RPGの基本構成は、
例えば、一般的な
RPGでお馴染みの経験値制は、
- 敵を倒しまくる(=努力)
- レベルが上がって強くなる(=努力に相応する御褒美)
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こういう構図になっている。
FF8も『努
力→御褒美』という本質的な構造は変わらないのだけど、評価される努
力の質が違う。
- あれこれ考えたり調査したり工夫する(=努力)
- 精製や特殊技やその他もろもろの利益(=努力に相応する御褒美)
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要するに、
一般的なRPG | プレイヤーの“ゲームに費やした時間”を評価する |
FF8 | プレイヤーの“推理や工夫”を評価する |
どちらがいいかは好みの問題。経験値稼ぎに代表される作業が好きな人には一般的な
RPGのほうが楽しいし、作業よりも推理や工夫が好きな人には
FF8のほうが楽しいだろう。
一般論として、謎ときって、
- 答えが分からないときはただひたすら苦しい
- でも苦しい分だけ答えが分かったときの開放感や充実感が凄い
- すんなり分かっちゃうと逆に面白くない
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FF8にも同様のことが言える。
例えば、
- 「鐘を引いて1分以内にオルガンの部屋に行けばオメガウェポンと会えます」
- 「ガトプレパスに会うためのパズルは4つの棺おけを1回ずつ開けるのが正解です」
- 「バハムートの最後の質問には1番下の空欄を選んでください」
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こんな
風にストレートに答えをゲーム中に明かしてしまったら謎ときは台無しになってしまう。同様に、
こういうストレートな答えを出してしまったら
FF8の『推理や工夫→御褒美』の構図は台無しになってしまう。
FF8は、プレイヤーが自分で考えて試行して効果的なスタイルを構築する過程をメインに据えた
RPGだから、劇中でストレートな答えが明示されることはない。その代わり、
精製や
特殊技など特に重要な要素については
SeeD昇進試験の問題の中でヒントが出されている。
こんな具合にね。だからこそ、
- 昇進試験はチュートリアルの中に配置されている。
- 既に合格した問題に再挑戦する「復習」の項目がある。
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というわけ。
精製や
特殊技がもたらす劇的な効果は、他の一般的な
RPGの基準で評価してもあまり意味がない。
- 精製や特殊技は『そこに辿り着いたプレイヤーへの御褒美』だからあの強さで成立している。
- FF8の戦闘は、自分の推理や工夫の成果を発表する場としての側面がとても強い。
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詳しくは後述するけど、FF5のオメガ戦なんかと似たような方向性になってる。
FF8は様々な新システムを採用している。今までの
RPGの経験は殆ど役に立たない。これは、
プレイヤー全員のスタートラインを同じにするという点で大きく役立っている。従来の
RPGで培ったノウハウよりも、未知のシステムに対する適応
力みたいなものが問われるゲームだったわけだ。
FF8の戦闘バランスは、FF5のオメガや神龍を思い出すとイメージし易いかもしれない。
- 普通に戦うと歯が立たない
- 対処法を知ってしまえば楽勝
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こういう路線の醍醐味は、
- 対処法に辿り着くまでの創意工夫
- 対処法に辿り着いたときの喜び
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自
力で答えに辿り着くのが一番いい。
このサイトがやってることはある意味、謎ときの答えをまんま掲載することなんだけど、
- 他人に答えを聞いて「なるほど」と思うか
- 他人に答えを聞いて「ふ〜ん」とか思えないか
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どう感じるかはその人しだいだろうね。どちらの気持ちもなんとなく分かる。
余談 | アルティマニアはあれだけ大量のデータを載せているのに、精製の有用性を語っているページが僅か1ページしかないというのは、発売からまだ数ヶ月しか経っていない段階で、答えをガンガン載せちゃうのはどうかと思ったからかも。 |