*ちょっとパラレル*




〜ギャップ2〜


「んんんっ・・・・ぁっ・・・」

イングラムの太い手首を弱弱しい手で掴み、なんとか引き剥がそうとする。

「ひゃぁっ!」

けれど耳朶を舐められクォヴレーは背中を撓らせた。
ソファーの上に座っているイングラムの膝の上に座り、
彼の胸に背中を預けている。
下着とズボンは足元に絡みつき、中心は大きな手で嬲られ続けていた。
性器の根元をイングラムの左手で押さえられ、右手で何度も扱かれている。
真っ赤に充血し欠陥すら浮かび上がっているクォヴレーのソレは、
開放を求めてイングラムの手をベトベトに濡らしていた。
何も纏っていないお尻には椅子にしているイングラムの熱い高ぶりを感じていたが、
彼はまだ衣服を一切寛げていないので疼く場所にただ熱を感じるだけだった。
疼く場所に彼が欲しい、それか、せき止められている前を開放して欲しい。
どちらか与えられなければ快楽に狂ってしまう。

「んっ・・・う・・・ふぁ・・・」

目に溜まり、収まりきらなくなった涙が一筋、また一筋ピンクに火照った頬を伝っていく。
クォヴレーはもう一度前を嬲っている手を何とか引き剥がそうと、
イングラムの手の甲を抓ったが、

「悪い子だな・・・お仕置きだ」

と、左手で性器を縛める力が強まってしまっただけだった。

「イ、イングラ、ッ・・・ム、許して・・くれ・・」

懇願虚しく、イングラムが笑う気配がするとグチョグチョに濡れた性器を数回擦られ、
下に息づく秘孔に右の指が移動してきた。

「・・・ぁっ・・・」

秘孔を数回突き、ベロリと首筋に舌が這う。
ゾクゾクと旋律が体中を走り抜け、クォヴレーは腰を捩った。

「っ・・」

するとイングラムの切なげな息づかいが首から伝わってきた。
クォヴレーが身体を捩ったことで、
高ぶっていたイングラムの性器をより刺激してしまったらしい。


この熱が欲しい、前の熱が開放できないのなら・・・・。


クォヴレーは目線を自分の下肢へ落とした。
大きな手で縛められておる自分の性器は天に向ってそそり勃ち、
先端の小さな入り口は開放を求めてヒクヒク呼吸を繰り返している。
卑猥な光景に顔を真っ赤に染めつつ、視線を更に下に移す。
力の入らない足に力を入れ、腰を少し浮かせる。
震える手でイングラムのズボンのベルトを外し、チャックを下ろした。

「う・・・んんっ・・・」

下着に手を伸ばし、中心の切れ目から熱く脈打つモノを取り出すと、
背後でイングラムが小さく笑う声が聞こえた。
数回扱くとドクドク脈打ちクォヴレーは生唾を飲む。
イングラムの笑う気配が大きくなった。

「クォヴレー・・・」

秘孔を弄っていたイングラムの右指の人差し指と中指が入り口の左右に置かれた。

「まだ、ただいまのキスもお帰りのキスもしていないのに、
 ココで俺を食べるつもりか・・・?」
「・・・・っラム・・・が・・・」
「うん?」
「イングラム、が、いけないんだ・・!可愛いクシャミ・・あ、あんな・・」

秘孔に熱い先端がヌルリと当る。
クォヴレーの先走りのものでグチョグチョに濡れているその場所は、
イングラムが広げてくれているのも手伝ってか、
解していなくともゆっくりと熱く硬いものを受け入れていった。

「ふぁ・・あ・・?あ・・・あーーー!」

先の飲み込むと、イングラムの右手は細い腰に周り一気に引き落とされる。
その時、二人の繋がる行為に微風がおき、クォヴレーの鼻をイングラムの髪の毛がくすぐった。

「・・!ふぁっ・・ブエクッショーーンッ!!グッチュン・・ブクッシュ!」
「!!うっ・・」

クォヴレーはおもいっきりくしゃみを3回もしてしまった。
当然、お腹に力が入り受け入れているイングラムをギュウギュウ締め付けてしまい、
背後で甘く苦しそうなイングラムのうめき声が聞こえた。
けれど考える間もなくイングラムが腰を揺さぶり始めてしまったので、
口に出来るのは嬌声だけである。

「・・・はぁ・・はぁ・・・あっ!あぁぁっ」

相変らず前は縛められ、右手で腰を固定されている為逃げたくとも逃げられない。
受け入れた瞬間に締め上げられたイングラムの性器は暴徒と化し、
力強く中を抉ってはクォヴレーに快感を与え続けた。
やがて座ったままでは思うように動けないのか、
クォヴレーの性器の根元を押さえたまま、クォヴレーをソファーに這わせる形に変えた。
耳元に忙しないイングラムの熱い呼吸を受け、
衣服の上から背中に口づけられる。

「あっ・・・インっ・・・ふぁ・・・、あっ・・ブェ・・グッチュン!」
「っ・・・く・・・」

イングラムが激しく動くと、彼の髪の毛が再び鼻を掠め、クシャミがクォヴレーを襲う。
すると中に居るイングラムをきつく絞め、最奥を突き上げられた瞬間、中で彼が爆ぜた。

「あっあっ、あっあっ」
「・・・っ・・クォヴレー・・・」

中が熱いもので濡れていく。
その感触は心地よく好きだが、それは自分も爆ぜることが出来た時だ。
今だ、縛められているクォヴレーの性器は出口を求めブルブル震えている。
熱を吐き出せない苦しさで目が涙で霞む。
クォヴレーに覆いかぶさったまま、ある程度息が整うと自身を引き抜き、
クォヴレーを回転させソファーに仰向けに寝かせる。
そして性器の根を絞め、快楽をせき止めたまま裏筋にネットリと舌を這わせた。

「ーーーーっ!!!」

声も出なかった。
下肢に埋まっているイングラムの頭を叩き引き剥がそうとしたが、
スッポリと温かい口の中に全てを含まれると、
悦びの声を頭を小さく振りながらあげ続ける。
イかせて、と足を空中でバタつかせた時、ようやく根元の縛めは解かれた。
クォヴレーの目の奥に火花が散り、それはかつてないほどの快楽をもたらすのだった。













「・・・はぁ・・・・んっ」

生臭い匂いと味がする。
先ほどイングラムの口の中に熱を放ったせいだが、
そんなことは気にせずにイングラムの頬を両手で包み込み強く口付けを交し合った。

「・・・クォヴレー・・・可愛い・・」
「イングラ・・・んっ・・・」

一旦離れた口には唾液か・・・、
いや、白くにごっていたからクォヴレーの精液かもしれない、が糸を引いていた。
それが消えないうちに再び口を合わせると、イングラムは残りの衣服に手をかけた。
クォヴレーの手もイングラムの背中をさすりつつ、
そのまま前に移動させてボタンを外し始める。
昨日の出会い頭のわだかまりはどこへいったのか、
二人はそのまま数時間、身体を繋げあうのだった。












・・・・翌日、ヴィレッタ宅の後始末をした後、
自分たちの家に帰ってきた二人は再び数時間ほどベッドの上で身体を繋げていた。
クォヴレーの中に自身を沈めたまま、背後から抱きしめているイングラム。
クォヴレーの息がまだ乱れているのでどうやら落ち着くまで待っているようだ。
そのとき、フと、思い出したようにイングラムは話しかけてみる。

「そういえば、クォヴレー」
「・・・ん?」

しっとり汗ばんだクォヴレーの肌のあちこちには沢山の赤い跡が散らばっている。
その跡がない場所を見つけて口付けながら話を続けた。

「そんなに俺のクシャミはショックだったのか?」
「・・・・!」

顔だけ背後に振り向き、クォヴレーは困った顔で頷く。

「イングラムのクシャミがオレのイメージと違っていて驚いたのは本当だ。
 だがオレがショックだったのは、オレのクシャミがイングラムよりすごかったからだ」
「・・・・確かに・・・特徴のあるクシャミのようだな」
「イングラムは普段からよくオレを可愛い、というだろう?」
「実際、可愛いからな」

身体にキスするのをやめ、クォヴレーを抱きしめる腕に力をこめる。
クォヴレーは嬉しそうに頬を染めると、性器を秘孔に含んだままイングラムに向き合った。

「だからショックだったんだ。
 可愛い、と思っているオレのクシャミが可愛くなかったら・・その・・」

ごめんなさい、と小さな声で呟きつつ腰を小さく動かした。
その合図に身体をベッドから少し浮かせ、クォヴレーの上に圧し掛かると、
裏膝を持ち上げゆっくり突き上げた。

「・・・んっ・・・」

何度か中にイングラムの胤を放たれたので動くたびに濡れた音がする。
クォヴレーはそれが恥ずかしくて、思わず自分の足をイングラムの腰に回し、
無意識に自分で腰を降り始める。
激しく繋がって恥ずかしさを忘れたいのだろう。
イングラムとしても激しいのは大歓迎だ。
乱れるクォヴレーが啼き叫びながらよがり声を上げるのを見るのは好きだし、
なりより自分自身も気持ちがいいのだから。
けれど今は、その前に一つだけ言っておかなければならないことがある。

「俺はお前がどんなクシャミをしようが嫌いになったりはしない。
 むしろそのギャップを可愛いと思うし、更に愛しくなる」
「・・・え?」
「ギャップ萌え、と言うだろう?
 可愛いお前の親父っぽい部分は逆に愛しいものだ。
 嫌うわけがない。お前の心配は杞憂だ」
「イ、イン・・・?あっ・・ま、待って・・・んっんっ」
「馬鹿だな、クォヴレー。
 そんなことを考えないよう、今日もじっくり教えてやろう。その身体にな」

フフ・・・と黒く笑うイングラムにクォヴレーは咽を引くつかせるが、
直ぐに全てが真っ白に溶かされてしまった。
そのあとも何度も挑まれ、日が暮れるまでたっぷりと秘孔に愛を注がれ続けるのだった。






夫婦喧嘩は犬も食わない。
花粉が終わる季節になるまで、クォヴレーは何度か激しいくしゃみをしたが、
そのたびに「可愛い」とイングラムに言われ、嬉しいと思いつつ少し複雑でもあった。

遠征から帰ってきたヴィレッタは前より更にラブラブになっている二人を見て、
微笑ましく思いつつもゲンナリするのはこのすぐあとのことである。


ありがとうございました。 なんの脈絡もない話ですが、ただ単にエロが書きたかっただけです、ハイ。 しかもこのクシャミの話は私自身の悩みでもあります。 ミクシィでそのことを書いたら、ある方が美人の人が親父クサイクシャミを〜、と コメントくださったので、それを参考に作りました。 イングラムを可愛いくしゃみにしたのは、そのギャップが可愛いかも、と思ったからです。 逆に普段は可愛いクォヴレーを親父クサイクシャミをする、 という設定にすれば面白いかな?と。 いかがでしたでしょうか? もう一回くらい、書きたいネタではありますね。 戻る