〜心のうち〜 「・・・・あれ?西武池袋さん?」 「!!?貴様は副都心!!?」 「どうしたんですか〜??ここ、東武さんの池袋駅ですよ? 貴方が居るなんてめずらしいですねぇ」 「・・・・!!わ、私は・・・、その・・・!! そう!!偶然に通りかかっただけだ!!」 「へぇ?そうなんですかぁ?」 「当たり前だ!!私は貧乏東武などに用はないからな!!」 「ふぅん?」 「嘘ではないぞ!!?」 「誰もそんなことは言ってないでしょう? ・・・・おや、撮り鉄さんですよ、今日は多いですねぇ」 「・・・そう、だな」 「−−−−−−−だからですかねぇ?」 「なに?」 「・・・ですから8111Fの引退だからですかねぇ?」 「!!知らんわ!!」 「へぇ?知らなかったんですか?本当に?」 「嘘をつく理由などないだろう!?」 「さぁ?僕には西武さんの心のうちまではわかりませんからなんとも・・」 「・・・っ」 「・・・おや?先輩と東上さんだ」 「なにっ!?どこだ??」 「ほら、あそこです。なんだか東上さんの目元が腫れてますね」 「・・・ふ、ふん!!イモくさい顔だからそう感じるのだろう!」 「イモくさい顔、ですかー? ・・・・ああ、丁度、丸目さんも入線してきましたねぇ」 「・・・・・・」 「西武さん?」 「む?なんだ?」 「・・・いえ、ただ・・・」 「ただ、なんだ?」 「・・・ただ、なんだかものすごく目が寂しげですよ?と思いまして」 「!!?私がか??!」 「他に誰が居るというんです?」 「・・・・うっ」 「ねぇ、西武さん」 「なんだ?」 「貴方のその寂しげな目の理由はどちらなんですか?」 「だから私は寂しげな目などしていない!!」 「ふふ!無自覚ですか?まー、いいですけど。 それは横においてですね、ねぇ、西武さん?」 「なんだ!?」 「貴方の目の理由、8111Fの引退ですか? それとも・・・・・・・、あのツーショットですか?」 「なんだそれは!!?」 「・・・ああ、失礼。もう一つありましたね」 「もう一つ??」 「もしくはその両方、とか・・・・」 「!!?」 「図星ですか??・・・・・ふふっ、 西武さん、貴方って実は不器用なんですねぇ・・・」 「!!???・・・・っ、っ・・・・!! うるさい!!だまれ!!この若造が!!」 「逆切れは見苦しいですよ」 「逆切れなどではない!!第一に私は・・・・」 「・・・・なに人んちの改札前で怒鳴ってんだよ?」 「おや、東上さん」 「東武!」 「あれ?副都心と西武池袋もきたのか?」 「ええ☆歴史ある車両が引退するのは目に焼き付けておかないと損ですからね!」 「わ、私は偶然に通りかかっただけだ!!」 「・・・偶然って・・・西武池袋、お前・・・・」 「む?なんだ??」 「いや・・・別に・・・(この地上の改札は東上のしかないんだけど?)」 「はっ!偶然だなんて西武はそーとーヒマなんだな!」 「なんだと!?」 「なんだよっ」 「コラコラコラッ!お前達!!喧嘩はダメだっていつも・・・」 「喧嘩などではないわっ」 「そうだ!!言い争っているだけだ」 「・・・それを世間では喧嘩と言うんですけどねぇ」 「まったくだ・・・、ああ、ほら、東上!」 「なんだよ?」 「8111F!もう出発の時間になるんじゃないのか??」 「あ!」 「ふん!さっさと行くがいい、貧乏路線、・・・・コレを持ってな!」 「あぁ!?なんだと??何を持てってんだ・・・・・、!!」 「おや?それって・・・・」 「・・・・ヘッドマーク、かな?」 「ヘッドマークだ」 「・・・・西武、お前・・・」 「か、勘違いするなよ!! 貧乏東武が何度も修繕を繰り返して使ってきたエコロジー電車のために用意したのだ」 「東武は好かんがあのエコロジー車両は敬意を表するに値するからな! だからだ!!決して貴様の為ではないぞ!!」 「・・・・・・」 「・・・素直じゃないですねぇ」 「貴様は黙っていろ!副都心!!」 「せんぱーい!僕、なぜか怒られちゃいました☆」 「お前のデリカシーがないからだろう?」 「デリカシーですかぁ?」 「・・・・外野が五月蝿いが・・・、東武よ、受け取るがいい。 そして西武に、しいては堤会長にも感謝の意を示・・・・」 「んなもの誰が示すか!!・・・・けど・・・・」 「おや?受け取るんですか?」 「東上、それ、西武が作ったやつだぞ??」 「んー・・、ま、そうだけど・・・、でも8111Fも喜ぶと思うし・・・」 「ほら、受け取るがいい」 「・・・・ああ、・・・その・・・」 「なんだ?」 「・・・うん。・・・だから、さ・・その・・・、 サンキューな・・・・、むさしの・・・・」 「!!?」 「あ、俺もう行かなきゃ!!じゃーな、有楽町!副都心!」 「・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・せんぱい」 「ん?」 「・・・西武さん、気絶しちゃいましたけど?」 「不意打ちだったんだろうな・・・、運んでやるか・・?」 「放っておくわけにはいかないですからねぇ」 「・・・・あ、東上も出発したみたいだ」 「ですねえ・・・、それにしても」 「ああ、西武池袋も東上も不器用だよな」 「・・・・見てる分には面白いですけどね♪」 「お前ねぇ・・・・・」 「先輩も頑張らないとですね☆まだチャンスはあるだろうし大丈夫ですよ」 「うん、そうだな・・・、って、えぇぇぇぇぇ!!?知ってたのか!?」 「勿論!・・・先輩もじゅーぶん、分かりやすいですから♪」 戻る |