一度やってみたかったのよ(黒笑)
 




「コホッコホッ」 

「およ?クォヴレー風邪か?」 
「・・・判らない・・・風邪とは一体どういうものだ?
 そもそもバルシェムは風邪などひかないと思うが・・?」 
「普通の人より、多少免疫が強いってだけでしょ??
 風邪ひく時はひくんじゃないかしら?」 
「では、どういう症状が出たら風邪と言える?」 
「ん〜・・そうだな。咽が痛かったり、咳が出たり、熱が出たり・・・」 
「気持ち悪くなったり、頭が痛くなったりもするわね。
 症状は時と、人によってそれぞれよ」 
「ちなみにお前今どうなの?」 
「・・・そうだな、咽がなんとなく・・・イガイガする・・・頭痛も少し・・・」 
「やっぱり風邪なんじゃない?今日はもう部屋で休むべきね!!
 艦長たちには言っておくから」 
「そうしろよ。後で滋養がつくもの持って行くからさ」 
「・・・空腹は感じていない・・・むしろ何も食べたくない・・・」 
「ダメよ!!いい?クォヴレー、
 風邪の時は無理やりでも何か胃に入れないと良くならないのよ?」 
「そうだぜ!!無理してでも少しは食べるべきだ!」 
「・・・わかった・・・」 








「(ん?冷たくて気持ちいいな)」 
「あら?起してしまったかしら?」 
「・・・ヴィ、レッタ?」 
「熱も出てきたみたいね?そういう時は冷やしたタオルをおでこにのせるといいのよ」 
「・・・熱?」 
「ここの所連戦続きだったから疲れが出たのかしらね?
 ディス・レヴの制御は精神的にも肉体的にも大変でしょうから・・・」 
「・・・情けないな、オレは、イングラムならきっとこうはならないのだろうな・・・」 
「私達は人間よ?たとえ造られた存在でも。
 そして貴方はまだ子供だもの・・・仕方ないわよ。 
 さぁ、もう一眠りしなさい・・・ついててあげるから」 
「ありがとう・・・」 






「(眠ったわね?)イングラム、聞こえてる?出てきて頂戴!!」 


『・・・・・何だヴィレッタ・・・この身体はクォヴレーのだから俺も辛いのだが・・・?』 
「そんなこと関係ないわよ。さ、クォヴレーが眠っているうちにパジャマ脱いで!!」 
『・・・何故だ?』 
「汗かいたでしょ?拭かなければまたぶり返すわ。ついでにパジャマも着替えて頂戴!」 
『何故俺にやらせる?』 
「クォヴレーにやらせたら可哀相でしょ?風邪でだるいのに」 
『・・・俺はいいのか?』 
「いいのよ。さぁ!!早くしなさい!!」 
『!?やめろ!!脱がすな!!ああ〜!!拭くなぁ〜!!くすぐったい!! 
 (クソ!!力が入らん!!)』 
「・・・五月蝿いわね・・・えい!」 
『!?縛るなぁ!!』 
「フフフ、以前の貴方だったら決してこんな真似出来なかったわね?
  の貴方は子供だし? 
 病人だから押さえ込むのなんか朝飯前よ!!」 
『不適に笑うな!!俺はお前をそんな風に育てた覚えはないぞ!?』 
「・・・奇遇ね。私は貴方に育てられた覚えはないもの・・・」 
『(うぐっ)』 





パシュー    ←ドアが開く音 






「・・・隊長、何やってんだよ?」 

「あ、あら・・リュウ、ライ、何か用?」 
「寝込んでるクォヴレーを隊長が様子見に行ったって聞いたから
 オレとライも様子見に来たんだよ・・・」 

「・・・隊長、オレは別に貴女がショタコンで、
 SMの趣味があって何処でどんなプレイをしようと口は挟みませんが・・・ 
 近親相姦の上、病人相手は如何なものかと・・・」 

「近親相姦!?あ、でも、隊長もクォヴレーも姉弟みたいなもんだからそうか・・・」 

「ご、誤解よ!ライ!リュウセイも!!
 私はただクォヴレーが汗をかいたから拭こうとしているだけ! 
 ただ、くすぐったいとか言って暴れるから縛ったのよ!!」 

「・・・そうですか・・・別にオレは軽蔑なんてしませんよ?」 
「オレも・・・」 
「だから誤解!!ああ、もう!2人ともお見舞いは後でいいから少しどこかに行っていて頂戴!」 
「・・・1時間もあれば十分ですか?」 
「いや、ライ。SMだから2時間は・・・」 
「それも、そうか・・・」 
「(ぶちっ)2人とも・・・いい加減にしないと・・・しばくわよ・・・?」 

「「!?」」 

「ラ、ライ1時間ほどしたらまた来ようぜ!!」 
「ああ!そうだな!」 




パシュー 







「まったく・・・」 
『ヴィレッタ、お前がショタコンでSM趣味があったとはな・・・(驚顔)』 
「・・・しばくわよ?」 
『じょ、冗談だ。自分で拭くから解いてくれ・・・』 
「ついでにおかゆ食べて薬も飲んで頂戴。
 クォヴレーはきっと食べたくないと言うでしょうから」 
『・・・我々に薬の類は効かないだろう・・・?』 
「これはバルマーに進入した時ついでに失敬してきたバルシェム専用の薬よ。 
 何時何が起こるかわからないから貰ってきたの。持ってきて正解だったわね。」 
『そうだな・・・(そんな薬があったのか?初耳だ・・・)』 






『ヴィレッタ・・・お前は結構面倒見がいいのだな』 
「え?」 
『正直驚いた・・・俺は・・・こんなこと出来ないからな・・・』 
「・・・貴方は愛情表現が下手だったのよ。損な性分ね・・・」 
『フッ・・・そうだな・・・なんだか眠くなってきた・・・ま、た、な・・・』 
「ええ、おやすみ・・・」  







「(ぱち)!ヴィレッタ、アラド、ゼオラ?」 
「お!クォヴレー、目ぇ覚めたのか?」 
「気分はどう?」 
「ああ、おかげで大分良くなった。アラド、ゼオラ心配かけたな・・・」 
「礼ならヴィレッタ大尉に言えよ。ずっとついててくれたんだぜ?」 
「!?そうなのか?アレからずっと?」 
「顔色がずいぶん良くなったわね。熱も引いたみたいだし。良かったわ」 
「(照)・・・ありがとう、ヴィレッタ」 
「はい、クォヴレー、りんごをすりおろしたのよ。これなら食べられるでしょ?」 
「ありがとう、ゼオラ」 
「およ?クォヴレーどうしたんだ?目が赤いぞ・・・って、どうしたんだ目に涙ためて(焦)」 

「・・・なんだか・・・胸が熱くて・・・皆がやさしいから・・・これは、この気持ちは・・・?」 
「それが【嬉しい】という気持ちよ。(微笑)」 
「ヴィレッタ・・・そうか、嬉しい?・・・これが、嬉しい、か(微笑)」 




クォヴレー君の風邪話。なぜリュウとライは青髪クォヴレー(イングラム) にスルーなのか!?と突っこまないで下さいまし。 ほのぼの(一部ギャグ)系です。でも、アストラナガンに乗っているのだから もう嬉しいとかそういう気持ちはゲーム上では理解できていたでしょうね。 だからこの話使用の設定、かな? 言葉だけ文って結構難しいです・・・。