イモムシの忠告
 「おまえさんがなにものか、この水煙管をふかせば一発でわかる」
 気むずかしい顔のイモムシは懐から(懐?)大きな水煙管の吸い口を取り出すと、気むずかしい顔のまま、もう一方をアリスにずぶりと突っ込みました。
 「問題は体の大きさなのよ。」
 アリスがいくら言っても、イモムシには通じません。
 「大きさとは、なんのサイズのことなんじゃ?
  ここのことか、そこのことか?」
 らちのあかない長話。アリスがとうとう別れを言うと、イモムシまたも呼び止める。
 「そんなにサイズが問題なら、都合のいいのをやろう」
 懐から何かをまた取り出すと、投げてよこしてそのまま去った。
つづく
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