花火 P3
力なく崩れ落ちそうになった恭平を支えて、孝平が囁く。
「消毒終わり。さあ、浴槽に入りなさい。」
朦朧とした瞳で、恭平が孝平を見上げる。
滲んだ汗が額を流れている。
孝平は恭平を立たせると、浴槽に入らせた。
湯ははっていないから、上からシャワーをかけてやる。
「つ、つめたっ!父さん…冷たいよ。」
「あぁ、すまん…。しばらく待ってれば温かくなるよ。」
言ってる側から、シャワーからの水の温度が上がっていった。
孝平は恭平の体の隅々まで湯をかけてやると、湯を止めて手に石鹸をつけた。
恭平の顔が、困ったように引きつる。
「父さんっ!いいよ…自分で…。」
「恭平は何もしなくていいって。ホラ…手を出して。」
そう言って、孝平は浴槽の外から恭平の腕を掴むと、石鹸の泡のついた手で優しく擦り始めた。
石鹸のぬめぬめとした感触と、巧みに動く孝平の指が、ゾクゾクする。
さっき絶頂を向かえた恭平の下半身が、休む事なく熱を持つ。
「う…く…っ。」
恭平が小さく鼻を鳴らす。
孝平は指の先から指と指の間まで、丹念に石鹸で洗っていく。
腕全体に石鹸が行き渡ると、後ろから肩を撫で、反対の腕もぬかりなく洗っていく。
それが終わると背中一面を洗う。
恭平は、前屈みになって、おとなしく浴槽に座っていた。
孝平の手が離れ、石鹸をつけ直す。
もう一度肩や首の後ろを撫でた後、手が鎖骨に沿って前に回された。
リラックスして脱力していた恭平が、息を止めて孝平を見上げる。
「やっぱり自分で…。」
「往生際が悪いよ、恭平。」
「あっ………ぁあぁんっっ!」
恭平がビクリと跳ねて喉をのけ反らせた。
恭平の予感が的中して、孝平は両方の乳首を両手を使って同時にこね始めた。
石鹸の粘着質の感触が、さっきとは違った快感を与える。
「あ、あぁ…っ!く!…くふん…っ!」
「恭平くん、どうしたの?そんなに気持ちいい?」
「あ!あはぁ…んっ!」
孝平がらしくもない台詞を出して、さらに泡を塗りたくった。
その激しさに、恭平が一段と呼吸を速めて喘ぐ。
「や、やぁ…っ、ぁぁあんっ!!」
「嫌な割には、嬉しそうにしてるよ。」
孝平に言われるまでもなく、恭平の下半身は、またもや触れてもいないのに今にも破裂しそうなほど膨張していた。
完全に、乳首が性感帯の一部になってしまっている。
「あ、あは…っ。ぁぁ…はぁっ!」
「ここは念入りに洗っておかないとね。もっと石鹸、つける?」
「や…、や…っ!」
恭平の体が強張る。
孝平が乳首を揉み込む速度を速め、恭平を開放へと導く。
彼はビクンビクンと体を震わせ、またもや射精感を感じた。
あ…っ、イく……っ!
そう思った瞬間に、孝平の指が乳首から離れ、そのまま腹を撫でながら下降する。
射精してしまいそうな恭平のものを付け根から掴むと、ニヤリと笑った。
恭平が哀しそうな目で孝平を見上げた。
「あ…あ。父さん…ッ。」
「恭平くん。洗ってる途中なんだから、粗相のないようにしないと。」
「ふ…ッくぅッ!」
ギリギリまで上り詰めた欲望が、全身を駆け巡る感覚。
それでいて、戻ってくる場所は同じトコロ。また、出口がない。
恭平は、体を落ち着かせようと、力を抜いて浴槽にもたれかかった。
孝平がうっすらとあいた恭平の唇に自分の唇を軽く重ねて、目を細めて恭平を見た。
「全身洗うよ。ゆっくり待ってなさい。」
「…ッ。も、いいよ…ッ」
恭平が首を横に振ったが、それを素直に聞き入れてくれるような父ではなかった。
孝平の手が、恭平の太ももを走る。
外側の時はまだよかった。しかし、ゆっくりと内側にも手を入れてくる。
恭平が迫り来る快感に身を捩ったが、狭い浴槽の中、いくら動いたところで逃れることはできなかった。
「はぁ…ッ。はぁあ…っ。」
徐々に呼吸が速くなる。
ももの内側を摩っていた手が、恭平の付け根を押さえている手に近づいていく。
その焦らす様な感触に、恭平はただ甘い声を上げるしかできなかった。
「ふうぅ…ッうあぁぁぁあ…ッ!ああっ!」
バスルームの中に恭平の声がこだまする。
孝平の指が、隅々まで念入りに触りこんでくる。
彼に言わせれば「洗ってる」とでも言われそうだが、恭平にとっては普段の手の動きとなんら変わる点はない。
いつもに増して、石鹸という媒体が指についているのでぬめぬめとしているだけだ。
しかしそれがさらに興奮を誘った。
「ああ!や…ッ!そこは…!」
「ここが重要なんだよ、恭平。きちんと綺麗にしないと。」
「ああ…っ!!ふ、ああぁっぁぁぁぁ!!」
探るようにして石鹸を塗りたくっていた指が、恭平の股間の中に進入してきた。
恭平の腰が浮いて、足を左右に浴槽いっぱいに広げる。
無意識に、体がそう動くのだ。