沖縄の浜辺。太陽の下でポーズをとっていたるりみが、グラビア撮影のスタッフへのあいさつも早々に立ち去る。これから潮と晶と、３人で遊ぶ約束を交わしているのだ。
「おお〜」
やがて浜辺にわき起こるどよめき。ビーチに現れた３人に向けられたものだ。潮はボディラインのはっきり出たワンピース。晶はスポーツタイプのセパレート。そしてるりみは結んでいた髪を下ろし、赤いビキニを着ている。こんな美女３人が目立たないはずがなかった。
「ちょっと小さかったかなあ〜」
胸を覆う布の面積の小ささに少し後悔しているるりみ。そこへもう肌を真っ黒に焼いた若者が２人、近づいてくる。気が付けばそういったナンパの手合いが次々と近寄ってきていて、他にもケータイのカメラを向けるものや海の家に写ルンですを買いに走る奴もいる始末。ここでは遊べないと思った３人は、急いでホテルのプライベートビーチへ移動する。
ひとしきり楽しんだ後、砂浜の腰を下ろしたるりみは、ふと後ろに気配を感じる。
「おねえちゃん」
そこには、いつぞや温泉で出会ったゾーマキシン・テルメキシンが立っていた。ただ様子がおかしい。なにか思い詰めたような顔をしている。どうしたのかと話しかけようとした次の瞬間！
「きゃああああッ！」
振り向くと、遅れて上がってきていたはずの潮と晶が、数体のメズズに海中へと引きずり込まれている。
「いったいどうして！？」
人間を襲わないはずじゃなかったの？向き直り、問いつめようとしたるりみの表情が固まる。そこには先ほどまでの少年の姿ではなく、前回には見せなかったゾーマの姿に戻ったテルメキシンが立ちふさがっていた。テルメキシンの巨腕が振るわれ、気を失って倒れるるりみ…
「ん…ぅ…」
「やめてっ！どうしてこんなこと…」
るりみの問いを遮るようにテルメキシンは熱いキスをする。強引に舌を絡めてくるねちっこいキス。だがその間、テルメキシンは目を合わせようとはしない。
「ねえっ！もう人間には手を出さないって、私たちとは闘わないって約束したんじゃ…」
「やだっ…こんなのなだよぉ…」
なんとか首を巡らせるるりみの視界に、並んで犯される潮と晶の姿が映る。
その一言に一瞬動きが止まるテルメキシンだったが、ふたたび腰を沈めてくる。説得を続けようとするるりみ。その声をうち消すためにか、テルメキシンは次々と秘孔を押していく。自らの意志に反して尻が浮き上がり、腰が動き、体温が上がる。以前されたように、揉みしだかれる乳からは母乳が吹き出し、紅潮した顔からは涙とよだれが溢れてくる。頭が真っ白になって、声もとぎれとぎれとなるるりみ。テルメキシンは激しく腰を打ち付けてくる。
喘ぎ声を上げながらもテルメキシンを思いとどまらせようとするるりみの中に、熱い精が放たれる。息も絶え絶えな激しいセックス。
ここまでされてもテルメキシンを信じようとするるりみ。と、背中に汗とは違うなにか熱いものがポツポツと落ちてくるのを感じられた。心なしか秘孔の効果も薄れているようで、先ほどまで脳を支配していた熱さも引いている。
「もしかして…泣いてる…の？」
なんとか首を巡らし振り向くと、泣きながら自分のおしりにしがみついている、人間体の子どもの姿になったテルメキシンの姿が視界に入る。
「こ…こ…こうしないと、みんな消されちゃうんだ…」
「え？」
少し自由になり始めた手足をもそもそと動かし、仰向けになるるりみ。その胸へと倒れ込んでくるテルメキシンが泣きながら話を続ける。
「ねえちゃんと仲良くなったのがエマン様にバレたんだ…そしたら…」
（またエマンだ。あいつはやはり冷徹な…）
唇をかみしめるるりみ。だが…
「そしたらアングルのやつが、償いをしてこいって…弟たちを人質にとって…」
「アングル！」
と、横から声がした。
「潮ちゃん！」
テルメキシンの告白と同時に陵辱の手が止まったのか、そこにはメズズに肩を貸された体で潮が立っていた。その傍らには同じく肩を貸された晶が…そのメズズをしこたまシバいている。
「こいつらだってそうなんだ、上級ゾーマは思い通りにこいつらを消滅させることができるから…今までの働きが悪かったってかき集められて…でもこいつらは、どちらにしろもう用無しなんだよ…今はゴズズの数が急速に増えてる…そして多分ボクも…」
用済みだ、と言いかけて、るりみの胸に突っ伏すテルメキシン。周りのメズズの顔も、心なしか沈んでいるように見える。テルメキシンの頭に優しく手を置くるりみ。
「でも、こんなことをしたって大した意味はないでしょう？どうして…」
息を整えながら問いかける潮。と、ハッとして顔を上げるテルメキシン。
「大変だ！東京が！！」
「え！？」
「アングルは強力なダブルゾーマを何体も召還してた！あれを一斉に…ボクらは時間稼ぎだったんだ！！」
顔を見合わせるるりみたち。と、がばと飛び起きたテルメキシンが叫ぶ。涙を流し、鼻水まで垂らさせながら。
「でも、ねえちゃんたちが無事だと知れると、弟たちが！こいつらも！でも…！」
その泣き顔を見て、きつく抱きしめるるりみ。
「私たちが助けるわ…東京のみんなも…キミの弟も！」
るりみの声に強くうなづく、潮と晶。
「あ、ありがと！ねえちゃん！！」
「ねえちゃん…苦しい」
「え？ごめん！きつく締めすぎた？」
「ねえちゃんのオチチが目に入って、染みる」
「あ、あなたが出させたんでしょう！！」
晶に倣ってテルメキシンをシバき上げるるりみ。それを見て苦笑しながら、潮は隣にいるメズズに問いかける。
「あなたたちが使ってる、地下トンネルを教えて。早く東京に戻らないと！」