誰もいない学校ほど不気味なものは無い。 教師になってもう五年も経つが、宿直の日はいつも気分が重かった。 今日も朝から機嫌が悪く、憂さ晴らしに抜打ちの持物検査をしてしまう。 俺は奴等から没収したエロ本やビデオで宿直の寂しさを紛らわせる駄目教師だ。 最近は生徒も俺が宿直の日を狙って検査をしてる事に気付き始めているし、俺も今日の検査での収穫はあまり期待していなかった。 しかし、今日に限って日頃真面目な進藤一路の鞄の中身に『淫乱教師』とラベルが貼られたビデオテープが見つかった。 剣道部のエースである一路はどちらかと言うと硬派なイメージで、日本男児という言葉がピッタリの生徒だ。 小さな声でビデオのタイトルを読み上げると、一路は顔を真っ赤にして俯いてしまった。 なんだかんだと言っても高校生の男なんてスケベなもんだと、ビデオテープで一路の頭を軽く叩いて笑った。 9時過ぎに校内を見回った後、簡単にシャワーを浴びてこっそり冷やしておいた缶ビールを一気に飲み干す。 宿直室とはいえ、校内に全裸でいる事の開放感に気分が昂揚して、何気なく一路から没収したビデオに手を伸ばした。 「まったく、近頃のガキは……。」 文句を言いながらも、そのタイトルから期待に膨らむ股間を抑え、リモコンを片手に再生ボタンを押してベッドに寝転がった。 「……!?」 途中から再生されたビデオは、モデルのような顔立ちをした男が見馴れたモノをしゃぶっている。 「何だこれ、ホモか? 」 一瞬何かの間違いかと思ったが、男の口が上下に動く度に聞こえる声は低い男の喘ぎ声で、 薄いモザイクがかかっているが、反り上がったモノは筋までくっきりと見えている。 徐々にカメラが引いてしゃぶられて声を上げている男のアップに切り替わった。 「マジかよ……。」 男にしゃぶられながら顔を真っ赤にして恍惚の表情を浮かべているのは、間違い無く教え子の一路だった。 日頃の凛とした表情からは想像も出来ない一路の乱れた姿に心臓の音が頭の中まで響いてくる。 男がケツの穴に指を入れてグリグリと掻き回すと、一路は身体をくねらせて甘い声で泣きだした。 『ぁっ……あぁっ…せんせい……は、早く入れて……。』 男は一路の上に跨ると、こんなビデオに出るだけあって立派なモノを一路の入口に埋めていく。 根元まで咥えこんだ一路は苦しそうに溜息をついて、男にしがみつくと唇を求めた。 「この馬鹿……。」 校則違反だとか法律よりも、俺は見知らぬ男の愛撫で女のように喘ぐ一路の痴態に苛ついた。 『……ぁっすげぇっ……先生っ……。』 その手の趣味は無かったはずなのに、身体の中心は硬くなって先端が濡れるくらい反応している。 気が付くと俺は股間に手を伸ばし、一路を抱く男の動きに合わせて右手を動かしていた。 喉がカラカラに渇いていたが、テーブルの上に置いたビールに手を伸ばす余裕も無く、視線は画面の向こうの一路に釘付になっている。 「男にケツ掘られて気持いのかよ……一路っ……。」 反り上がった一路のモノが突き上げられる度に大きく揺れ、先端から溢れた液体が飛び散っている。 学校では決して見せる事の無い一路の姿に、激しく込み上げる怒りのような感情で俺の頭はグラグラと揺れた。 『先生っ……好きっす……もっとっ……せんせいっ……。』 何度も先生と呼ぶ一路の声に、自分が犯しているような錯覚に陥って右手の動きはさらに加速する。 一路の開いた足が、必死に男にしがみつく指が、苦しそうに歪んだ顔が、全てが俺の中心に集まって弾ける。 「やべ、ティッシュ……っ……んっ……ぅっ……。」 込み上げる衝動に我に返るが間に合わず、吐き出した液体は画面まで飛び散り、 画面の中でまだ喘ぎ続ける一路の顔を白く汚した。 翌日、ずっと一路の痴態が頭から離れず、授業中に何度も一路の表情を盗み見た。 目が合うと、一路は何か言いたげな表情で見つめ返すが、そのまま目に涙を溜めて俯いてしまう。 放課後、俺は何かを期待して一路を進路指導室に呼び出した。 Top Index Next |