明美 P4
『恭平。苦しいだろうから、ベルトを外して…。』
「あっ。はっ…。」
恭平は、浅く早い呼吸を繰り返しながら、なんとかベルトを外してズボンを下ろした。
そういえば、この動作は初めに孝平が言っていたな…。
『ジーパンにシミを作りたくないだろう…。ちゃんと、最後まで脱いで。』
恭平は言われるがままにズボンを全て取り去り、トランクスまでもしっかりと脱いだ。
下半身は一枚も隠すものがなくなってしまったわけだ。
『ちゃんと乳首も見せて…Tシャツで隠したりしたら駄目だよ。』
「う…うぅん…っ。く…ぅ…っ。」
恭平は、乳首をTシャツから出しながら、興奮する体をなんとか沈めようと残った理性をかき集めた。
『いいかい。私はまず腰に手をあててる。そして、その形を確かめるように撫でながら…胸にまた触れるよ。今度はさっきよりも、少しピッチを上げて揉み上げる。』
「う…っ。あ…!」
『そして、どうしようかな…右にするか。右の乳首のほうが美味しそうだ。』
「う…っ!」
途端に、右の乳首が空気もにも反応するかの如く敏感になって刺激を欲しがった。
『右の乳首に私は唇を寄せる。そして…小さく口付け手から、ぱくりと噛み付く。』
「ふあっ…あぁぁぁっ」
恭平の体が小さく跳ねた。
誰にも触られていないのに。
恭平の体は激しく熱を持ち、下半身のものは膨張していた。
『ねっとりと…焦らず、急かすように…。私はお前の乳首を嘗め回すよ。お気に入りはやはり、先端だ。』
「あぁっ…!!」
『いい具合に気持ちよくなったところで…私はそっと、お前の股間に手を伸ばすだろう。ああ…今すぐ触りたいよ、お前の体に…。』
「ふ…うぅっ!」
恭平がまたもや小さく跳ねた。
『恭平…うつ伏せになって。…腰を突き出すように四つんばいになるんだ。』
「あ…あ、や…っ」
嫌なのに、体が勝手に動いてしまう。
恭平は四つんばいになって、孝平の次の言葉を待った。
突き出された股間の穴が、先走りで濡れて光っている。
『いい具合に濡れてるよ…お前の中は。』
孝平が、どこかで見ているような感覚に陥る。
恭平は強く瞳を閉じて、受話器から聞こえてくる孝平の声から、孝平を連想した。
彼が、恭平の股間を見つめている…。
「あ、あ…っ!はぁぁぁあんっ!」
恭平は怪しげに腰を振って快感を追い求めた。
『もう入れちゃった?でもまだ入ってないよ。私は股間を指でまさぐりながら、お前のものに直接触れる…。』
「あはぁんっ!」
『どうだい?前と後ろ、同時に攻められるのは?』
「あ…あぁ…っ。ふうぅ…っ、はあぁ…っ。あっ、あっ。」
恭平は誰かに見せ付けるように、色っぽく喉を仰け反らせて喘いだ。
この嬌声は、ダイレクトに孝平の耳元で囁かれている。
『いいよ…恭平。その表情、そそるよ。』
見えていないはずなのに…!
恭平は孝平の幻影に、前も後ろも犯された。
『じゃあ…そろそろ我慢できないから、後ろにはめることにするよ。ちょっと痛いだろうけど、我慢しなさい。』
「ふく…っ!!う、あ…っ。あーーっ!」
思わず絶叫しそうになって、慌てて枕に顔を沈める。
いくら部屋が離れているからといって、大声で叫んでは聡平たちに聞こえてしまう。
いくらなんでもちょっとそれには耐えられなかった。
「あぁっ!あぁ…っ!父さん!父さ…っ!!」
『いいぞ…お前の感じるところは…ココだろう?』
「やぁ…っ!やめて…っ!はぁぁぁぁあぁぁぁあぁっ!!!」
恭平のものは、触れてもいないのに破裂寸前だ。
股間の穴も、何も入っていないというのにひくひくと動いて、広がっている。
胸の赤い突起は、まるで何回も弄られたかのようにぷっくらとして汗に濡れていた。
「ああ…!だめ…っ!!イ、イく…っ!!」
孝平は何も言わなかった。
恭平は、孝平の幻影に見られている中、腰を淫らに震わせて絶頂に達した。
白濁の液がシーツに飛び散る。
そのまま受話器を持った手が力なくシーツに落ちた時には、恭平は肩で荒い息を繰り返していた。
結局自分でもどこにも触れずに、イってしまった。
孝平が、受話器の向こう側で笑う声がした。
『恭平、お前は本当に自慰ってもんが下手だな。』
「う…。」
やっぱりどこかで見られていたんではなかろうか。
どうして、下手とかどうか、わかるの?
「と、父さんの馬鹿…。」
『悪かったよ、悪戯して。恭平があまりにイイ声出すもんだから、つい。』
「…。」
『さあ、早く体を拭きなさい。あまり長く部屋にいると、明美が疑いだすぞ。』
こういう気遣いだけは、天下一品だ。
どうしてそれを、明美に嫌われないようにするところに使わないのか。
恭平は興奮の残る体を引きずって箪笥からタオルを引っ張り出した。
『明美の進路の話は確かに聞いた。手続きとかいろいろあるだろうから、お前が手伝ってやってくれ。いいな?』
「…わかったよ。」
おやすみの挨拶をすると、恭平は電話を切った。