あるクリスマス P10
「はぁっ…はぁ…っ。はぁっはぁう…はぁ…っ。」
聞こえる呼吸はどちらの物か。
人通りのない控え室の一角で、クリスマスの飾り付けを誇らしげに見せつけながら芯の部分から揺すられている恭平と、それを揺する孝平の姿があった。
恭平は律動に合わせて哀しげな嬌声を上げ、孝平はそれを聞いて律動を早めた。
「あ、あんっ」
「ダメだ。」
小さく囁いて、孝平は恭平のものの根元を押さえ込む。
その上で、左右に腰を振り続けることをやめない。
「あんっ、ぃや…っ」
「そんなに何度も先にイかせないぞ。私のことも考えなさい。」
楽しそうに叱ってみる。
恭平は唾を飲み込んで、忠実に言うことを聞いた。
「は、やく…っ」
「イかせてみたら?もっと、締め付けて…」
そう言って更に奥を突き上げる。
恭平はすぐ目前にある絶頂に届きそうで届かないもどかしさに、身を焦がした。自然と下半身に力が入り、孝平のことを締め付けていく。
「そうだ…。イイ子、だな。」
孝平は優しく言って、恭平の中を抜き差しした。
溢れた蜜が恭平の尻を伝って流れていく。
律動の揺れで、ポタリ、と机の上に落ちた。気付けばそこには水溜りができていた。
再び孝平は律動に没頭した。
恭平は時折高い悲鳴を上げる以外はその動きに合わせ、悲痛な呼吸を繰り返す。
下半身と共に脳内も掻き乱されて、昇天した気分になる。
「はぁ…っ、はぁっ、んっ!……はぁっ、」
ユサユサとモールが音を立てる。
恭平はいつしかモールのことも気にならなくなっていた。
股間の刺激が大きすぎて。
その他の刺激は鈍ってきていた。
やがて孝平も限界を迎える。
大きな律動が小刻みになり、二人はは同時に痙攣した。
恭平が切なそうに父の名を呼んだ。
「父さん、父さん、父さん…!」
「恭平…、イく、ぞ!」
「と……………ぁーーーーッ!!!!!」
声無き悲鳴。
時が止まった。
恭平は何回分かの射精を施し、それと同時に後ろで孝平の精液を受け止めた。
頭が真っ白になり、全てが一つになった気がした。
気を失いかけた恭平は、朦朧としたまま孝平を探す。
腕を動かすとと足が開くので、孝平も余韻に浸ったまま恭平の目の前に近寄った。
「恭、平…。大丈夫かい…」
心なしか孝平も力尽きているようだった。
恭平はそのことがなんだか嬉しくて、ふっと息を吐いて微笑んだ。
「ん…」
「ふふ。思ったより…興奮したな。この姿、一生忘れないよ。」
眠い目をこじ開けて、恭平はぷぅっと頬を膨らませて見せた。
「もう…一生やらない、から。俺はクリスマスツリーじゃないんだから…。」
「そうだな。ただの木だったら…こんなにたくさん、蜜は出さない。」
孝平は笑って、恭平のものの先端から彼の体液を掬い取った。
ひっ、と息を吸って恭平が目を閉じる。
「恭平は、言うなればサンタだな。私の…」
「え…?普通、逆でしょ…?」
子供にとって初めてのサンタクロースは親である。
恭平が言いたかったのはそういうことだったのだが、孝平が意図していたのは少し違っていたようだ。
孝平は優しく微笑んで、恭平の頬にキスを落とした。
「恭平は私に、幸せを運ぶサンタクロースだろう。」
「え…?」
「こんなパーティーは、つまらないことだらけなんだ。開催者が義樹でなければ絶対に来てない。」
確かにそれはそうだ、と恭平は思った。
花火大会を見るのですらホテルを取るこの目の前の男が、賑やかなだけのクリスマスパーティーにわざわざ参加するなんてことは有り得ないことは、これに出席することを決める前から周知のことである。
「でも、今年は楽しかった。」
「…。」
「お前を抱けた。こうして、キレイに飾り付けをして、ね。」
「キレイって…。」
俺はサイアクだったよ、と付け足して、恭平は自分の身体を見下ろした。
一気に血圧があがる格好だった。
この時初めて、足と手が左右別々にくくりつけられていて自由が利かないということを頭で理解した。
余計に恥ずかしい。
おまけに、秘部は孝平と結合したまま、口いっぱいに彼を咥えていた。
「う、うわ。早く出て。」
「なんだ?もう冷めてしまったのかい。」
「それから、早く解いてよ。戻らないとみんなが心配する。」
「アルコールも冷めたらしいな。」
孝平は残念そうに言って、恭平を抱きかかえて地面に降り立った。
動くたびに内壁が抉られて新たな快感を産みそうになるが、大きな理性がそれを押さえる。
恭平は完全に覚醒していた。
「父さん!いい加減に…」
「ワインならあるんだ、ここに。さっき見つけた。」
「え…。」
「もう少し、飲まないか?」
孝平が耳元で囁いた。
腕が足に縛られているため、恭平は孝平に口移しでワインを飲まされた。
命令には逆らえない。
拒否権などないのだ。
結果的に恭平はこの後、数分もしないうちに、上下両方から孝平の与えるものを飲まざるを得なくなるのだった。
ハッピークリスマス。