Pooh 4
2004.12.11
=罰ゲーム=

「お前等、今日から一週間セックスは禁止」
元が一緒に暮らすようになってから、三人で一緒に朝食を摂る事が習慣のようになっている。
晃一は朝食後に二度寝をするのが習慣になり、元は掃除や洗濯を済ませた後に職安に通う事が日課になっていた。
「はあ?」
まだ寝惚けたままの二人には昭仁の発言が理解出来ず間抜けに声を揃えて聞き返した。
「俺は会社員なの、お前らに合わせて毎日盛ってたら身体がもたねぇんだよっ、だからお前らも週末まで我慢してろ。」
「えーっ!! 」
身勝手な提案に晃一は明らかに不満気な声を上げるが、昭仁は晃一の唇についたパン屑を指で拭うと甘い声を出して囁いた。
「その代わり週末思いっきりすればいいだろ?」
唇をなぞる優しい指先に感じてしまい、晃一はコクリと頷いて溜息を漏らした。

「井原さん、もう時間無いッスよ」
「ヤベッ遅刻だっ」
急かされて時計を見るととっくに時間が過ぎている、元に上着と鞄を渡されてバタバタと玄関に向う。
「晃一、自分でするのも無しだからなっ!」
振り返りながら人差し指を晃一に向けてビシッと決めると、昭仁は会社に行く為に慌てて玄関を後にした。


「何だあれ? 」
雰囲気に飲まれて思わず同意したものの、性欲の塊である晃一に一週間の禁欲など耐えられる訳も無く、自分の立場も忘れて非難の声を上げる。
「でも夜更かしすれば井原さんは辛いでしょうから当然っすよ」
「まっ、バレないようにすりゃぁいいか」
「駄目っす! 」

最初から昭仁の命令など聞く気も無い晃一が呑気な事をいっていると、物凄い形相をした元に肩を掴まれ身体が固まった。
「元ちゃん、怒った顔も素敵だぜ……」
真剣な表情にそそられた晃一が唇を重ねようと顔を近づけると、元の容赦無いビンタが飛んできた。
「晃一さんっ、井原さんは俺達を養ってくれてるんですよ? その井原さんを裏切っていいんですかっ? 」
「うっ、ここにも敵がいたか……」
「ねっ晃一さん……一緒に頑張りましょう? 」
純粋に昭仁を慕う元の澄んだ瞳に負けて晃一も仕方なく約束をする。
「チクショーッ、分かったよ我慢すればいいんだろ? 」
「俺ちゃんと見張ってますからね! 」
「お前、昭仁が好きだからって、何でも言いなりになってるとヒドイ目に遭うぞ」
「そっ、そんなんじゃ無いッスよっ…… 」
慌てて否定をしているが、真っ赤に染まった元の顔を見て晃一は呆れて溜息をついた。


一週の禁欲は、まだ若い元には辛い生活だった。
昭仁や晃一のようないい男に囲まれて生活をしていると、何でもない仕草さえ欲情を誘う。
それでもなんとか一週間が過ぎていき、晃一も二人を裏切る事無く約束を守っていたようだった。
金曜の夜、落ちつかない様子の三人は急いで夕食を平らげて、まだ八時過ぎなのに交互にシャワーを浴びてベットへ向った。


「なぁ……早く……」
「そんなに焦るなよ」
昭仁は二人を全裸のままベットに座らせると、まだ何もしていないのに硬く張り詰めたモノを比べるように観察した。
晃一の太く丸みを帯びたモノは先端が大きく膨らんでいる、晃一より少し細いが筋がくっきり浮いた元のモノはゴツゴツとして若い雄の猛々しさに溢れている。
昭仁は両手にローションを含ませ、二人のモノを包み込みながら上下に刺激をしていく。
「んっ……ぁぁっ……」
久振りの刺激に二人は小刻みに身体を震わせながらも腰を突き出して声を上げる。
「先にイッたら罰ゲームだからな」

「ぅぁっ……ば、罰ゲームって何だよ……」
「負けた方が俺のおもちゃ」
「昭仁……おもちゃにするなら後輩の方がっ……」
確かにおもちゃにするなら、晃一より経験の浅い元の方が楽しみがいがありそうだ、晃一の言葉に反応して元のモノを扱く左手が僅かに加速する。
「んっ……ズルイっす……晃一さん、昨日……夢精したくせに……」
「んってめぇ、チクんじゃねーよっ……あっこらっ昭仁っ! 」
「晃一、お前いい年してまた夢精したのかよ? 出しちゃ駄目って言っただろ? 」
今度は右手を加速して晃一の反応を楽しんだ。
早くも限界なのか、二人とも目をキツク閉じて歯を食いしばっている。
顔立ちの整った男が必死に快感を抑えている表情がなんとも言えないくらい昭仁の欲情を掻き立てた。

「なんだよ、もう限界か?もうちょっと楽しませてくれよ」
意地悪く昭仁が笑い、言葉とは裏腹に二人のモノを握り締めた手はさらに動きを加速させ、二人を絶頂に導こうとしている。

「ぁっ……んぁぁっ……いはら……さん……だめっ……」
先に声を上げたのは元の方だった、横目でチラリと様子を伺うと、晃一の方も今にも果ててしまいそうに身体が震えている。
罰ゲームが嫌だという訳ではないが、晃一に負けたく無い気持から身体中を強張らせ、必死に爆発してしまいそうなモノを抑えつける。
先端がムズムズと震え、快感の波が小刻みにドアを叩く。

「ぁぁぁっ……っぅ……ぅぁああっ……」

快感に咽び泣く声が混ざり合い、硬く強張らせた身体の力が抜けていく。
顔や腹に生温かい液体が飛び散る感覚に身体を震わせて、快感のあまり訳の判らない叫び声を上げた。
全てを吐き出した後、横にいる晃一に目を向けるとビクビクと身体を震わせながら、白濁した液体を吐き出している最中だった。

「へへっ、俺の勝ちだな」
汗と精液でベタベタになった顔で笑った晃一はスッキリしたのか、爽やかにさえ見えた。


「こっからが本番だぞ」
二人とも勝負に夢中になりすぎてすっかり忘れていたが、昭仁はまだ何もしていない。
股間に目を向けると、すっかり興奮したソレはいつも以上に張り詰めて、先端から透明な液体が溢れ出している。
「お、おいっ昭仁すげぇな」
その大きさに目を見張り晃一がゴクリと喉を鳴らした。
「いきなりじゃキツイかな……じゃあ元は晃一に突っ込め」
「えっ? 俺? 俺、勝ったじゃねーかっ!」
「ほとんど同時だろ? 今日は二人とも俺のおもちゃだ」
「きっ、汚ねぇーぞっ! 」
先程のゲームは単なる余興だったのか、昭仁は最初から二人をおもちゃにするつもりだった事に違いないと今更気付いた。
充分に後ろをほぐした後、晃一の中に入りこんだ元のモノはゴツゴツと引っかかり、晃一は思わず甘い溜息を漏らす。
「んっ……後輩……いいな、お前の」
元のモノを味わおうと晃一は腰を押し付けて奥まで飲み込んでいくが、元は戸惑ったように動きを止めてしまう。
「スンマセン……俺……入れるの初めてで、どうしたらいいか……」
汗をかいてぎこちない動きで腰を動かしていると、昭仁の指が元の後ろを広げ始める。
「お前は動かなくてもいいよ」
惜しい事をした……。
元の童貞を奪ったのが晃一だった事は若干不満だったが、昭仁は我慢出来ないくらいに張り詰めたモノで元の入口を塞ぐと、ゆっくりと埋めて腰を落とした。

「うぁっ……井原さんっ……いてぇっ……」
入口の引き裂かれそうな痛みに悲鳴を上げるが、昭仁のモノでしっかりと満たされた中は、奥の疼きに震えてしまう。
そのまま昭仁が腰を動かすと、つられて晃一の中で元のモノがヌルヌルと擦れあった。
快感に震えた声と身体が擦れ合う音が混ざり合い、三人は汗まみれになりながら互いの身体を貪っていく。
間にいる元が果てた後も、昭仁の熱は収まらずに激しく腰を動かして元の後ろを貫いた。
「井原さんっ……もぉっ……許して……っ……」
「お前ら、溜まってたんだろ? まだこれからだ」
「んぁっ……後輩……お前また大きくなってるぞ……」

「うぅぁぁぁっ…… 」

昭仁に再び激しく後ろを突き上げられ、元が快感とも痛みともつかない声を上げると、ぶつかり合うように三人が絡み合う。
晃一の中で二度目の絶頂を迎えた元が気を失いかけた時、中に入った昭仁のモノがビクリと大きく膨らみ、生温かい液体が何度も何度も注がれた。

その後、何度放出しても昭仁のモノは硬さを失わず、晃一と元を交互に犯した。
全ての行為が終わった頃には窓の外には朝日が差し込み、後ろを突かれ続けて動く事の出来ない二人を置いたまま、昭仁は一人でさっさとシャワーを浴びると眠りについた。
汗を含み濡れたシーツが気持悪かったが、これ以上無いくらいに抱かれて身体は満たされていた。

「おい、後輩寝るなよ……ちゃんと洗わないと明日辛いぞ」
さんざん昭仁に抱かれた二人は、一人で立ち上がる事も出来ずに支え合うようにバスルームへ辿りつく。
シャワーの熱い湯が、昭仁の大きなモノで突かれ続けた後ろにヒリヒリと沁みて悲鳴を上げる。
「うぅっ……いってぇ……」
「あのデカチン……無茶しやがって……」
普段、性欲の塊のような晃一でさえ、今夜の昭仁の激しさには参っている。
昭仁の命令を素直に聞いた事を少し後悔しながら、元は晃一の言葉を思い出していた。

「ホント、晃一さんの言った通りヒドイ目に遭いましたね……」
ガクガクと震えながら身体を洗っている二人に妙な連帯感が芽生え始める。

「おい後輩、今度はあいつが泣いて謝るくらい二人で掘ってやろうぜ」
「へへっ、いいっすね、俺も井原さんが泣いてるトコ見たいっす! 」

湯船に浸かりながら、昭仁を犯す計画を企んで笑う二人はまだ気付いていない。
今夜、昭仁は密かにビデオカメラを寝室に仕込んでいた。
行為が終わってシャワーを浴びる時、二人の為に浴槽に湯を張りながら、ついでに浴室にもビデオカメラを隠して後で楽しもうとしていた。
計画はあっさりと昭仁にバレて、逆に二人は翌週もこうして悲鳴を上げながら身体を洗う事になる。
自らの計画に酔いしれ、勝利を想像した二人の笑い声が浴室に響き渡った。


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