〜エイプリルフール・Y・F〜

「いやぁ・・・、久々に直通を再開したと思ったらすぐに切断とはビックリしましたよ!」
「・・・・東上のとこ、朝から表示系統がおかしかったもんなぁ」
「ですよね〜?僕、第一報を聞いたとき東上さんのお茶目な嘘だと思いましたもん!」
「なんだよ?俺のお茶目な嘘って?」
「先輩、今日は何の日か知ってます??」
「え?今日???今日・・・・あ!エイプリルフールか」
「正解です!ですからお堅い東上さんもそんなことするんだな、って思ったのに真実とは驚きました!」
「・・・なるほど(でも東上がエイプリルフールなんて知ってるのかな??)」
「ま、あのあと池袋で会った西武さんにはさんざん馬鹿にされていたみたいですよ、東上さん」
「・・・・ははは・・・目に浮かぶよ」
「ま、僕は後ろの方から面白そうに見守っているだけでしたが!」
「お前ねぇ・・・、止めろよ」
「え?嫌ですよ」
「・・・・なんで?」
「だってつまらないじゃないですか〜?」
「なにがだ?」
「東上さんって西武さんに言い返すとき、殆どの確立で涙目になっているじゃないですか?」
「・・・・そうか?・・・・まぁ、涙目の回数は多いか、な??」
「西武さんも言葉がきついですからねぇ・・・、で、ですね?先輩」
「うん?」
「僕、Sだからですね」
「・・・はぁ?エス??」
「サドのSですよ!」
「・・・!!??サド・・・って、お前ねぇ!」
「まぁ、最後まで聞いてくださいよ」
「・・・はぁ・・・、胃が痛い」
「僕はSだから好きな人が泣いているのを見るのがたまらなく好きなんです!」
「・・・ふーん・・・そうか・・・、って・・・え?」
「僕、東上さんが好きなんです」
「・・・・・・」
「先輩?」
「・・・・・、っ・・・!!えぇぇぇぇぇ!!?」
「フフ!」
「お、お前・・・そうだったのか?
 ・・・いや、東上を好きでも別にいいんだけど・・・、
 好きな人が泣いているのを見るのが好きっているのはちょっと歪んでいるというか・・・、
 その・・・それは東上が可哀想だぞ???ちょっと気持ちを改めてだな・・・」
「せーんぱい!」
「・・・・俺の指導が悪かったのか??こんなに歪んだ・・いや、でも・・・ブツブツ・・・」
「せんぱい!ゆーらくちょー?」
「へ?な、なに???」
「ちょっと落ち着いてくださいよ!」
「お、俺はおちついているぞ???」
「そうですか〜?では、ココで質問です!」
「・・・う、うん?」
「今日は何日だ?」
「へ?・・・今日は4月・・・、!!・・・、って・・・まさか」
「嘘をついて良いのは1回!僕は今日、1つ嘘をつきました!さてなんでしょう??」
「・・・なんでしょうって・・・、サドじゃなくて実はエムとか??」
「何言っているんですか〜?普段の言動から僕がSなのは立証済みでしょう?」
「・・・・それもそうか・・・、じゃ、なんだ???」
「僕は別に東上さんを好きじゃないですよ?
 かといって嫌いでもありませんが、恋愛対象じゃないです☆」
「え?・・・そうなの、か??」
「ええ!そうです!そして先輩!」
「?????」
「僕はもう、エイプリルフールの嘘はつけません」
「1回ついたからか?」
「そうです!だからこれから言うことは真実ですよ?」
「え・・・、あ、うん・・・わかった」
「愛してます!有楽町先輩!」
「・・・・・・・・は?」
「好きなんです!先輩は!恋愛対象として!」
「・・・・・・・っ」
「嘘じゃないですよ?その証拠に・・・・」
「・・・・!!ん?んんんん???」
「・・・・ほら、キスだって出来ちゃいましたよ?」
「ぷはぁ!!出来ちゃいましたよ、じゃない!!じょ、冗談だよな??」
「僕はもう、嘘はつけませんよ?」
「・・・・・・!!」
「先輩、ダイスキです☆」
「・・・・!!!」
「先輩?」
「・・・・(頼む、これこそ嘘であってくれ・・・どうしよう??とりあえず)・・・か」
「か?」
「考えさせてくれーーーー!!」
「あ、ちょっと!・・・・あーあ・・・、逃げられたかぁ・・・。
 ま、今年は告白できただけでヨシとしますか!
 ・・・・でも来年は逃がしませんよ?」




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