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欧米人向けにホテルが用意しているバスタオルは、彼らの体格に合わせたかなり大きなもので、チビ玉が肩に掛けると、端が床につきそうだった。
ドアの音はジョージの耳に入っていたが、羞恥と苦悶を相手に戦っていたジョージにその音の意味がが理解できるまで、少しかかった。
ゆっくりと枕にこすりつけた首をそちらに向けると、ぼやけたような視界に、凍りついたように立ちつくすチビ玉の姿が見えた。
(……!)
ジョージは、わずかだが漏らしていた声を、唇をきつく閉じ、必死に漏らすまいとする。同時に首を、チビ玉と反対に向けた。
リズミカルに動かしていた二本の指を止め、一度その指を拭った男は、チビ玉に柔らかい笑顔で話しかける。
「キレイニナッタ? ...You can put on your clothes now...ah...服、ね?」
(裸だが)自分の襟のあたりに手を添えるジェスチャーを加え、男はチビ玉に意図を通じさせる。
ちょっとの間動けなかったチビ玉だが、自分の服を拾い、のろのろと身につけた。大した枚数もないのだが。
男は彼をベッドから一メートルほどの位置に置いたイスに座らせると、「今は友達の番だから」「そこでちゃんと見ていなさい」と英語にジェスチャーを添え、彼が理解したと見て取ると、うつ伏せのジョージの足を開かせ、両膝をその間について、二本指でアナルをならす作業を再開し、また彼の脇腹から手を入れ、下腹部から胸まで、布団との間で手を動かし愛撫した。
ジョージは泣いていた。理由はわからなかった。というより、ありすぎるほどあったと言っていい。ただ男にもチビ玉にもわからないようにと、枕に顔を押しつけ、声を殺し、顔を見せず、泣いていた。が、男にもチビ玉にも、それはわかってしまっていた。ばれないようにしよう、としていることもあわせて。
ジョージの腰を男が引き寄せるようにし、少し足を開いた四つん這いにさせられた。頭を、シーツについた肘の間に入れ背中を丸める姿勢。いくら触られても萎えるペニスを、男がローションまみれの手でいじっている。アナルに押し込まれた指が二本、肛門の襞をなぞる指が一本、ぐるぐる回って、ほぐして、その部分を熱く柔らかくほぐしている。
男が膝を進める。スプリングが軋みベッドが揺れた。逆さの視点から、自分のペニスと男の足は暗がりに見えるが、もちろん男の勃起したペニスと、その行き先は見えない。最初は、先端が押し込まれたのもわからないくらいだった。しかし、亀頭の部分が肛門を目一杯まで押し拡げていくと、鈍い痛みがじょじょに鋭く強まっていき、ジョージは恐怖に姿勢を崩しそうになる。
軽く肩を叩く男の手。その手が肩を引き寄せ、姿勢を直させる。その直後、男はぐっと一気に腰を突き出し、少年のからだにはあまりに巨大なものを、その竿の半ばまで一気に押し込んでしまった。
「ぎっ! ぁ!」
再び本能的に前に逃れようとするからだ。無慈悲にそれを引き戻す両肩に添えられた手。ピストン運動が始まった。
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