アンケ
 
〜イングラムの愛〜



口の中に入っている雄は青臭い臭いを放ち、
雄の先端からは苦い液がチョロチョロと流れ出てきていて
口の中にその味が広がっていく。


男は緩やかに腰を揺らしている。
クォヴレーの両頬は赤く腫れあがっていた。
クォヴレーが舌を使い性器を愛撫しなければ容赦なく頬を張られた。

口端からは唾液と、男の我慢汁がはしたなく流れている。
目をつぶり、クォヴレーは口いっぱいに性器を咥え舌を絡ませる。
男はすでに一度顔面に射精し、そして口の中にも欲望を開放しており
今度は下の口に開放すべく再び咥えることを強要した。

「んんぅ・・んっ」

モゴモゴと必死に舌を動かす。
顔はかかった男の残滓と、クォヴレーの涙でグチャグチャである。

「ああ・・そろそろいい感じに硬くなってきたな・・
 では下の口の調教を始めようか・・・?
 あの男の癖がしみこんでいてなかなか大変そうだ・・・くくく」

口の中から猛った性器を引き抜くとクォヴレーのズボンを下着ごとずり下ろす。
ベッドに押し倒し両足を高く持ち上げると、

「躾は最初が肝心だ・・・このまま突っこむぞ?」

男の言葉にクォヴレーは恐怖で目を見開いた。
・・・犯される・・・!!

「・・いや、だ!!いやだ!いやだぁーー!!」
「どんなに叫んでも誰も来ない・・それより思い出のこの家で
 犯されるのはどんな気分なんだ?」
「・・・思い出の・・?」
「・・・ここは、君の生家だよ・・・俺が別名義で買った家だったから
 押収されずにすんでいた・・・さぁ無駄話は終わりだ・・いくぞ?」
「ひっ・・!助けて!!イ・・!!」


その時、クォヴレーの脳裏に浮かんだのは紛れもなく彼であった。
ああ、やっぱり自分は彼が好きだったのだと改めて思う。

「(オレは・・イングラムが・・・だから・・悲しかったんだ・・)」

猛った性器が蕾に押し入ろうとしてくる。

「イングラム!!イングラム!いやだ!!助けて!!」










「そこまでよ!その子から離れなさい!!」
「!なっ・・ぐっ!!」

不意に扉が開き、女性が2人銃を片手に入ってきた。
と、同時に窓が割れ誰かがクォヴレーに覆いかぶさる男に見事なアッパーを喰らわした。
男は派手にドアまで吹っ飛び女性二人に取り押さえられる。

何が起きたのかわからないクォヴレーは窓から突然ふってきた人間に視線をおくる。
青いセミロングの髪が割れた窓から吹き抜けてくる風に揺れている。
その人物は縛られていた腕の縄を解いてくれ
自分の上着を脱ぐとクォヴレーに着せてくれた。

「・・・怪我は・・ないか?」

涙で視界が霞みその人物の顔はよくわからなかったが
発した声で誰かということがわかる。
クォヴレーは更に目に涙を溢れさせその人物にしがみついた。

「イングラム!・・あ・・イング・・こわ・・怖かった・・!」

必死にイングラムに抱きつき彼の名を呼び続ける。
そんなクォヴレーを優しく抱きしめ、

「クォヴレー・・無事でよかった」

イングラムはハンカチで涙を拭ってやると今度は強く抱きしめた。







「ふぅ〜・・間一髪ねん!よかったわん」
「まったくね・・クォヴレーは怪我していない?イングラム」
「ああ、大きな怪我はしていないようだ・・ヴィレッタ
 多少頬が腫れているようだが・・・・」

ドア方面から聞こえてくる聞いたことのある声。
クォヴレーはイングラムの肩越しにドアへと目をやる。
そこには取り押さえられているあの男と女性二人・・・。

「(ヴィレッタ!・・それからあの女の人は・・・)」
「私はこの男を下で待機している連中に引き渡してくるわ。
 あとは宜しくねイングラム、エクセレン」
「はいは〜い」

エクセレン、と呼ばれた女の人が抱き合っている2人に近づいてくる。
肩越しに自分を見つめてくるクォヴレーに向ってニマッと笑うと、

「久しぶり・・でもないわねん。1週間くらい前?に貴方達の家であったものね!」
「・・・え、ええ・・」
「じゃ、改めて自己紹介ね?クォヴレー君!
 私はエクセレン・ブロウニング少尉よん、宜しくね!」
「・・・は、はぁ?」
「私は軍では保養施設や旅行の申し込み受付もしているのよ」
「・・・・??」

いきなり何をいいだすんだ?
とクォヴレーは少しだけ怪訝そうにエクセレンを見つめる。

「そんなわけで、今日頼まれていたクォヴレーちゃんのパスポート届けに行ったら
 3人でどこかに行くところに遭遇したの」
「・・・・・?(クォヴレー・・・ちゃん!?)」
「面白そうだから追いかけたら、私の他に貴方達を尾行している男がいるじゃない?」
「・・・・・」
「よくみたらその男、手配中のある組織のNo2で
 しかも何年か前にイングラム少佐に悪事を暴かれて軍を頸になった男でビックリよん」
「・・・・・」
「その男、少佐やヴィレッタ大尉、クォヴレーちゃんの親戚の1人だし・・
 これは何かあるなぁ・・と思ってダーリンに連絡していたら
 君、拉致られちゃうし焦ったわよ・・・」 
「(ダーリン・・・)」

クォヴレーはズキンと心臓が痛んだ。
おそらく『ダーリン』というのは今自分がしがみついている目の前の・・・

「あ!紫頭の子の怪我はたいしたことないから安心してねん」
「!アラド・・・良かった・・・」
「んじゃ少佐、はいコレ」

エクセレンはイングラムに少し厚い封筒を手渡す。

「確かに渡しましたよ?パスポートと保養所の鍵・・その他諸々入っているから・・」
「・・ああ・・すまない」
「さぁて、私も下にいるダーリン・・じゃなくてキョウスケに報告を・・」


「え!?」

突然少年が大きな声をあげるので2人ともビックリしてクォヴレーを見つめる。

「・・・え?」
「・・・クォヴレー・・何が『え?』なんだ??」

それまでほとんど沈黙していたイングラムも口を開く。

「だって・・あなた・・エクセレンさんのダーリン・・彼氏は・・・」
「?」
「??」

チラッとイングラムを見、再びエクセレンに視線を戻すと、

「・・・イングラム・・じゃないのか????」
「(!?何??)」

「え?・・えぇぇぇぇ!!??」



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