**設定はお酒で現れる本性 に似通ってます**
〜本音と建前?〜
腕相撲勝負の罰ゲームというか・・・。
王様になった副都心の『お願い』が3人でお酒を飲むことで。
俺と副都心、東上の三人はお酒を飲むことになった。
・・・・なったんだけど・・・・。
副都心も最初の頃に比べたら随分お酒が飲めるようになったとおもう。
最初の頃は潰れることが多かったけど、
今夜は潰れることもなく、缶ビールをもう一本開けて飲もうとしている。
東上はといえば黙々と飲み続け、
俺や副都心が何かを話しかけるとそれに対する答えを二言三言言い、
また黙々と飲み続けていた。
俺は俺で東上が持ってきてくれたつまみを肴にチビチビ酒を煽っていたんだけど・・・。
飲み初めて2時間くらいたった頃だと思う。
それまで黙々と飲んでいた東上が突如ユラリと身体を動かし、
隣に座って缶ビールと格闘している副都心のネクタイを引っ張った。
ネクタイを緩めていた副都心だけど、
東上に引っ張られて絞められたのか、
『ぐぇっ』
と鈍い声を出し、文句を言おうとしていたみたいだけど、出来なかった。
まぁ、それはそうだろう。
唇を塞がれれば誰だって声は出せない。
「・・・・・っ」
東上の行動にさしもの副都心もボーゼンとしているようだった。
その証拠にお酒で赤みがかっていた頬から血の気が引いていた。
・・・で、俺はというと。
「・・あ、あの・・・??副都心??とーじょー?」
と、とり合えず声をかけてみる。
俺の声を合図に東上は副都心から唇を離した。
そして小さな声で一言、
「・・・・ちがう」
と、口にし、今度は俺のほうへクルリと向いてきた。
東上の横にいる副都心を見れば、
珍しく困惑の顔色を浮かべているし、
ゆっくりと俺に向かって進んできている東上へ手を伸ばし、
「・・・あ、あの・・・?東上さん?違うってなんです?」
と、話かけているけど、東上は聞こえないのかそれに答えることなく、
ゆっくり、ゆっくり、確実に俺の傍まで向ってきている。
「!!うわっ!!」
そして副都心と同じく、緩めていたネクタイを引っ張られて首がしまり、
蛙を潰したような声を出してしまう。
酔っ払って目の据わっている東上がフイにニコッと微笑んだ・・、その時。
「ん?ん??んん〜〜??!!」
酒臭い息とともに口が塞がれる。
ビックリして開いたままだった口にはこれまた酒臭い舌が入り込み、
おもうさま舌が絡まってくる。
「ちょ、ちょっと!!東上さん!!」
東上の背後から慌てたような副都心の声が聞こえてきていたけど、
俺はそれどころじゃない。
東上の腕が首に絡みつき、口が塞がれているのもあって息が苦しい。
「ふぅ??うーー!んーーーー!!」
呼吸が出来なくて俺が手足をバタバタさせると、
お酒でフラついているからか、
副都心がようやく東上と俺のところまできて、
窒息しそうになっている俺と東上を引き剥がそうとした時だった。
急に息苦しさが消えて、
俺は今まで吸えなかった空気を吸うため大きく息を吸い込んだ。
「ぷぁーーー!!はぁ・・はぁ・・・」
「先輩!!!大丈夫です??」
「う、うん・・・なんとか・・・」
一体なんなんだ?と副都心と顔を見合わせた後、
副都心と一緒にグルリと東上の方を見れば、
東上はお酒で赤くなった頬をしながら眉間に皺を寄せていた。
「東上さんってばいきなりキスしてくるなんてどういうつもりですか〜?」
副都心もまた酒によっているのか、
血の気を取り戻した顔で茶目っ気たっぷりに質問し始めた。
正気だったら絶対にない光景だとおもう。
だってそうじゃないか?
酒が入っていなければ、
キスされて、さらに同僚も目の前でキスされたのだから、
空気はもっと微妙なもののはずだ。
けど酒の入っている東上は
・・・や、酒が入っていなくてもだけど、
人の話を完全にスルーして、俺をガン見してきた。
「・・・と、東上???」
一体、なんですか?
と、ヘラッとした笑いをうかべれば、
ゆっくりとした動作で俺を指差した東上は、
険しい顔のまま、ボソッと・・・・・、
本当にボソッと言った。
「・・・・へた」
「・・・・へ?」
・・・ヘタ?
今、ヘタって言ったのか?
ヘタって・・・・・・。
俺が何も言えず硬直していると、
東上の後ろに立っていた副都心がブッと噴出した。
俺は副都心を睨みあげたけど、
東上が再び俺のネクタイを引っ張った。
「ぐぇっ」
また咽が絞まり、酒臭い息が迫ってくる。
俺は手足をバタつかせて東上をはなそうとしたけど、
首を絞められて息が出来ないせいか力が入らない。
「ふ、ふくとし・・・たす・・・っんぅ!!??」
口が塞がれた瞬間、変な味のするものが口いっぱいに広がっていった。
????あれ?コレ、何?とおもっている間に、
副都心が東上を引き離してくれていた。
でもその時にはすでに遅し、ってやつで・・・・。
現実に目を背けたくなったけど、現実は現実で。
「!!おえぇぇぇぇぇっ!!」
俺も東上と同じようにその場所で胃の奥からこみ上げてくるものを吐き出していた。
そして遠くの方からもオエッと聞こえてきて、
頭の片隅で、ああ、副都心も釣られたかとどこか遠くで思った。
最初のキスは酒の味。
そして二度目のキスは・・・・・・、
か、考えたくない・・・・・。
俺はオエオエしながらそのまま意識が遠のいてしまった。
頭がガンガンするし、
身体もなんとなくだるいので目を覚ましたくなかったけど、
今日も仕事もあるし、目を覚まさなくちゃな・・・、と
重たい瞼をあけたらそこは見覚えのない部屋だった。
「・・・・・?」
ここ、どこだ?とゆっくり身体を起こしたら、
頭上から声が聞こえてきた。
「お、起きたか??」
「・・・・え?」
声がしたほうに振り向けば、
なんともいえない表情をした東西が立っていた。
「・・・・東西?・・・・あれ??なんで???」
キョロッと辺りを見渡せばなんとなく見覚えがあり、
彼もいることだし、どうやらここが東西の部屋であることはなんとなく理解できた。
まぁ、頭の奥が霞んでいてイマイチではあったけど。
「・・・口、気持ち悪くないか?
一応、意識が混沌としてる中うがいはさせたけど・・・」
「・・・・うがい?意識が混沌・・・??」
一体何のことだ?とガンガンする頭で考えていると、
東西は冷たいタオルと水を差し出してきたので、
俺はそれをありがたく受け取って、
とり合えず顔を冷えたタオルで拭いた。
「副都心のヤツは日比谷が面倒みてるから安心しろ。
あー・・あと、あの東武・・・と・・?と・・?じょ・・」
・・・・副都心が日比谷?ってなんでだ??
それに東武と・・・と・・?とじょ・・・って・・・、ああ・・・!
「東武東上?」
「おお!それだ!東武東上線は、
顔見知りがいいと思って丸ノ内の部屋」
東上が丸ノ内の部屋って??
なんでだ??
疑問が顔に出ていたのか、東西は複雑そうな顔で、
「覚えてないとか?」
って聞いてきた。
覚えてないって・・・なんだろう?
俺が首を傾げたら、東西は困ったように頭をかいた。
「・・・・お前ら三人さ、夕べ飲み会してたんだろ?」
困ったようにため息を吐きながら最初から、順序だって確かめるように東西が口を開いた。
「・・・飲み会?」
「それも覚えてないとか?」
「・・・飲み会・・・飲み会・・・!ああ!」
そうだ!夕べは3人で飲み会をしたんだ。
思い出した俺は小さくうなづいて見せると、
東西は少しだけホッとしたように頷きかえした。
「・・・で、10時頃か?俺と南北が有楽町の部屋の前を通りかかったんだ」
「・・・・俺の部屋の前を?」
ってことは声が五月蝿かったのかな?
それは申し訳ないことをした、
と謝罪を口にしようとしたら、
東西が引きつった顔で話を続けていくので出来なかった。
「・・そしたらさ、中から『おぇぇぇぇ』って声が聞こえてきた」
「・・・・『おぇぇぇ』?」
おえぇぇぇ・・・って、それじゃまるで・・・・。
・・・東西を見上げれば相変らずの複雑そうな顔。
それと同時に俺の思考も段々クリアになってきて・・・・。
「・・・思い出したか?」
俺の顔色が変わっていくのがわかったんだろう。
東西は俺の肩にポンと軽く手を置いて、
「・・・銀座が目が覚めたら部屋にきなさい、だってさ」
と、心底同情した目で伝言を伝えてくれて、
なんだか胃の奥からまた酸っぱいものがこみ上げてきた俺は、
東西が慌てて渡してくれたゴミ箱にオエッと吐き出した。
東西に勧められ、シャワーを浴びた俺は思い足取りのまま銀座の部屋へ向った。
ノックをすれば銀座の声が聞こえてきて、
俺は恐る恐る・・・といった感じで扉を開けた。
「やぁ、おはよう・・・、じゃなくて、おおそう、かな?」
銀座はそれはもうにこやかな笑顔で優雅にソファーに腰掛けていた。
俺はヒクッとなる咽を押さえながら、目線を床に落せば、
青い顔をした副都心が既に床に正座させられているのをみて、
俺もそれに習うべく、銀座の部屋に足を一歩踏み出し、
副都心の横に並んで正座をした。
一瞬だけ部屋を見渡してみたけど、東上の姿はないので、
少しだけホッとする。
流石の銀座も他社様に正座をさせることはしないのかな??
「さて、二人とも」
銀座のニッコリ攻撃に俺と副都心は背筋を伸ばし、彼を見上げた。
クスッと笑う銀座は優雅に足を組みなおし、
殊更ゆっくりと話し始める。
「どうして僕の部屋に呼ばれたかは分かるよね?」
ねぇ?と相変らず笑顔の顔に問われ、
俺と副都心はコクコクと縦に頷いた。
「じゃ、副都心・・・」
「・・・はい」
「どうして呼ばれたのかな?」
普段は飄々としている副都心も銀座が怖いのか、
今は普段のおふざけな態度が見受けられない。
「・・・あの・・・、3人で飲み会をしてました」
「うん。そうだね。でもそれだけじゃ僕は呼んだりしないよ?」
ねぇ、有楽町?と今度は俺に問いかけてくる銀座。
俺は冷や汗をかきながら、一呼吸して答える。
「・・・あの・・・、3人で・・・その・・・」
「うん?」
3人でオエオエしちゃいました、とは言えるわけもなく口ごもってしまう。
だけど口ごもれば口ごもるほど銀座の顔に怒りのようなものが見て取れて、
俺は溜まらず叫ぶように言った。
「3人でゲロりました!!ごめん!銀座!!」
俺はそのままの勢いで銀座に向かって土下座する。
すると俺に習うように
『スミマセンデシタ』と副都心も土下座をした。
・・・どれくらいそうしていたんだろう?
多分2〜3分だろうけど、俺と副都心には1時間よりも長くて・・・。
やがて頭上から銀座の小さなため息が聞こえてきて、
俺と副都心は同時に顔を上げた。
「飲み会をするな、とは言わないけど、吐くまで飲むのはどうなのかな?」
「・・・言い訳の仕様もないです」
「申し訳ありませんでしタ」
俺と副都心はもう一度深々と土下座をする。
すると銀座はスクッとソファーから立ち上がり、
俺と副都心の肩に手を置いてきたので、
俺たちは顔を上げた。
・・・・銀座の顔にはもう怒りはなくて安心した。
「あのあと、有楽町の部屋を片付けてくれた皆にもキチンと謝ること」
「はい」
「わかりました」
「それからお詫びとして皆になにかおやつを買ってくること」
「はい」
「買ってきます」
「それからむこう一ヶ月、二人にはトイレ掃除と風呂掃除、夕飯当番を命じます」
ニッコリ笑いながらのとんでもない罰に俺と副都心の顔は引きつるけど、
『嫌』と言えるわけもなく、二人して黙って頷いた。
そうするとようやく完全に怒りが溶けたらしい銀座に即され、
正座をとくことを許された。
・・・まぁ、銀座が怖くて足はちっとも痺れなかったけど。
銀座はヤレヤレと言う風に俺と副都心の頭を交互に撫でると、
そういえば・・という風に首を傾げた。
「・・・副都心はともかく有楽町がお酒に呑まれるなんて珍しいね?」
「銀座さん!?」
それってどういう意味です??と副都心は反発するが、
やんわりとした笑みに何もいえなくなったのか、
ウッと口を噤んでしまう。
「有楽町はわりとお酒いけるよね?なんで吐いちゃったの?」
本当に不思議で仕方ないんだろうな・・・・。
だけど吐いちゃった理由を言う為には全てを説明しなきゃいけないわけで。
どうしようかと悩んでいたら、
いつもの調子に戻りつつあるのか、
副都心のKYが言ってしまった。
「・・・最初に吐いたのは東上さんですよ」
「・・・あの子が?でもあの子もお酒は強いはずだけど・・・・」
「え?東上って酒が強いの??」
「・・・・う・・ん??確か強いはず・・・。
まぁ、一回しか飲んだことないけど」
「東上さんと飲んだことあるんですか!?」
「うん。副都心も有楽町もまだいないときだけど・・・・・、
・・・・ああ、でも酔いがまわるとキス魔になってた気がする」
と、そこまで言った時、何かに思い当たったのか銀座が面白そうに微笑んだ。
「つまりそういうことかな?」
「・・・・そういうことって?」
銀座はすべて分かったのか、クスクス笑っている。
そして俺と副都心の唇を指差して、
「キス、されてビックリして東上のお腹でも蹴ったんじゃない?
それで東上の胃がビックリして戻しちゃった・・・とかかな?」
と、推理してきた。
当らずとも遠からず・・・、でもキスはされたけど、蹴ってはいないはず・・。
「ちょっと違いますよ!ね?先輩」
「・・・う、ん・・・。そうだな」
「へぇ?違うんだ?」
「ええ!東上さんは最初僕にキスしてきたんです。
そしたら『ちがう』って言って、それで先輩にキスしたんです・・・そしたら・・・」
「!!こらっ!!副都心!!!」
それは言うな!と慌てて口を塞ごうとしたけど、
塞ぐ前に副都心のKYが言ってしまった。
「東上さん、先輩のキスが『ヘタ』って言ったんですよね〜」
「・・・へぇ?」
銀座が哀れみの目で俺を見てくる・・・。
ああ・・・副都心め・・・・!!
「ただ唇を合わせるだけのキスでヘタだなんて・・・先輩ってば可哀想ですよねー」
「そうだね、僕もあの子にキスをされたけど『いい匂いがする』って言われたよ」
・・・銀座もしたことあるのか??
東上ってば本当に酔うとキス魔なんだ・・・・って、あれ???
今何か重大なことを聞き逃したような・・・・。
「それで東上さんはもう一度先輩のネクタイを引っ張ってキスをしようとしたんですけど、
その時振り回していた先輩の足が東上さんのお腹に当っちゃって、
で、その衝撃で東上さんが先輩の口に中にウェッってしちゃって、
僕と先輩も貰いゲロを・・・・・」
ん?俺、東上のお腹を蹴っちゃってたのか・・・・。
そうそう、それで東上のゲロが俺の口の中に入ってきてたまらず俺も・・・・、あ!
「ふ、副都心!!」
「!!うわっ!!なんですか!!?」
「お前、今なんて言ってた???」
「え?今ですか??貰いゲロを・・・?」
「違うもうちょっと前!!」
「前・・・?」
「唇を合わせるだけのキスって言ってなかった??」
「・・????言いましたけど?」
そんなバカな!!
でも銀座を見れば銀座も首を傾げてるし、
東上は多分キス魔になってもそういう挨拶程度のキスをするわけで、
でも・・・!!俺のときはしっかりと舌が入ってたぞ〜?????
俺が真っ赤になったり、青くなったりしていたからか、
もともとこの二人が聡いのか、二人は交互に口を開いた。
「そういえば先輩ってば唇を合わせてるだけにしては苦しげでしたね〜」
「舌が入ってたのかな??
東上は天邪鬼なんでしょ?『ヘタ』ってひょっとして照れ隠しだったりして」
ねー?と二人して頷き会う中、俺はパクパクと口を動かしていた。
「僕に言った『違う』って先輩と間違えたからですかね?」
「うん、そうかもね。酔っていたならわりとボーっとしてただろうし、
キスをしてから間違えたことに気がついて有楽町のところに行ったのかもね。
あ、でもそれなら副都心にも舌を入れただろうし、
ひょとしたら有楽町にキスするためのカモフラージュだったのかな?」
「僕は前座、と言うわけですね!良かったですね、先輩!」
「そうだね・・・、経緯はどうあれ二人は両想いだったわけだからね」
「!!!!?????」
えぇぇぇぇぇっ!!
なにこの二人!!
両想いって・・・・、どうしてそんなこと・・・・。
「あの・・・二人とも・・・?なんで・・・?」
なんで俺の東上への想いを知ってるんですか??
という疑問は口にしなくても二人はドンドン話していくのでわかっていく。
「先輩ってば態度が分かりやすいですからね。
ま、鈍感な東上さんは気づいてませんでしたけど」
・・・そうか、俺ってば分かりやすかったのか。
「口にする話も『東上』、『東上』だったしね。分かりやすかったかな」
・・・俺、そんなに連呼してたか?
「メトロ東上線が出来るのも時間の問題ですかね??」
「どうだろうね?東武さんが東上を放さないかもしれないから」
「結納金を沢山用意すれば平気ですよ!
先輩にはその分、稼いでもらいましょう」
・・・ああ、なんか話が勝手に進んでいく・・・。
って、あれ??そういえば東上は??
まだ丸ノ内の部屋???
「・・・銀座」
「うん?なに??心配しなくても僕は二人の交際を反対したりしないよ?」
「ちがーーーう!」
「え?違うの???」
じゃ、何?と目を瞬かせる銀座に大きく深呼吸をしてから俺は聞いた。
「・・・東上は?まだ丸ノ内の部屋??」
俺がゆっくりと問いかければ、副都心は今、気がついたのか、
『あ!』という顔になる。
そして副都心とは対照的に銀座はサラリとすごいことを口にしてくれた。
「・・・ああ、あの子なら向かえにきてもらって帰したよ」
「か、帰した??向えって越生??」
「違うよ?東武本線の・・・日光・・だったかな?」
「日光!?」
よりにもよってなんでまた??
「東上と彼らの仲がよくないのは知ってるけど、
東上にもお仕置きしなきゃと思ってわざと本線に、ね」
・・・・ニッコリ笑っていう台詞じゃないぞ??
うわっ・・・、東上、大丈夫かな??
「でもちょっと早まったかな??
あのまま東上を置いておけば、
今回のことを脅し材料にして養子にむかえられたのに・・・・」
「銀座・・・・」
「でもあまぁ、機会はまたあるよね、ねぇ?」
いや、だからニッコリ笑っていう言葉じゃないぞ・・・?
ああ、それより東上だ・・・・。
今度、出会ったらどんな顔して会えばいいんだろう・・・・?
て、ゆーか・・・俺って本当にキスがヘタなのかな・・・・?
翌日、池袋の丸ノ内改札前でメトロ内の打ち合わせをしていたら、
東上線改札から東上が出てきた。
東上は俺たちを見つけるなり、右頬を赤く腫らしている東上は気まずそうな顔をしたけど、
俺と目が合うと今度は顔を真っ赤にして足早に東武東上線改札に引き返してしまった。
「ははぁ・・・、あの様子だと僕や先輩とキスした記憶はあるみたいですねぇ」
「まぁ、あるだろうな!俺が事情を聞いたらポツポツ話してくれたしな!
キス魔は直ってなかったか〜!?ってからかったら真っ赤になってたけど、
そのあと銀座が部屋に入ってきて、
本線の日光?が向かえにきたって言ったら青くなってな」
「そうだったんですか〜?日光さんがお向えにきたっていうのは本当だったんですね」
「みたいだな。あの頬の腫れは日光に殴られたのかな?」
「宿舎を出た瞬間にイイ音が聞こえたからそうかもな〜。
スペーシアで向かえに来てやったって怒鳴り声が聞こえたぞ」
「昨日は見かけませんでしたし、本線の反省室にでも入ってたんですかね?」
「まぁ、ありうるかもな」
それから数日間、俺は東上に避けられる日々が続いたんだけど、
ある日和光市で出会ったとき逃げる東上の腕を掴み無理やり休憩室に引きずり込んだ。
まぁ、色々ひと悶着をして・・・・、
そして結果は・・・・・、
一度目のキスは酒の味。
二度目のキスはゲロの味・・・・?
三度目のキスは・・・・あまい味がした。
2011/5/29
ありがとうございました。
途中から何を書いているのかわからなくなってしまいました。
もっとギャグチックに3人の飲み会を書きたかった・・・・。
あと西武池袋も入れて4人で飲み会とか・・・・。
東上をキス魔にしたのは、普段ツンケンしている人が、
酒が入ると甘えん坊になってキス魔になったらたのしいよね!
という私の欲望です。
いつかまたリベンジしたいです。
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