キモチ
 


〜本当のキモチC〜




嫌われたくはない・・・・。

ずっと・・・一緒に・・・・・。






バタバタと階段の音がする。
クォヴレーが風呂から上がったようだ。
しかしなぜあんなに急いでいるんだ???
見たいテレビでもあるのか????


この部屋にくるのだろうか・・・・?
もしきたら・・・俺はまた独占浴をむき出しにしてしまう。
そうなれば嫌われるだけではきっと済まないだろう・・・。


・・・・とりあえず来てもいいように
寝たふりをしておこう。



扉が開いた。
クォヴレーが入ってきた。



・・・・なぜ、きた?
どうして、きた?



・・・・一人になりたかったんだろ・・・・?



・・・なぜ・・・?





そのとき、不意に背中に温もりを感じた。
横向きで眠っていた俺の背にピッタリ身体を這わすクォヴレー。
俺の身体に腕をまわし顔を背中に寄せている。




寝たふりをやめ、クォヴレーにふり返る。
俺が起きていたことに驚いたのか、
クォヴレーの目はまん丸だ。
だが直ぐに困ったように微笑むと、
小さな口が小さく動いた。




『ごめん』





胸に甘酸っぱいものが駆け巡る。



身体の向きをかえ、向かい合うような体勢になると、
そっとクォヴレーの身体に腕をまわす。



抱きしめる。



抱きしめる・・・・。



強く抱きしめる。




クォヴレーの苦しそうな吐息。
けれども熱い息・・・・。


潤んだ、目。




クォヴレーが発している全ての熱を喰う為に、
俺は・・・・・獣のように喰いにかかった。




組み敷くクォヴレーの熱い思い。



けれどもクォヴレーは二度と俺を拒絶しなかった。




きっとそれこそがお前の・・・・気持ち、か?



有り難うございました。 まだ続く・・・・。