このお話は裏にUPした
バカップルな日常3(お休みの日バージョン)
の続きです・・・。
〜バカップルな日常3(お休みの日バージョン)続き・・〜
「クォヴレー、こっちに座れ」
「・・・・・?」
朝からベッドの中で激しく燃えた二人は、シャワーを終えた。
お風呂の中でもイチャイチャしていたが、
どうやら今回はコトには至らなかったようである。
なぜコトにいたらなかったのか、それままた後で分ることだろう。
「髪の毛を乾かしてやる、座れ」
「・・・・・・」
普通なら親切な言葉にお礼を言うのだろうが、
クォヴレーはジトォ〜・・・とイングラムを見つめた。
「・・・?どうした??」
「・・・イングラム」
「ん?」
「・・・変なことはしないだろうな?」
「・・・ほぉ?」
ドライヤーを片手に不的な笑みを浮かべる。
ゾクリ・・となにか冷たいものが背筋に走り、
クォヴレーは風呂上りだというのに寒さを感じてしまう。
「変なこと・・?どんなことだ??」
「・・・変なことだ!」
「だから、変なこととはどんなことだ?」
「変なことといったら、変なことだ!」
髪の毛の水分を拭き取っていたタオルを握り締めながら
ブーブーと反論をする。
イングラムは、『恥ずかしいセリフ』を言わせたいのだろうが、
そうはいくか!とクォヴレーは負けじと戦いを試みた。
「・・・・だから、変なことの具体的内容を教えてくれ。
お前の考える変なことを知っておかないと
どうにも対処できないだろ?」
「だから!!」
口を尖らせクォヴレーは握り締めていた
タオルをイングラムに投げつける。
「!!わっぷ!!」
タオルは見事に顔面に命中し椅子の上に落下した。
「だから!ドライヤーしながらオレの服の中に手を突っ込んできて
乳首を転がしたり!耳朶をかじったり!息を吹きかけたり!
首筋を吸ったりするのはしないだろうな!と聞いているんだ!!」
具体的内容を言いたくはなかったが、
ここはハッキリといっておくのが後々の自分のためだ、と
『恥ずかしいセリフ』を言う。
イングラムは口の端を歪めながらクォヴレーを見下ろすように見つめ
ゆっくりと口を開いていく・・・。
「・・・あぁ、やらない・・・今お前が言ったことは、な」
「・・・本当か?」
「あぁ、約束だ」
ニッコリと微笑みながらクォヴレーを手招きする。
疑いの眼差しを向けながらも手招きに導かれ、
椅子に腰を下ろした。
クォヴレーは髪の毛を乾かしてもらうのが好きなのである。
誰かに髪の毛を乾かしてもらうのはとても気持ちがいい。
気が向くとたまにイングラムの髪の毛を乾かしてあげることもある、
するとイングラムはとても幸せそうに微笑んでくれるのだ。
その笑顔を見るとクォヴレーの心も幸せになる。
部屋の中はドライヤーの音だけで、他には一切の音もなく静かであった。
目を閉じながら大人しくドライしてもらっているクォヴレーを見下ろしながら、
イングラムはなにやら思案しているようである。
「・・・クォヴレー」
「・・・んー?」
「乳首を転がしたり、耳朶をかじったり、息を吹きかけたり、
首筋を吸ったり・・・しなければいいのだよな?」
「?・・・ああ」
「・・・では、これはいいんだな?」
「・・・え?」
顎に手を添え、クイッと上を向かせると、
ポカンと開いている小さな唇に触れるだけのキスを落とした。
「!!?」
何が起きているのか分らなく、
すこしだけパニックになっているクォヴレーは
もはやイングラムの術に嵌ってしまったも同然で、
ヌル・・・と静かに入ってきた生暖かい『侵入者』を
受け入れてしまう。
「・・・ふ?・・・んぅ!?」
いつの間にかドライヤーのスイッチは切られており、
クチュ、クチュ・・と舌の絡み合う音だけが静かな部屋を支配していた。
「・・・んん・・っ・・・ふ・・・ふぁ・・!」
「・・・これは、約束違反ではないよな?」
クォヴレーの濡れて光っている唇を細い指で拭ってやりながら、
意地悪く微笑んで見せた。
キスから開放され我に返ったクォヴレーは真っ赤になって
もう抗議を開始する。
「馬鹿グラムーーー!!あれほど悪戯はするなと・・・!」
「俺は悪戯などしていない、
お前が言っていたことは一つもしていないからな、そうだろう?」
「そういう問題じゃない!!」
「クォヴレー・・・」
「なんだ!?」
カッカしているクォヴレーの頬を撫でながら穏やかな口調で話を続けた。
「俺は髪の毛を乾かしてやった・・・」
「そうだな!有り難う!!」
怒りながらも律儀にお礼を言うクォヴレーに、
イングラムは幸せそうに微笑んだ。
その笑みを見た瞬間、グッ・・・と言葉を詰まらせ、
それ以上は何も言えなくなってしまう、クォヴレー。
「・・・お前はズルイ・・・確信犯だ・・・
その顔をすればオレが許してしまうことを分っているんだ」
「フフフフフ・・・・」
椅子から乗り出し、イングラムの首の腕をまわす。
そしてゆっくりと目を閉じた・・・・。
イングラムは椅子から乗り出しているクォヴレーの上半身を
しっかりと抱きしめると、もう一度キスで唇を塞いだ。
キスをしたまま、ソファーへとクォヴレーを運ぶ。
そして何度も何度も角度を変え、
軽く触れ合うだけのキスを・・・
啄ばむようなキスを・・・・
蕩けてしまうようなキスを・・・
色々なキスを何度も繰り返し、
お互いが満足するまで唇を重ねあっていた・・・。
「・・・・イングラム」
「・・・ん?」
イングラムはソファーにもたれている。
クォヴレーはイングラムに体を預けるように腰掛けている。
「・・・今日は買い物に行かないか?」
「・・・何か欲しいものでも?」
イングラムの大きな手を自分の頬にもっていきながら、
フルフル・・・と頭を左右に振る。
「何も欲しいものはない・・・
ただ、イングラムと街をブラブラしたいんだ」
「そうか・・・そうだな、たまにはそういうデートもいいな」
「・・・デート?」
「デートだろう?・・・違うのか?」
「・・・違わない・・・デートだ」
頬をピンクに染めながら少しだけ照れているクォヴレーの頭を
優しく撫でながらイングラムは頬に唇を寄せる。
「・・・折角だから冬の服を買おう・・・お前に似合いそうな服を」
「・・・いらない・・・去年の出十分だ」
「俺が買いたいんだ・・・いいだろ?
ショッピングをして・・・お茶をして、
ディナーをホテルのレストランでとろう」
「・・・・・・・」
「食事の後は、ホテルのスウィートルームで・・・」
「・・・・?」
耳元で囁かれた言葉にクォヴレーは真っ赤になった。
けれども体の芯が痺れ、熱っぽくイングラムを見つめた。
『足腰が立たなくなるほど愛してやるから覚悟しておけ・・・』
「・・・それでいいだろう?なにか他にプランはあるか?」
「・・・それで・・・いい・・・最後のは・・・少し変更を願いたいが・・」
「・・・・最後?・・・あぁ、気絶するまでがいいのか?」
「!!?馬・・・鹿!!」
ポカポカとイングラムを殴るが、その腕をとられ、
チュッ・・・と今度は額にキスをされた。
う〜・・・と唸りながらもクォヴレーはお返しに頬にキスを返す。
そしてそれを合図に2人は立ち上がった。
「・・・出かけようか・・・デートをしに」
「・・・・うん」
こうしてバカップルの日常(お休みの日バージョン)は過ぎていくのである・・。
ありがとうございました。
クォヴレーはホテルでどんな目にあったのか・・・・
・・・・書くかもしれないし書かないかもしれない・・・。
|