▼佐久間恭平くん誕生日企画06
05:孝平-A


孝平が壁を二回、コンコンと叩いた。
はっとして恭平が振り返る。孝平を見るなり驚いて目を見開いた。

「父さん!いつからそこに?」
「しばらく前だよ。せっかく帰ってきたのに、恭平は楽しく電話中だったものだから。」
「ご、ごめん…」
孝平は笑ってネクタイをほどき、鞄を恭平に手渡した。
「お帰りなさい。言ってた時間より遅くなってたから、今日はもう無理かと。」
「実は私もそう思った。」
「あは。」
「発狂しそうだったよ。」
「へ?」
孝平は恭平の腕を引いた。壁側に追い詰めて、恭平の顎を取る。
突然の動きに恭平は戸惑った。
が、逆らうことはしない。

「誕生日。」
「うん…」
「おめでとう。」
「ん…。」
目の前で囁かれ、恭平は恥ずかしくなって頬を赤らめた。
孝平が恭平の手を握り、携帯電話を取り上げた。
「あっ。」
「今のは誰だ?」
「や、矢吹さん。」
「ふうん?」
ストラップを持ち上げてぶら下げ、テーブルの上にコトリと音をたてて置いた。
「良平たちは?」
「みんなでかけちゃったよ。早くて明美が、夕方くらいに帰ってくるはず。」
「夕方か…」
「うん。」
孝平は時間を確かめ、再び恭平に近付いた。
唇まであと数ミリというところまで近付いて、腕を恭平の腰にかけた。

「誕生日のお祝いをしたいんだが。」
「うっうん…。ありがとう。」
「優しくしてやりたいんだが…そうもいかないかも。」
「え、なんで?」
「不可抗力という名のストレスだ。」

竹本も、電話も、そして何日ぶりかということも。
全てがぐっときて、今にも爆発してしまいそうである。
今日は朝からずっと、その気持ちを抑えてきた。

「で、できれば優しく…」
恭平が遠慮がちに言った。
だがそうされると余計に、激しい衝動に駆られた。
困らせてイヤと言うほど鳴かせてやりたくなる。

「あ、ご飯、作ってあるよ。温めればすぐに食べられるから…」
「いらない。」
「でも。」
「食べてたら時間が減る。」
言って孝平は恭平の唇を強引に奪った。
重なった柔らかい感触を確かめるように、角度を変えて重ね直す。
やがて誘うように恭平の唇が薄く開き、孝平はその中に舌を滑り込ませた。
熱い体温が伝わり、混ざる。
孝平は腕を伸ばして恭平の服のボタンを外し始めた。
恭平の気を紛らわせるように、しつこく何度もキスを重ねる。
やがて舌を絡めて応えてくるようになった。
時折苦しそうに鼻をくふんっと鳴らして身を捩る様がなんとも淫らだ。
ボタンを外し終わった孝平は、恭平の肩をさらけ出すようにシャツを脱がせた。
「っ!」
恭平がビクンッと身を固めたが、構わずシャツを下ろしていく。
両手を後ろで固定して、シャツを絡ませて結んだ。
「んっ!んむ〜…っ」
拘束されたことに恭平は嫌がったが、それすら楽しむように孝平は口付けを止めなかった。
顎を押さえて奥まで貪る。

恭平は徐々に力なく下に落ち始めた。
足に力が入らない。
外気に触れた上半身が異常なほど敏感に何かを求めている。

孝平は恭平の顎を掴んだまま、もう片方の手を恭平の下半身へと運んだ。
ベルトを外し、チャックに手をかける。
「んっ、ンゥ!」
恭平が苦しそうにもがいた。
溢れた唾液が頬を伝って幾重にもなって流れ落ちる。
孝平は一瞬だけ離してやった。
恭平が酸素を求めて咳き込む。
そんな中コクンと唾液を飲み込んだのを見計らって再び角度を変えて口付ける。
「はっ、んっ、ん…っ」
恭平が苦しそうに肩で息をしながら一生懸命に舌で応える。
早まる心臓の鼓動が伝わってくる。

孝平はゆっくりと、恭平のズボンのチャックを下ろした。

ジジジジジジ…

「んっ。ぁっ。」
恭平の息が漏れた。
中では恭平のものが熱を持って何かに耐えている。
孝平は唇を離した。

「はっ、はぅっ…」
恭平が苦しそうな呼吸を繰り返す。
口の端から流れている唾液が妖しく光っていた。

孝平は恭平の耳元に口を寄せながらズボンを下に下げた。
「あっ」
「恭平くん…もうこんなになってるよ。」
「ぁぁあっ」
「キスだけでこんなに感じちゃったのか…まったく。」
「ぁんッ…」
呆れたような台詞とは裏腹に楽しそうな表情で、孝平は恭平の最も感度のいいものに触れた。
トランクスの上から、二本の指でくすぐるように。

「はっ、ぁあ、あっ」

途切れ途切れに恭平が喘ぐ。
ビリビリと快感を伝える微電流が全身を駆け巡る。

孝平は焦らすように指を止めた。
「やっ、やだっ…」
「何が?」
恭平がうわごとのように言って首を振った。
その仕草がとてもイイ。
本人は気付いてないのだろうが、すごく官能を揺さぶられる。

「父さんっ」
恭平が叫んだ。
「父さんっ。お願い…お父さんっ!おねが…っぁあんっ」
泣いて叫んで身を捩る。
まだ一度きりしか触れていないのに、この反応。
「仕方ないな恭平は…。我慢できない、イケナイ子だ。」
最もそういう体に仕込んだのは孝平自身である。
孝平は恭平のズボンを下まで下ろし、恭平のものに再び触れた。
今度はすくうように、五本の指を使って揉みほぐす。
恭平は狂ったように跳ね上がり、指に合わせて嬌声を上げた。
「ひ、ぃんっ、あっぁあんっ、くっ、ふんっ…」
五本の指が的確に恭平の弱いポイントを攻め立てる。
全神経が下半身に集中してしまったみたいだ。
反応が抑えられない。
体が跳ね上がる…っ!
「あっあんっ!くっ…はぅん…っ!」
あっ、そこぉ、だめぇっ!!

「恭平…早いな。」
「あっだって、ぇ、はぁぁあん…っ」
「まだ出すんじゃないよ。勝手にイったらお仕置きだ。」
孝平の言う言葉がうまく理解できない。
下半身と同時に脳みそまで溶かされている気分だ。
「ベッドへ移動しよう。」
孝平は言ったが、恭平は涙を浮かべて首を振った。
「やだ…無理だよぉ。一回だけ、ここで…っ」
「ほう。」
孝平は恭平の先端を弾いた。
恭平が痙攣する。
「んく…っ!も、もう…っ」
「一回だけ、何?言ってごらん。」
恭平は目を開けた。涙で潤んだ瞳で孝平のことを見つめる。
羞恥に赤く染まった頬が微かに揺れる。
確かに理性は働いているのに、限界まで上らされて寸止めされた本能の方が勝っていた。
苦しくてまともな呼吸すらできない。
「いっ…いか…っ」
恥ずかしい要求にさらに興奮する。
孝平の好奇の目が舐めるように全身を撫でてくる。
恭平は呼吸を荒げて身を捩った。
少しでも動けば、トランクスの中で恭平のものが擦れて新たな刺激を生んでしまう。
恭平は息を止めて小さく痙攣した。
「勝手にイくのは駄目だぞ。」
「はっ、あんっ、ごめ…なさいっ…」
「お願いして。今日は特別だから、お願いは聞いてあげるよ。」
「あっ…あっ…、」
恭平は息を吸った。胸を反らせて、顔を背ける。
「イ…っいかせて…っ」

孝平は満足そうに微笑んだ。
「よくできました。」
頬にキスをして誉めてやり、一気にトランクスを脱がす。
現れた恭平のものに貪り付くと、間髪入れずに恭平が大きく全身を震わせて射精した。

わけがわからなくなるほど気持ちが良かった。
孝平は恭平の愛の雫を最後の一滴まで残さずに飲み干した。


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