HOME >>TArget index>>

NOVEL

Target
エピソード4 00

注意事項:特になし

=======================

 馬鹿な奴らばっかりだ。
 ぼくの周りは本当に下らない、馬鹿ばっかり。
 下品だし、頭は悪いし、知性の欠片もないような奴らばっかりだ。
 一時の欲に流され、踊らされ、馬鹿みたいにはしゃぐ。
 だからこそ、利用しない、なんて手はないよな。
 賢い人間が、馬鹿な奴を使うのなんて有史以前から決まっている事だ。
 ゴミ屑のような奴だってぼくの為に、ぼくの野望の為に、動く権利を与えてやるよ。
 上手く褒めて、唆して、おだてて、意のままに操る。
 それが知能を持つぼくに与えられた特権。
 頭の悪い彼らがぼくに従うのは義務。
 久々に立ち上げたパソコンの画面を見ながら、ぼくはいつものように耳にイヤホンをつける。
 少しのノイズに混じって聞こえてくる“音”に耳を澄ます。
 知能が低い奴らの会話なんて、聞いてて笑えてくる。
 パソコン画面には、戦略性の高いゲームのスタート画面が現れていた。
 そのスタートボタンをクリックし、ぼくは、さながらその世界の覇者としてゲームの中の世界を制覇していく。
 それはきっとこれからぼくの現実にも起こりうること。
 ぼくはぼくが生きているこの世界をぼくの理想の世界に変える。
 それをするだけの資格がぼくにはあるのだから。

=======================