〜腕相撲・東上と有楽町と副都心〜

「ナルホド!それで今日の武蔵野サンは運休だったんですね!」
「ああ、菓子で子供の口を塞ごうなんざ大人の風上にもおけねーかんな」
「・・・でもなんで気づいたわけ??武蔵野にケーキを買ってもらったって」
「ああ、簡単だよ。その日の夕飯、越生ほとんど食べなかったんだ。
 だから越生を尻叩きして聞き出した。食べ物を粗末にするようには教育してねーし」
「いたってシンプルなバレ方ですね!
 で、ついでに武蔵野サンは子供に腕相撲で負けたこともばれた、と?」
「ああ。越生はともかく遊びに来てた大師にも負けるなんて情けねーだろ??
 だから俺が少し鍛えてやった。ま、そのせいで運休しちまったけど」
「(どんな鍛え方したんだろう??)まぁ、確かに子供に負けるのは情けないな」
「だろー??ったくJRはどいつもこいつも軟弱すぎるんだよ・・・・。
 あ、でも俺、八高には負けるんだよな、腕相撲」
「八高って少しだけ他のJRとは違う気がするからな・・・、
 でも東上が負けるなんて信じられない(ゴキブリ事件では俺たち完全にノックアウトさせられたし)」
「そうですかぁ〜??僕はそうは思いませんよ?」
「あ?そりゃ、俺が弱そうってことかよ??」
「(副都心、なんて命知らずな・・・)まぁまぁ、東上、落ち着いて」
「いいえー☆東上さんは強いと思いますよ!
 でも僕と先輩が東上さんと勝負したら勝つのは僕達ですよ、きっと」
「!」
「えぇぇぇぇ!?(副都心!お前は本当に命知らずだ!)」
「何を驚いているんです?先輩」
「だってお前・・・普通は驚くだろー?」
「だから何故です??」
「何故って・・俺ら、この前東上のビンタくらって気絶したじゃん?」
「ああ、そういうことですか!確かにそうですけど、でも多分僕達は負けませんよ?
 なんなら勝負してみませんか??」
「面白そうだな、その勝負のった!こてんぱんにのしてやる!」
「そうこなくちゃ!先輩もいいですよね?」
「・・・・うぅ、わかった(本当はいやだ、と断ってしまいたい)」





「・・・・っ、!」
「・・・あれ??勝った??」
「東上さんの二連敗!僕たちの勝ちですよ、先輩」
「嘘だろ〜???(だってこの前は確かに気絶させられたよな??)」
「・・・嘘だろ、は俺の台詞だ!!二人共に負けるなんて・・・なんでだ??」
「だから言ったでしょ?負けないって」
「納得できねー!!もう一回だ!」
「・・・(正直、俺も納得できない)」
「何回やっても同じことだと思いますよ。確かに東上さんは喧嘩は強いでしょうけど・・・」
「けど??何だってんだよ、俺が負けた理由は?」
「簡単なことですよ。東上さんより僕たちのほうが体格がいいからです」
「・・・・は??どういう意味だ??」
「喧嘩はスピードとか技とかが関係しますけど、
 腕相撲のような純粋に『力』だけがものをいう勝負では、
 東上さんより体格のいい僕達が有利なんです。
 なんだかんだで東上さんは僕達より小柄ですからねぇ」
「成る程・・・、確かに俺たちは東上よりは体格がいいかもな。
 (でもそれだと武蔵野が子供に負けたのって一体・・???)」
「・・・確かに俺ら東武はJRやメトロに比べると小柄だからなぁ・・、仕方ないってことなのかよ」
「そういうことです☆」

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