〜腕相撲・東武本線〜


「!!あーー!またまーけーたー・・・っ!」
「勝ったぁ!!」
「いささき、すっごーい!!れんしょうだよ!」
「・・・・うーん??見かけは俺の方が強そうなのに不思議だ。
 (伊勢崎の細腕のどこにあんな力が・・・??)」
「でも野田、この前より強くなったよ?」
「本当か?」
「うん。俺、今回は負けるかと思ったもん」
「うーん・・・そう言われるともう一回勝負したくなる。
 でも腕が痺れてるから少し休憩しないとなぁ・・・」
「野田、しびれちゃったの??」
「うん?どうした、大師?」
「あのねぇ・・大師も野田としょうぶしたかったの!」
「へ?」
「いささきはつようそうだから、のだからしょうぶしたかったの!
 でもしびれてるんじゃできないよね?」
「ああ、ナルホドね。・・・野田、どう?」
「どうって・・・ま、まぁ・・大師となら問題ないけど・・・?」
「ホント!?」
「ああ!よぉーし、やるか?腕相撲?」
「うん!」
「野田!一応左腕でやってあげてくれる?」
「わかってるって!大師相手に本気は出さないよ、伊勢崎」
「ははっ!そうだよね!大師は腕相撲やったことあったっけ?」
「うん☆」
「じゃ、ルールは大丈夫だね。俺が審判するから位置について」
「はーい!うでずもうはにっこーとたたかっていらいだからひさしぶり〜」
「日光??へー??あいつも子守なんかするんか?」
「日光はなんだかんだで面倒見はいいんだよ。で、大師は勝てたの?」
「うん!」
「・・・ふぅん・・(わざと負けたんかな?)」
「にっこーね、よわかったの!30びょうでまかしたよ☆」
「・・・・30秒?(子守したくなくて速攻で負けたのか?)」
「『はっけよーい、のこった!』でちからこめたら、にっこーあかいかおして、
 そのあとあおいかおして、『大師、タンマ』っていってたけど、
 しょうぶにはまったナシってかめーどがいったらね、
 にっこー、すごくあおいかおして『ガキにまけたくねぇ!!』ってさけんでたけどね、
 だいし、むししておもいっきりひだりがわにたおしたの!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「にっこー、そのあとにおかしかってくれたの!みんなにはないしょだぞって!
 あ!でもいましゃべっちゃた・・・どうしよう・・・・?」
「・・・・・なぁ、伊勢崎」
「うん?」
「日光、本気で負けたんかな?」
「・・・どうだろう??わざとかもしれないけど・・・、
 でもお菓子買ってあげたってことは本気で負けたのかも・・・」
「・・・大師って腕力あるんか?」
「・・・・俺、普通の人より腕力あるから考えたことなかったけど・・・、
 そういわれれば重いのとか結構平気で持ってるかも・・・・?」
「伊勢崎の普通と普通の人の普通は違うからな・・・、
 なんか勝負したら負けそうな気がしてきた」
「日光、本気で負けたかもね・・・・」
「・・・ああ、そんな気がする」
「ねー!いささきー?のだー?」
「え、あ、何??大師??」
「大師、はやくしょうぶしたい!」
「ああ、そっか・・・野田、どうする??」
「うーん???右腕の痺れもとれたし右でいいなら・・・(負けたくないし)」
「うん、右がいいかもね。子供だと思って大師を甘く見てると日光のような結果になりそうだし」
「勝負はいつでも真剣が一番、か。よーし、大師!やるか?」
「うん!!」
「じゃ、二人とも位置について〜
 (それにしても日光、大師に負けるなんてあとで鍛えてあげなきゃ!)」


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