求める心 P4
孝平は恭平のシャツに手をかけ、慣れた手つきでボタンを外した。
夢中で恭平の身体の輪郭を確認し、胸の突起へ指を伸ばす。
恭平が身を捩って離れようとしたので、押し倒す勢いでその唇を捕えて放さないようにした。
恭平の身体がのけ反る。
「ん……っふ。ぅん…っ。」
孝平の指が恭平の突起に触れた。
「ん……っ」
恭平が無意識に色っぽい声を出してしまう。
孝平はそれを楽しむように、触れては離れ、離れては触れた。
もどかしさに恭平の身体が震える。
「ん…。あっ」
恭平の足から力が抜けてがくんと崩れ落ちた。
その背中を持って支え、腰を風呂場の床にうまく座らせてやった。
「ふふ。興奮してる。」
「や…言わないでよ…」
「お前がコレを許してくれて嬉しいよ。正直耐えられるか不安だった。」
言ってまた恭平の唇を吸う。
反論も許されぬまま、恭平は息を止めてキスを続けた。
耳には蛇口から流れる湯の音しか聞こえてこない。
孝平が恭平の下半身に手をかけて、あっという間に恭平の服を全て剥いだ。
「ん…んぅ…」
溢れた唾液が恭平の頬を伝い、首筋を流れる。
孝平がその筋を追って唇を放した。
恭平は強く息を吸い込んでから、肩で早い呼吸を繰り返している。
火照った肌の上を、孝平の唇が走る。
「あ、あ…」
孝平の唇が鎖骨辺りにまで下降すると、恭平は喉をのけ反らせて次なる快感へ意識を巡らせた。
孝平の舌が、恭平の敏感な乳首に触れた。
ぷっくりと膨らんだ紅いそれは、まるで吸われる事を期待しているかのようだ。
恭平の身体が跳ねる。
「あっ…アアッ!」
恭平が逃げるように身を引く。それを追いかけるようにして孝平が強く乳首を吸った。
「んやっ…」
全身がピリピリ痺れる。それでいて、もっと感じさせて欲しい。
恭平は夢中で孝平の首にすがりついて、彼の舌が胸の突起を転がす快感に耐えた。
呼吸が上がる。
少しずつ後ろに逃げていた恭平の背が、浴室の壁に触れた。
「はぁ…っ、あ、あぁ…っ。」
孝平が乳首から唇を離して言った。
「ふふ。もう逃げ場はないよ。」
「ん…っ。と、父さん、服…脱いでこないと。」
孝平がそういえば、という顔をした。
恭平を脱がすのに夢中ですっかり忘れていた。そのお陰か、全裸の恭平はこちらに完全に身体を開いた状態で、火照る身体を壁に預けてぐったりとしている。
目だけはちゃんと孝平を見つめていた。
震える手で孝平を引き寄せて、頬にキスをした。
「早く…脱いで。」
耳元で囁く。
孝平はその肩や背中に上からキスを返した。
「ぁ…っ。」
予想通りの敏感な反応。
孝平は構わず全身を愛撫して、恭平の両足を左右に大きく開かせた。
「あっ、あっ…なにす…っ」
「このまま一回イかせてやる。」
「あ、ちょ…っひぁっ!」
孝平が恭平の膝を掴んで腹の方へ押しつけた。
恭平の股間が露出する。
恥ずかしくて胸がパンクしそう。
「あっ!やめ…っ。」
「やめてほしいか?」
「………っ。」
正直返答に困る質問だった。
身体は既に興奮しきっているし、気持ちも早く抱いて欲しいと急いている。
残るは唯一の、小さな理性だけだった。
「…では却下。」
「あ、と…っ」
孝平は優越感に浸った顔で笑って、かぷりと恭平のものを口に含んだ。
「んああ……っ!」
孝平の舌の生暖かい感触が、恭平の全身から理性を奪い去る。
ビクリと全身を震わせて、恭平の身体が強張った。
舌が蠢いて恭平のものを上下に何度も這い回る。
「あ…、はぁ…、は、ふぅ……っ」
どうしようもなく気持ちイイ。
恭平は手を口元に当てて、落ち着こうと呼吸を抑えた。
だがそれ以上のスピードで、上へ上へと追い詰められる。
先端に触れられると左足が浮き、側面を下降されると腰が震えた。
ねっとりと付け根まで舐め取ると腕に力が入り、強く吸うと嬌声が上がった。
「あ、ああ…っ!」
うわずった恭平の甘い声。
孝平の手に力が入り、さらに足が押しつけられて腰が浮いた。
そのまま恭平は一気に絶頂へと上り詰めた。
「ああああぁぁ……ッッ!」
風呂場にこだまする恭平の搾り出したような声。
恭平はビクビクと腰を震わせて、導かれるままに孝平の口内に射精してしまった。
孝平がその液を一滴も零さずに飲み干して、さらに先端を甘噛みした。
「あっ!」
余韻に浸っていた恭平がビクリとして孝平の服を掴む。
「はあっ、もう、出ない…っ」
孝平は残念そうに、その先端を一舐めしてから口を離した。
透明な液が糸を引く。
羞恥に震える恭平と目を合わせ、にやりとしてみせた。
「脱いでくるよ。待っていなさい。」
ぺろりと舌を出して唇を舐め、孝平は立ち上がって脱衣所へ戻った。
ついでに脱がせたまま落ちていた恭平の服を拾い、洗濯物の籠へ放り込む。
恭平は肩で息をしながら、黙って座り込んでいた。
一回達しただけなのに、今までにないくらい興奮してしまった自分が信じられない。
夢でも見ているのかと思った。