後悔 P4



次の日、恭平は夜にあれだけ体を酷使したというのに定刻どおりに目覚め、気だるい体を文字通りに引きずって朝食の準備をした。
まず明美を起こして朝食を出し、起きてきた聡平に挨拶をして良平を起こしに二階へ上がる。
その間に珍しく自分で起き上がった孝平は、迎えに来た竹本を帰らせて寝室で待った。

無事に三人を学校へと送り出した恭平が寝室に戻ってくると、再びその場で押し倒した。
驚いて軽く抵抗する恭平を押さえつけ、服を脱がした。

「父さん?!昨日あれほど…」
「恭平にはまだまだ足りないような気がしてね。」
意地悪く微笑む孝平に、恭平は激しく首を振って否定した。

「そんなことない!俺はもうっ。それに、父さん、仕事が…アッ。」
「今は、お前の体に触れている方が大事だ。」
そう言って乱暴に唇を奪い、昨日の熱が残る恭平の体を火照らせる。
孝平の舌が恭平の中を這い回り、唇から溢れた唾液が伝う。
夢中になって肩を掴み、そのまま胸や腹を撫でながら腰をまさぐると、恭平が妖しく体をくねらせた。

「ふ…は…」
重なった唇から漏れる微かな吐息が、二人の呼吸を早める。
何度も何度も唇を合わせたあと、そのまま孝平は恭平の首筋を下降した。

「あ…ぁんっ。」
喉を仰け反らせて恭平が興奮を表した。
細い腰に手を当てて、慣れた手つきでズボンのベルトを下ろし、見えた尻をゆっくりと撫でた。
その柔らかな刺激に耐えかねて、恭平が孝平の頭を抱き締める。
孝平は目の前に迫ってきた胸の紅い果実を、美味しそうに口に含んで転がした。

恭平が甘い息を吐いて体を起こし、孝平を押し倒すように反転する。
乳首から口を離さず、尻の谷間に指を差し込んでまさぐりながら、孝平は恭平の衣類を全て剥ぎ取った。
昨日残した無数のキスマークが全身を覆っているのが見える。
目隠しをしたまま何度も愛撫をしたので、その傷のことを恭平自信は知らないであろう。

「と…っ父さんっ。昨日から…あ…っ。ご、ごめんなさい…っ。」
「何が?」
「城山さんと…のこと、怒ってるの…?」

恭平が、体の反応に耐えながら搾り出すように発した言葉は、孝平の感覚を狂わせた。
怒っている?それは違う。

これは、嫉妬だ。

「怒ってはいないよ。」
「じゃ、なんで…こんな。う……はぁっアァ…ッ」
孝平は手早く自分のベルトを外すと、恭平を上に乗せたまま、挿入を開始した。
恭平が驚いて身を逸らし、痛みを少なくするために足を左右に開いて待つ。
不自由な右足が、その動作を少し遅らせた。

「あぁっ…アアッ…あ…あ…。はぁぁッ!」
前立腺に触れた。
恭平の反応はすぐにわかる。

構わずにその位置を連続して突き上げると、恭平は逃げるように腰を浮かせた。
それを阻止して体を引き寄せる。
恭平が苦しそうに顔を歪めて孝平の胸に頭をつけた。

「あぁっ!はんぁっ!あうぅんっ!!」
昨日の今日で、いくら解されているといえども、朝から不自然な体勢での性交は両者の体力を削った。
だからこそ、行為は激しさを増した。

「恭平、いいね。もっと感じて。」
「あっ、あぁ…っ!いやぁ、ぁ…ふ…ぅん、…ぁッ!」
「もっとだ、恭平。私を感じて。」
「あぁあーッ!」
孝平が激しく腰を打つたびに、恭平の鳴き声が部屋に反響した。

どうして、もっと早く気付かなかったのか。
孝平は初めて感じる感情に戸惑いを感じていた。
焦りともとれる焦燥感。
目の前にいるこの人物を、このままずっと抱いていたい。
乱れて泣き叫ぶ、この美しいまでの淫らな姿を誰にも見られたくない。この声を、誰にも聞かせたくない。

「恭平。私のことが好きか。」
「あ…あ!な、何を…言って…?んあ、はうぅっ!!」
「…好きでなくとも良い。気持ちいいか?」
「ア…ッ。うん…っあ、ああ…ッ。」

恭平が小さく頷いて、再び腰を引こうとしたので、孝平は起き上がって恭平を押さえつけた。
ズシンと腰を沈めさせると、恭平は一際大きな嬌声を上げて仰け反った。
イきそうになったところを根元で押さえ、ベッドの上に覆いかぶさるように押し倒して何度も突き上げる。
恭平は足を左右に大きく開き、されるがままにビクビクと痙攣しながら孝平にしがみついた。

「いいか恭平。今後、私の前以外でそんな声を出すな。」
「あ!あぁっ…イ…ッ!!ああ〜!」
「それから、そんなイイ表情をするな。そそる様な腰の動きは絶対にするな。」
言いながら大きく前立腺を突き上げたので、恭平は激しく腰を震わせる。

「その動きだ。やるなよ、いいな。」
「うぅ…っいっ。は、はい…。あ…あぁ!!」
「それから。」
孝平は、根元を掴んでいた手を更に強めて上下にしごいた。
恭平の体の中で爆発寸前になっていたものが掻き回され、どんどん濃くなっていくのがわかる。
狂いそうになりながら体を強く強張らせ、その激しい興奮に耐えようとするが、同時に腰を揺すられているので意識が飛びそうだ。
そのギリギリの際で、孝平の声が脳に響く。

「私の目の前以外での射精も禁止だ。誰に何をされても、イくな。いいな。」
「あ…あぁ…!!」

恭平の脳裏に、叔父の孝介のことが過ぎった。
孝平は知らないのだろうが、恭平は過去に何度も犯されている。
彼のセックスで射精を我慢するのは無理だ。今まで強要される度に拒む努力をしてきたのだが、あれやこれやと性感帯を攻められて最後には必ず射精してしまっていた。
恐らく孝介は、孝平と同じくらい恭平の体について詳しい。

嘘をつくことが苦手な恭平は、頷くことができなかった。
「恭平。わかったな。」
「んあぁ…っ!!あうぅッ……ッッ!!」

下半身の刺激は激しさを増すばかりだ。
恭平の瞳から、汗と共に大粒の涙が零れ出した。
こんなに我慢させたことは初めてだ。孝平は少しだけ可愛そうに思った。

「イきたいか、恭平?」
「うッ!ウウッ。」
コクコクと頷く恭平を撫でて、指を離してやる。
同時に奥まで突き上げると、恭平は恍惚の表情を浮かべたまま、二人の間に思い切り射精した。
孝平も恭平の中に射精したが、それに応じるように恭平はもう一度短く射精したように思えた。


孝平は、息子にこのような運命を背負わせることになってしまったことを少しだけ後悔している。
だがもうその息子を手放すつもりは毛頭無かった。


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