シャワー早いな」
「・・・お前が時間かかりすぎなんだろう・・?
女じゃあるまいし身体をピカピカにする必要はないから早いんだ」
「それにしても早すぎだ・・・」
「シャワーが早くともアッチは早くないから大丈夫だ」
ニヤリ、と見下ろしながら湯気の漂う身体で
アインの身体をロッカーと自分の体で挟み込む。
「・・・試してみるか?」
「・・・・え?」
驚いて上を見上げると、クシャと頭を撫でられる。
「冗談だ!・・・ほら、着替えるぞ」
「・・・あ、・・あぁ」
ゴソゴソとロッカーを探りながらあるものが指先に当たる。
目を細めて笑うと、もうすぐ着替え終わるアインの頭の上にそっとそれを置いた。
「・・・?なんだ??」
「土産だ・・・地球のお菓子で『プリン』だ」
「・・・プリ??」
「ケーキとか色々あるんだがあまり長持ちしないからな・・プリンにした」
「何故・・オレに?」
「・・・この前、和菓子をあげた時喜んでいただろ?」
「・・・・オレが?」
「甘いの好きなんだろう・・?」
「・・・わからない」
「そうか・・・じゃあ、いらないか?」
「・・・いる」
やれやれ・・という顔で手の上にプリンを乗っけてもらった。
「(本当に甘いのが好きかどうかはわからない・・
だがキャリコがくれたものだから美味しかったんだ・・・きっと)」
指令に報告に行くというので、アインは先に食堂に足を運んだ。
貰った『ミルクプリン』の瓶の蓋を開けると、一くち口に運ぶ。
「・・・甘い」
シーンと静まり返っている食堂にプリンをすくうたび、
スプーンが瓶にあたりその音が恐ろしく大きく響いた。
「・・・静かだと普段は聞こえないような音も大きく聞こえるものなんだな」
感心しながらプリンをたいらげていく。
着々になくなっていくプリン・・・だがアインの表情は曇っていく。
「(メムはこれからオレをどうするつもりだろう・・・今日は1回ですんだが・・うっ!!)」
口の中に放たれたメムの精液は咽の奥まで飛んできて粘膜を犯していった。
「(・・・今日は・・と言っていた・・次もあるのか・・ぐぅっ!!)」
鮮明に記憶が蘇ってくると、吐気は大きくなりたまらず洗面台へ走り出す。
「げほっ・・・げぇっ・・・はぁ・・はぁ・・」
吐いたモノを蛇口を最大まで回し流していく。
「・・・このままなにもかも流れてしまえばいいのにな・・」
水と一緒に流れていく汚物を無表情に見つめながらうがいを開始した。
「・・・プリンは口に合わなかったのか?」
背後から聞こえてきた声の主を確認すると、蛇口をひねり水を止めた。
「・・・いや、美味しかった」
「だが吐いていたのだろう?」
「・・・それは・・思い出して」
厳しい視線を向けられたまま彼は近づいてくる。
何故か仮面をつけていないキャリコ・・・。
「何を思い出していたというんだ?」
「・・・・・」
「メムのことでも思い出していたか?」
「!!?」
シャワー室で会った時の穏やかな彼は完全に消えていた。
怖い、と思いながらもその視線から逃れることの出来ないアイン。
「そこで、メムに会った」
「・・・・・・」
「メムは『アインが気に入った』らしい」
「・・・オレを?」
「・・・なんでも奉仕が上手いらしく是非とも最後まで食べてみたい、と」
顎をつかまれ上を向かされる。
苦しさに舌を口の中から出すと唾液が口端から零れていく。
「相変わらず命令が聞けないやつだな」
「・・・違・・っ」
顎を掴まれているので口が上手くまわらない。
なんとか逃れようと腕をふりあげたが、
その腕を囚われ抵抗できなくなった。
「・・・舌が乾いてヒクヒクしてきているぞ?」
「・・・・ん・・ぐ」
「奉仕が上手いんだ・・口付けもさぞかし上手いのだろうな?」
「んー・・っ」
「・・・試してみようか?」
囚われていた腕が開放され、変わりに後頭部を固定される。
顎と後頭部を固定され、身体はシンクとキャリコに挟まれている。
やがて乾いている舌にニュルンとした生暖かいモノが当たる。
「・・・ん!?」
薄笑いを浮かべながらキャリコはアインの舌を舐める。
乾いていた舌がキャリコの唾液により潤いを取り戻し感覚が戻ってきた。
舌をしまおうとしたが、
「・・・まだ、出していろ・・俺が良いというまで」
「んぁ・・っ」
口の中にたまった飲み込めない唾液がキャリコの手の甲を汚していく。
しかしそんな事は全く気にならないのか、キャリコは再び舌を舐め始めた。
「んっ・・・ん」
口から唾液が溢れてくる。
痺れるような感覚が舌から下肢へと伝わっていく。
密着した2人の下半身はお互いの昂ぶりを隠すことなく教えてくれる。
「・・・(キャリコ・・大きくなって・・?)」
甘い痺れに耐え切れなくなり、
今度は渇きではなく快楽でアインの舌はヒクヒクし始めた。
薄笑いが黒い笑いに変わっていく・・・。
「もうしまっていい・・・ただし口はそのまま開けているんだ」
ホッとしながら痺れた舌をしまう。
そして唾液を飲み込み口周りを拭うと命令どおり薄く口を開いた。
「・・・まだ痺れているか?」
コクンと頷く。
「・・・舌を誰かの舌と絡めさせたことは・・?」
今度はブンブンと頭を左右に振った。
「・・・自分の唇に誰かの唇を当てたことは?」
再び頭を左右に振るうアイン。
「・・・口付けの経験は?」
「・・・ない」
満足そうに笑うとまた顎を掴み上に向かせる。
「・・・目を閉じろ」
アインは静かに目を閉じる・・それと同時に唇に柔らかい何かが押し当てられた。
それがキャリコの唇だと気づくのに10秒は必要だった。
キャリコと口付けを交わしていることだけにも驚いたというのに、
彼の口の中から何かがそっと進入してきた。
「・・ん・・ふ」
丁寧に歯列を舐められ、口の中から頬の辺りをソレで舐められる。
「んんぅっ」
ソレは口の中を一通り蹂躙すると、やがてアインの舌に纏わり始めてきた。
ビクンッと身体をしならせ、あまりの気持ちよさに思わず・・・
「・・・・!!ぐっ」
唇が離れ、体が離れるとキャリコの口から赤い液体が筋を作って流れてきた。
血を拭いながら不機嫌にアインを見下ろす。
「・・・メムが好きなのか?」
「・・・メム?」
「噛むくらい俺は嫌いか?」
「!!違う!!」
「・・・違う?」
胸を掴みアインは必死に弁解する。
「き、気持ちよかったんだ!」
「・・・・・・」
「本当だ!!・・・気持ちよくて・・でも驚いて・・・気がついたら・・」
はぁ〜・・とため息をつくと再び顔を近づける。
「・・・気持ちがいいのなら噛むのではなく応えろ」
「応える・・?」
「・・・どうしたらいいのかは自分で考えろ・・・噛むなよ?」
今度は一気に熱い舌を進入させ激しくアインの舌を攻め始めた。
「んぐ・・・んっ・・・」
激しさを物語るように唇がれると粘ついた透明な線がUの字を描いてやがて消えていった。
不思議なものでも見るかのように見上げてくるアインを抱きしめると、
独り言のように呟き始めた。
「・・・俺は最近おかしい・・」
「・・・どうしてだ?」
「お前が誰かに身体を触らせているかと思うと・・カッとなる」
「・・・・・・」
「お前が誰かのペニスを銜えたかと思うと・・」
感情のない目でそっとアインの首に手を伸ばす。
「・・・壊して・・殺してしまいたくなる」
「・・・・・」
「・・・メムが好きか?」
「好きとはなんだ?」
「・・・・メムのを銜えて・・気持ちよかったか?」
「気持ちよかったら吐いてなどいない」
「・・・・・・」
「・・・キャリコ」
「・・・・?」
「・・の、は・・気持ち悪くなかった」
「・・・・・・」
「キャリコが・・・オレに冷たくしたりすると・・心臓が痛い」
「・・・・・」
「和菓子やプリンをくれると心臓が・・・鼓動が早くなる」
「・・・・・」
「どうしてそうなるのか・・・理由がわからない・・」
抱きしめてくるキャリコの背に恐る恐る腕をまわすと、
さらに強く抱きしめられた。
キャリコの匂いが鼻を掠めるたび、鼓動は早くなっていく。
「・・・メムと歩いていたら絡まれた」
「・・・・・」
「メムの目の前で剥かれた」
「・・・・・・」
「彼等が去った後、・・・ひと悶着あって・・でもメムは『話さない』と、」
「・・・何を?」
フルフルと頭を振るアイン。
「でも、『せっぱつまると話してしまう』というから・・仕方なく」
「何を、だ」
キャリコの胸に顔を埋めながらアインはそれ以上喋らなかった。
「(・・・言えない・・射精する時キャリコの名前を叫びながらだなんて・・知られたくない)」
何も喋らないことに見切りをつけたのか、ゆっくりと身体を離していく。
消えていく温もりに飛びついてしがみつきたかったが、それは出来なかった。
アインは諦めて身体を離していく・・・。
だが、細腕を掴むとクイッとテーブルを指差しその場所へ行くように即すキャリコ。
「・・・・・?」
残したプリンを食べてしまえということだろうか・・・?
ゆっくりとした動きでテーブルにもどるとプリンを手に取る、が・・
「そうじゃない・・プリンはそこに置いておけ」
「・・・・?」
キャリコの考えていることがわからなく、首を傾げて長身の男を見上げた。
「・・・俺もお前も自分の心の『何か』にイライラしている・・」
「『何か』?」
「その正体がなんなのか・・俺は大体わかってきている・・・
だがお前はきっとまだわからないだろう」
「・・・・・・・」
「その『何か』が本物なのか・・・俺は試したい」
「試す・・?うわっ!!?」
軽々とアインを抱き上げるとテーブルの上に寝かせる。
「?????」
何が起きるのか予測のつかないアインはキョトンとキャリコを見上げた。
「・・・試す・・というのはあまりいい言葉ではないが・・・体から始まる関係も悪くない」
「・・体・・から??え!?」
ベルトを外され、チャックを下ろされたかと思うと
次の瞬間には熱くなり始めていた性器が生暖かいものに包み込まれていった。
「・・・ぁ・・・んんんんぅっ」
ペチャペチャ・・とわざと音をたてられしゃぶられる。
足を閉じようとしたが、逆に大きく開かされてしまう。
「・・・・んぁぁぁぅ」
「・・・ふ・・・足・・」
「・・・んぁ?」
「足を・・肩に・・・」
「・・・い、や・・だ」
キャリコの身体を押し戻しながら必死に頭を振る。
「あぁぁぁっ!!」
性器の先端を軽く噛まれ、アインは腰を飛び上がらせる。
張り詰めはじめてきた性器には少し歯をたてられただけでも強烈な痛みが走る。
そして噛まれ方がだんだんと強くなっていく・・・。
これ以上は耐えられない!とアインは肩に足を乗せた。
再び優しく性器を舐められ始められると、
アインははしたなく舌を出しながら嬌声をあげはじめた。
肩に足を乗っけているため、宙ぶらりんの腰が小刻みに揺れ始める。
「・・んん・・ふっ・・・はっ・・」
「・・・銜えなれているくせに銜えられるのは慣れていないんだな・・相変わらず」
「・・・んっ・・キャリコ・・にしか・・されたことない・・2回目・・!」
「2回目か・・たっぷりサービスしてやろうかな・・・」
全体を口の中に含み何度もしゃぶり上げる。
「・・・・あぁぁぁ・・い・・んぁぁぁ!!」
「・・・イってしまえ、アイン!」
必死にキャリコの頭を抱きしめアインは知らず知らずのうちに腰を使い始めていた。
性器に舌が絡まってくるのを無視し、自分から欲望を打ちつけるアイン。
キャリコはだまって開放の時を待った。
グッタリとテーブルの上に四肢を投げ出し息を乱している。
満足そうに見下ろしながら、口の中にある精液を自分の手に吐き出す。
そして自分の上着のボタンを外しズボンの前をくつろげ始めた。
開放で力の入らないアインの足を持ち上げると、
精液で濡れた指を後の蕾に持っていく・・・・。
中指を1本・・・ゆっくりと蕾に埋めていくと体をしならせアインは声を上げる。
「っ・・・く・・ぁぁぁっぁ!!」
「・・・まだ1本だぞ?痛いのか?」
「ふ・・・ぅ・・気持・・ちいい・・・」
中指をお腹側へクリっと折り曲げるようにして内壁を擦っていく。
するとさらに身体は仰け反りアインは声を上げる。
口端から涎を垂らし、アインはキャリコを見つめ続ける。
腰を揺らし自ら指を奥へ銜えこんでいき声を上げる。
声を上げながらキャリコの下肢に目をやるときつそうに下着の布地を押し上げている。
きついからジッパーを下ろしたキャリコ・・・。
だがもう下着すらつけているのはしんどいようだ。
「キャリコ・・キャリコ・・・」
「・・・ん?何だ?」
「・・・キャリ・・・苦しそうだ・・・ソレ・・大きい・・!」
アインの指摘に困ったような顔を向ける。
「あぁ・・きつくてきつくて苦しいな・・・早く柔らかくなってくれないか?アイン」
「・・・柔らか・・・?」
「・・・今、指が入っている・・ココ、だ。早く解れてくれないと困るな」
「んぅ・・・んぁっ」
3本に増えた指も難なく飲み込みアインは腰を振り続ける。
「よさそうだな・・・」
「んぅぁ!!」
指が抜かれ、物足りなさにアインは起き上がろうとした。
だがキャリコに起き上がるなと言われ、渋々横になる。
下着から張りつめた自身を取り出し数回扱いてソレを硬くする。
開いたままになっているアインの足を掴み自分の方へ引き寄せる。
「・・・!?」
丁度良い場所まで引き寄せると、目的の場所に張りつめた熱をあてがう。
中に埋める前にキャリコはアインの顔色を伺った。
ソコに押し当てられたものがナニかわかり、アインの顔色は青くなっていく。
「待って・・!待ってくれ!!」
ここまで来て・・・と内心少しだけイラつきながらも、
どうせアインの力ではたいして抵抗も出来ないだろう、と
強引に腰を進め始めようとした。
「・・・待たない・・言っただろう?試す、と」
「・・だが・・!だが!!・・・あっ・・!!」
「待たない・・・観念しろ」
「・・・ひっ」
懇願を無視されアインはバタバタ暴れ始める。
だがキャリコは簡単にその抵抗を封じ足の間に身体を割り込ませる。
そして蕾に5ミリほど埋め込み始めたその時・・・
ビー!!ビー!!
「「!!??」」
『敵襲!敵襲!!各員・・・・・繰り返す!』
「くっくっくっ」
咽で笑いながらキャリコは身体を離す。
慌てて起き上がるとアインは脱がされた服を直していった。
「俺はつくづく邪魔されるな・・・おまけにアインは慌てて服を着てしまうし・・?」
「・・・あ・・・すまん」
「・・・謝るな・・・俺が惨めだろう?」
「いや・・そうじゃなくて・・・怖いんだ」
「・・・怖い?」
「・・・入れられる行為は怖い・・まだやったことないし」
「・・・・成る程・・そうだな、そういうものかもな」
「だから・・・その・・・性急なのは・・・いやだ」
「・・・ゆっくりなら良いわけか?」
「・・・え?・・・あ・・・うん・・・」
「そうか・・では次回、生かすことにしよう・・とりあえず格納庫に・・・?」
衣服を直そうとした時、アインが袖を引っ張ってきた。
「アイン?」
視線をそらし、けれども顔を真っ赤にしながら呟く。
「ソレ・・・おさめないと・・・集中できないんじゃないか?」
張りつめたモノを指差しながら、恥ずかしそうに顔を上げるアイン。
「そうだが、急がないとまずいだろう?」
「・・・俺達バルシェムは隊長機が少しくらい遅れても平気だろう?」
「・・・・・・そうかもな」
「・・・5分で・・・やる」
「5分?」
「出していった方が・・・集中できると思うんだ」
「・・・・アイン」
フロントホックをとめながらテーブルの上に座っている少年に目を向ける。
「(本当に5分だったな・・・)」
気だるそうに口元を拭うアインの腕を強引に掴んだ。
「?キャリコ・・?」
「・・・この戦闘が終わったら・・・続きがしたい」
「!」
「お前を・・・抱いてみたい」
「・・・・・」
「確かめたい・・・」
「・・・・・・?」
「(これの気持ちが本物か・・・確かめたい)・・・嫌か?」
「・・・嫌ではない・・・良くもないが」
テーブルから下り、曖昧な返事で格納庫へ行こうとするアイン。
だがキャリコは腕の中へ引き寄せると、
「返事をするまでいかせん・・・!」
「・・・行かないとまずいぞ?」
「あと少しなら平気だろう・・・どうなんだ?アイン」
「・・・・・」
「・・・お前は俺に抱かれたくないか?」
「キャリコに抱きしめられると・・・安心する」
「・・・・・・」
「だが身体を繋げた時・・・安心できるのだろうか?」
「試してみればいい・・・アイン」
強く抱きしめられアインは息が苦しくなった。
「(・・・このまま・・抱かれてしまいたい・・本当は・・だが・・)」
「・・・アイン」
「(身体を繋げた時・・・不安が増えるだけだとしたら・・このままがいい)」
「・・・アイン」
「・・・・(だが・・・)・・・た」
「・・・・?」
「わかった・・・戦闘が終わったら・・・お前の・・部屋へ・・」
『YES』の返事に更に抱きすくめられると
「・・・有り難う・・と言うべきなのか?ここは」
「わからん」
「・・・では誓いでもしてもらうべきかな?」
「・・・誓い?」
キャリコは腕の中からアインを離すとスタスタ入り口へ歩き出す。
「?????」
訳がわからないアインは後に続いて歩き出すが、
入り口まで辿り着くと勢いよく振り返ってきたキャリコに口を塞がれた。
「んん〜??」
「・・・しまった・・・これじゃ誓わさせたのではなく誓ってしまったな・・・失敗だ」
「・・・は?」
「まぁ、いいか・・・いい加減急がないとな!」
「(つまり本当はオレがキャリコにキスすればよかったのか??それにしても)
・・・意外にロマンチストだな・・・」
「何か言ったか?」
「いや・・急ごう!」
「ああ!」
走り出すキャリコの背中を追いかけるようにアインも走り出す。
『抱きたい・・・』
芯が痺れてしまうような彼の告白に格納庫へと走りながらも胸が熱くなっていく。
「(このまま・・・何事もなく時が止まってくれればいいのに・・・悪夢は見たくない)」
・・・・運命の輪がすれ違いはじめるまであと少し。
この時の2人はまだその運命を知る由もなかった・・・・。
有り難うございました。
『NIGHTMARE』はキャリアイの癖に結ばれませんねぇ・・・。
あと数回続きますよ。
もどる
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