◇教師な孝平さんと生徒な恭平くん


【教えて先生】 1



「せ…せんせ…」
恭平が小さな声で囁いた。
彼の上に圧し掛かり、片手でブレザーを掴んだ“先生”はそれでは満足しない。
「ん、声が小さいよ恭平くん。」
「せんせい。」
「棒読み。感情をこめてほしいなあ。」
「感情…てどんなっ?」
「君は生徒、私は教師。今から人生において大事なコトを教えてあげるところなんだからね、」
「だ、大事なコト…」

恭平は天井を見上げたまま言葉を失くした。
高校の頃の制服を引っ張り出したのがいけなかったのか。
それを着てしまったのは絶対にいけなかった。
ましてやそれを、まだ着れたことが嬉しくて、この人に見せたのは天地が引っくり返ったってしてはならないことだったのだ。

恭平は腕を動かしてみた。
押さえられた手首がじんわりと汗をかく。

「父さん、俺もう24歳なんだけど…」
「センセイ。」
「せ、せんせい…俺もう24…」
「ああ、百も承知だがしかしよく似合っているよ。」
孝平は上体を起こし、恭平の姿をまじまじと見つめた。
ブレザーは半分肌蹴ているが、胸の校章や白いシャツ、男にしては痩せた腰を締める黒いベルトに灰色のズボンを順に眺める。
その視線に、恭平は恥ずかしそうに身を捩った。
腰が揺れてベッドのシーツに皺が寄る。
「やめてよ…っ」
恭平は頭上に掲げられた両腕を閉じて顔を隠した。
まるで孝平の視線から逃れるように。

「もう脱ぐ…!」
「おっと。」
強く反発した恭平を、それを上回る力でベッドに引き戻し、孝平は息子の顎を取った。固定して、彼の唇に自分のそれを寄せる。
「と…っ」
「先生、だよ。」
囁きながら口を塞ぐ。
下唇を甘噛みし、薄く開いた唇に舌を這わせる。
熱い吐息が微かに漏れ、恭平は無意識に孝平の動きに合わせて応えた。
舌が触れ合う。
すかさず孝平に絡め取られ、口内を余すところなく舐め取られた。
「……、ん…ッ」
苦しくて腕を伸ばして孝平にすがる。
離して欲しいと意思表示するが、孝平はまるで弄ぶように執拗に舌を絡めて許さなかった。
限界まで攻め立てる。
溢れ出した唾液が恭平の頬をゆっくりと伝った。

「…はっ!」
唇が離れ、恭平が喘ぐ。
震える肩を抱いて、孝平はシャツの上から胸に手を這わせた。
「ぁ……っ」
「脱ぐのはこれからだよ、恭平くん。その前にもう少し授業を楽しもう。」
「な、何言って…」
恭平は恍惚とした表情をぬぐいきれない。口の端から流れ落ちた唾液がなんとも妖しげな光で孝平を誘惑する。
ぞくぞくした。
「恭平くん、学校でこういうこと、した経験は…?」
「が、学校で…?高校では、ないよ。」
「高校では?」
「んっあっ!」
胸を張っていた孝平の指が、胸の小さな突起に触れた。
孝平の手がそうなのか、それともシャツ越しだからなのかはわからないが触れたものはなんだか冷たかった。
やわやわと、弱く揉み解される。
「…ぅ…んっ」
「そんなに感じるのか。」
「ちが……ぁっ!」
孝平はわざと恭平の思考を拡散させるように右も左も同時に触れた。シャツの向こうでこりこりと、柔らかいものがその形を見せ始める。
ピンと張り出したその先端を掠めるように優しく撫でる。
恭平は肩を震わせて呼吸を殺した。
いくらでも抵抗しようと思えばできるのに、恭平の両手は力なく枕の上にあり、突起の刺激と一緒にヒクッヒクッと痙攣した。
これこそ日々の教育の賜物である。
孝平は目を細め、意地悪く微笑んだ。
「いけないな…学生がこんな敏感な身体を持って遊んでいるなんて。」
「あっ…遊んでなんか…っ、…んぅっくは…ぁッ……」
恭平は否定しながら喉を仰け反らす。
乳首から繰り出される快楽を伴った微電流が行動を支配する。
四肢がいうことを聞かない。
孝平のされるがままに喘ぎ、首を振った。
「やめて…っ、するなら脱がせて…っ」
「する?何をだい?」
「くふ、ん……あぁっ……ヤメ…ッ」
恭平の拳に力が入った。
びくびくと痙攣が大きくなり、下半身が熱を持つ。
「脱がせて…っ汚したくない…!」
「汚れるようなことをしたいということだね、恭平くん。」

厭な言い回しに恭平の顔が一気に赤面した。

孝平はしかし、その反応すら楽しんでいる。
左手で右の乳首を強弱をつけて揉んだまま、右手で首元のボタンに手をかけた。
一つ外すと鎖骨が見える。二つ外すと胸まですれすれで辛うじて見えない。
見えそうで見えないこの光景の、なんと艶かしいことか。


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