〜エコなクールビズ<子供編>〜


「あれ〜?大師?」
「あ!はんぞーもん!」
「こんな場所でどしたん?一人か?」
「うん!いささきについてきたんだけど、
 はんぞーもん探してくるから待っててね!
 って言われたから待ってるの!
 あれ??でもはんぞーもん、ここにいるよ?」
「あー・・、うん。俺、今ここにきたとこだから・・・」
「そうなの?いささきが探しにいっちゃったよ?」
「タイミングが合わなかったわけね・・・、どこまでいったか分かる?」
「ホームまで向かえにいくって行ってたよ!
 大師は暑いからここで待っててって言われたの!」
「ふーん?向かえにくるなんて、伊勢崎ちゃんってばそんなに急用だったのか?」
「大師わからない」
「・・・だよねー?そういえばこの前の伊勢崎ちゃんの遅延の書類が、
 今日までだった気がするからそれか??」
「大師知らない」
「だよねー?んじゃ、向かえにいくか?」
「手、繋ぐの?」
「大師が迷子になったら伊勢崎ちゃんに俺が殴られるわけよ?分かる?」
「うん!わかるよ!!大師が迷子になると、いささきはにっこーもよく殴ってるもん!」
「・・・想像できて俺ちゃん怖い・・、で、さ、大師」
「なーに?」
「今日、いつもと服がちがくない??えっと・・・浴衣じゃなくて・・・、じんべぇ?だっけ??」
「うん!じんべえだよ!これね、お古だけどオニューなの!」
「????どういう意味??」
「今日の服はねぇ、にっこーが作ってくれたの!」
「・・・日光!!?・・・へー・・・、器用なんだな」
「うん!大師のだけじゃなくて佐野とかめーどのも作とってくれたんだよ」
「佐野と亀戸も??・・・・あれ??そういえばその生地、どこかで見たことある」
「これね、いささきのつなぎのお古なの!!」
「へ?」
「古くなったつなぎを解体して大師のじんべえに作り直したの!」
「・・ふ、ふぅん??まぁ、つなぎだと暑いもんなぁ・・・」
「でもこのじんべえは涼しいよ?」
「通気性がいいのかもな・・・、でも東武的にじんべえはOKなわけ??」
「今年はいいんだって言ってたよ」
「なんで?」
「節電だから!!」
「?????」
「節電だと暑いでしょ?夏バテしちゃうから服装をビズするんだって!」
「・・・ビス??・・・・ああ・・・クールビズ??」
「うん!それ〜!!はんぞーもんもえりまき外してビズだよね!」
「・・・えりまき・・・、ネクタイのこと??」
「そう!あ、でもはんぞーもんは普段もしてない??でも日比谷はしてるよね?」
「あー・・・、うん。アイツは真面目だから」
「まじめ?」
「融通が利かないってコト!」
「ふーん?」
「・・・・それにしても暑いなぁ」
「暑いの?」
「まぁ・・・、ホームは外だから冷房も効いてないし?」
「じゃ、大師のコレ貸してあげるね!」
「コレ・・・、コレって・・・」
「アイスノン!」
「・・・・うん、俺もそれは知ってるけど・・・・、どこから出したわけ?」
「ここだよ〜?」
「へ?って、うわっ!!大師!!外で服を脱いだらダメだって!!
 俺が伊勢崎ちゃんに殴られ・・・・・、ん?」
「じんべえの裏側にねポッケがあるの!ここに小さいアイスノン入れてると涼しいんだよ」
「・・・・それ、日光が作ったんだよね?」
「そーだよ?」
「・・・アイスノンのポケットは日光のアイディア?」
「大師知らない」
「だーよねー?・・・ちなみにポケットは何個あるんだ?」
「んとね・・・、背中に二個!前に二個!あとズボンに二個!」
「・・・全部で6個・・・、そんなにいれれば涼しいよな」
「うん!暑くないよ!でもこの前ねぇ、大師がお腹壊しちゃって」
「・・・アイスノンでお腹を冷やすすぎたわけね?」
「大師わかんない!」
「多分それが原因だと思うけど・・・?」
「そうなの?」
「多分・・・、で、そのあと日光と伊勢崎ちゃんは喧嘩でもしたのか?」
「うーうん!珍しくしなかったよ!」
「へー?珍しいなぁ・・・」
「うん!大師もそう思ったの!でも二人でなんか内緒話してたよ!」
「内緒話??」
「アイスノンの入れすぎがどうとか・・・、
 冷房費節約しても医者代かかったら意味無いとか・・・、
 佐野のはその辺を考慮して・・・・とか・・・??」
「・・・・なんか東武の裏側を俺ちゃん聞いちゃった気がする」
「はんぞーもん?」
「・・・なんでもねー・・、がんばれよ、大師」
「??うん!大師頑張る!!でね!とーじょーまで行くの!!」
「うん、うん、そりゃすげーな!頑張れ」







「!!?お前は!!」 「げっ!!」 「げっ!!とはなんだ!!やはり東武は失礼な連中だ!」 「お前ら西武の方が失礼ってもんだろ!お前なんか西武池袋の糞のくせに!!」 「それを言うならお前だって東武東上のフン・・・・、あれ?」 「あ?なんだよ?」 「・・・東武越生」 「だからなんだよ?そんなに人のことをジロジロ見るなんて、  西武は教育がなってねーよな!」 「なっ!!マナーの悪い東武に言われたくはない!!」 「なんだと!?」 「むぅーーーー!!?・・・・って、そうじゃなかった・・。越生!」 「あ?だからなんだよ西武有楽町?」 「お前、いつもと服がちがくはないか?」 「あ?・・・ああ、これな?気になるのか?」 「・・・気、気になるわけではない!!ただいつもと違うから目に付いただけだ!!」 「・・・・・っ」 「!!な、なんだ!!?どうして笑うのだ!!?」 「・・・・っ、いや・・・素直じゃねーなって思って」 「なっ!!私のドコが素直じゃないというのだ!!?」 「だってよ、気になるならなるって素直に言えばいいだけじゃん?」 「・・・・うっ」 「・・・じんべえ」 「え?」 「だから、じんべえ」 「・・・・じんべえ・・・、なんでいきなり鮫の話なのだ???」 「・・・・どんなボケだよ・・・、俺が着ているコレの話しなんだから鮫なわけねーだろ!」 「あ、そっか・・・」 「・・・お前って時々本当にボケボケだよなぁ・・・、東上みてぇ」 「!!わ、笑うな!!それに私は西武だ!!東武みたいだなどと心外だ!」 「あ?喧嘩うってんのか?」 「お前が東武東上みたいだなどというから・・・!」 「俺は本当のことを言っただけじゃねーか!  その程度で怒るなんて西武は度胸が狭いんだな!」 「・・・ど、度胸・・・?あ、もしかして度量のことか・・・?」 「・・・!!?・・・あ」 「・・・・っ・・・、ふ・・・ふふっ」 「何笑ってんだよ?」 「ふふふふっ!お前だって私のことは言えないではないか!池袋みたいだ!」 「何!?俺をあんな電波野郎と一緒にすんなよな!」 「池袋は電波ではない!・・・と、時々話が通じないときはあるけど・・・」 「・・・それは東上もある・・・・、だから俺は時々苦労するんだ」 「・・・私もだ・・・」 「・・・・なんだか俺たちって似たもの同士だな」 「・・・・そのようだな。ところで越生」 「なんだよ?」 「その、じんべえ?の生地、どこかで見た気がする」 「ん?・・・ああ、よく分かったな。  これさ、俺と東上のつなぎのお古の生地」 「え?つなぎの??」 「おお!今年は暑いけど節電だろ?  つなぎだとスッゲー暑いから今年は本線とも話し合って子供にはじんべえでも着せようって。  んでよ、どうせなら今流行のエコにならって使い古しのつなぎで作ることにしたんだってよ」 「・・・エコ・・・?確かに古着のリニューアルは良いことだと思う」 「だろ〜?でさ、このじんべえの裏側なんだけど」 「あ!ポケット?」 「・・・ここにアイスノン入れれば涼しいってわけだ」 「すごい!見た目はシンプルなのにこんな工夫が施されていたのか?!」 「そういうことだ!・・・・ま、この前は腹にアイスノン近づけすぎて大変だったけど」 「・・・下したのか?」 「・・・・酷い半日だったぜ・・、とーじょーは青い顔で謝り続けるし・・・」 「・・・越生を本当に心配しているのだろう・・・、良いお母さんではないか」 「・・・・母ちゃん?」 「違うのか?」 「・・・父ちゃんじゃなくて?東上・・、男だぜ?」 「!!そうだな・・・・、越生の話を聞いているとお母さんのイメージが強くて」 「あー・・・、東上・・・、なんでもやってくれるかんな・・・、  でもよ、それは西武池袋だって一緒じゃん?」 「池袋?」 「おう!アイツも西武有楽町にはいろいろやってくれんじゃん?  その制服のボタンとか付けてくれんのもアイツだろ?」 「・・・・そうかも・・・、あ!」 「うわっ!!なんだよ??急に大きな声だすなよ・・・」 「・・・す、すまない・・・、それより越生」 「あ?」 「西武池袋も私が頼めばじんべえを作ってくれるだろうか?」 「へ?」 「・・・・お前、本当に涼しそうだから・・・、  それに一個くらいお前とおそろいなのも悪くないと思うし・・・」 「・・・・・・作ってくれるんじゃね?」 「本当か!?」 「・・・・多分。西武池袋ってお前には甘甘だし、それに・・・」 「それに?」 「・・・・確かに・・・お前と一個くらいおそろいがあるってのもわるくねーしな!」 「・・・・越生!」 「青いじんべえって見た目も涼しそうだしな」 「青?」 「・・・・エコなじんべえにするなら、お前らのコートをリサイクル、だろ?」 「そっか!うん!早速、西武池袋に頼んでみる」 「おう!がんばれよ〜」 「うん!」
有難う御座いました。 <子供編>とありますが、大人編を書くかは不明・・・。 大人編だとどうしてもアダルトになりそうなので・・・、 考えられる話だと、日光×伊勢崎か、 西武池袋×東上・・・もしくは有楽町×東上になりそうな予感。 ・・・流れ的には西武池袋×東上なんだろうけど、 私の中でコスプレ(?)プレイはむっつりそうな先輩なイメージなので(笑) 日光×伊勢崎は日光がじんべえ作っているところに伊勢崎が邪魔に入って、 その仕返しに日光が意地悪しながらランデブー、な感じ?? 2011/7/18 戻る