*ちょっとパラレル*
〜Feelings8〜
様々な試練・・のようなものを乗り越え、『恋人』となった今、分かったことがある。
イングラムは口下手で感情表現が下手だ。
まぁ、その二つは最初からなんとなく分かっていたが、
今、こういう関係になってもう一つ分かったことがある。
それは・・・・。
「クォヴレー、コレは何だ?」
何だ?と渡されて見たものは『賃貸情報』だった。
オレがイングラムに襲われ、そして自分の気持ちがわかったきっかけになったモノ。
「今朝、テーブルの上にまた置いてあったぞ?ご丁寧に赤丸までつけて」
・・・あの時もだが、急いでいたから持っていくのを忘れていた。
「お前、まだ俺から離れる気なのか?」
怖いくらいに怒気を放つ彼に押されそうになりながらも、
オレはニッといつもイングラムがするような黒い微笑を浮かべて見せた。
「そうだ、と言ったら・・・?」
「!許さん!お前は俺のものだ!!」
案の定、イングラムはオレを腕に引き寄せるとそのままあの時のように床に押し倒してきた。
「んん・・・」
直ぐに口をふさがれ、荒々しく口を嬲られる。
そう、恋人になって分かったこと。
それは彼が思いのほか嫉妬深く、独占浴が強いことだ。
普段、無関心なことが多いだけに余計なんだろうな。
けど、オレはその独占浴を心地よく感じ、
時折こうして悪戯をしてわざとそれを確認する。
「イングラム・・・」
イングラムの首に腕を回し、キスに応える。
服に彼の手がかかり、ボタンが一気に弾けとんだ。
そしてあの時のように・・・今度は後ろ手に腕を服で縛られ貪られ始めた。
荒々しく犯され、嬌声をあげさせられる。
本当のことを教えればイングラムの怒気は収まるのだろうが、
まだしばらく教えない。
あの『賃貸情報』は新聞を取っていないアラドに頼まれて、
ついでに家賃の安い物件に赤丸をつけて渡している、ということはまだ等分秘密だ。
もう少しだけ、彼の独占欲を独り占めしたいから・・・・。
ありがとうございました。
今回はイングラムがヘタレです、初めてですかね?
そしてクォヴレーが腹黒い・・・・腹黒いけどMの気もある感じに仕上げました。
賛否両論ありそうな駄文ですが、少しでもお楽しみいただければ嬉しいです!
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