佐久間良平と杉野拓巳 P6



「無理じゃねーよ。今抜かないと…うわっ」
杉野はいきなり良平のものを前から掴んだ。
そして最高のテクで揉みしだく。
「あっ、あぁっ。やめろっ馬鹿…っ」
良平の呼吸がすぐに早くなる。あそこも質量を増した。
「あっああっ。んくっふぁぁぁっ」
良平はイヤイヤと首を振ってテーブルの足にしがみ付いた。
逃れようとするが下半身はどんどん成長していく。
「だめだっ!!杉野っ、お願いっ。」
「だって足りないもん。」
「とっとにかく、今は、やだっ、んは…ぁっ」
こんなリビングで。
エッチして感じまくって。
しかもその現場を双子に見られるなんて、絶対に嫌だ。
「聡平のこと気にしてるの?俺たちのことはもう慣れっこだろ?」
「ちがっ、違うっ、やっやめろぉぉ」
良平は本気で泣き出した。
いく寸前で、杉野は揉むのをやめた。
良平は少し物足りなさを感じながら、呼吸を整えた。
良かった、諦めてくれたかな。
「ふむ。」
「…ごめんな。」
「…じゃぁこの貸しは3倍くらいにして返して貰わないと。」
「…はぁ?!3倍ぃ?!」
「うん。」
大真面目で頷く杉野。
良平はくらりと目眩を覚えた。
「なんでだよっ。」
「まずは風呂場で良平の体を洗うだろ。」
「おい?!」
「その次はセーラー服を着てもらおう。」
「馬鹿言ってんじゃねーよ!!誰が着るかそんなもんっ。」
「そんで最後は俺のいいなりになってもらおうか。」
「ってゆーかそりゃいつもだべ。」
「そうか…じゃあもっと激しいプレイを。」
「絶好する。」
「…じゃ今ここで。」
「待て!!ちが」

「ただいまー。」
帰ってきた聡平はコートに鞄、それにスーパーで買ってきた袋を持ってリビングに入ってきた。
「あれ?良平は?」
「お二階。」
そこでは上半身裸の男がシャツを広い上げていた。
「なんだ、折角プリンを買ってきたのに」
そう言ってスーパーの袋を机に置く。
杉野はシャツの袖に腕を通しボタンを止めて帰る支度を始めた。
「あれ?先輩泊まってかないの?」
「うーん、良平は今日宿題があるみたいだから。教えてあげてね。」
「まぁたかよー!っつか先輩アンタ自分で教えなよっ。」
「馬鹿言うな、俺ぁ文系だっ!数学なんて赤点しか取ったことないっ。」
「威張って言うことじゃないっすよ。」
聡平がヤレヤレとため息をついた。
杉野は笑ってグレイのロングコートを羽織り白いマフラーを巻いて鞄を拾った。
「プリン俺のもあるの?」
「ありますよ。いりますか。」
「うん。」
杉野は聡平の後ろから手を伸ばし袋の中を探る。
良平の残り香が仄かにした。
これじゃ宿題の途中で良平は寝てしまうだろうと、聡平は予感した。
「あっ、これにしよう。」
杉野は一つプリンを取り上げた。
「お金は?」
「いいですよ。後で良平にでも還元しといてください。」
「サンキュ。」
杉野はプリンを持った手を軽く上げて礼を述べた。
ベリッと音をたてて蓋を開け、聡平の隣の椅子を引いて腰掛けた。
「こんな時間に帰ったら、親とか怒んないんすか。」
「んー、うち母子家庭だからねぇ、怒らないね。」
「そんなもんなのかな。」
「うちはね。一般家庭はどうだか知らないよ。」
杉野がプリンを食べおわる頃、トレーナーにジャージの良平がやっと一階に下りてきた。
「あれ、帰るのかよ杉野。」
「まぁね。いてほしい?」
「早く帰れ。」
良平はみもふたもなく言い放った。
そして杉野の持つプリンに目を止めた。
「あっオマエ何食ってんだよッ。」
「良平の分もあるよ。」
「うひょぉ♪ありがと聡平ッ。」
良平が飛び上がる様子を見て、ぷふっと杉野が吹き出した。
良平は構わずプリンを食べ始めた。
ふぅと一息ついてから杉野は立ち上がった。
「じゃ俺は帰るよ。」
「あ、ハイ気をつけて。」
聡平が会釈をした。
良平はプリンを飲み込んでから、食べ途中で立ち上がる。
「途中まで送るよ。」
「いいよ、今日はバイクだから。」
そういってキーを人差し指で回す。
「そうか。」
良平は、杉野が玄関に行って靴を履くのをぼんやり見ていた。
リビングでは聡平がテレビをつけた音が聞こえる。
「じゃまた明日。」
杉野は良平の肩を引き寄せ、軽いキスをした。
良平の頬が染まる。
「また…明日。」
力なく手を振った。
杉野も手を振ってドアを出ていった。


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