初雪の降る日 P8
良平の股間の穴に杉野の長い指が触れ、収縮する間隔を見計らってプツリと挿入された。
良平が異物感に身を捩る。
逃げようとする良平の腰をもう片方の手で押さえ付け、杉野は更に指を捩じ込んだ。
内壁が、暖かい。
「あうぅ……はっ」
顔を真っ赤にして喘ぐ良平を満足そうに見下ろしながら、杉野はまた良平の耳元で囁いた。
「だから、良平、人来ちゃうよ。そんなイー声出してたらさぁ。」
「はっ。……………んっ。」
良平が涙目になって口をつぐんだ。
しかし杉野の指が遠慮なしに入り込み、内壁をぐりぐりと抉るので、閉じた口はすぐに開いた。
「ぅっ!…ふぅ…っふぁあ!!」
「我慢出来ない子だねぇ…。」
そういう杉野の顔は笑っている。
杉野は緊張した良平の体をほぐすように空いてる片手で細部を撫でてやりながら、穴への挿入を二本に増やした。
バラバラに動かしてやると、良平が喉を反らせて腰を振る。
「いやぁぁ…あっ…はぁ…ッ。はぁ…ぁッ…」
「口閉じて…。あ、下の口は開けるのね。」
「う……ッ、ふぅ…ッ!」
もう反論も出てこない。
良平は体内にわき起こる興奮を押さえるのに必死だった。
気を抜いたら声が出てしまう。
「〜〜〜〜〜ッ!!」
杉野が指を次々と増やし、良平はその度に全身を痙攣させた。
「んッ!ぁんん……ぁっ。……んッく!」
杉野は良平の前立腺をわざと外して、その回りをしつこく掻き回した。
良平がまたもや焦れったさに甘い声をあげ始める。
「あぁぁん!すぎ…ッ…ッやく……」
「珍しく急かしてるの、良平?」
「……ッ。ァァッ!」
「もっと広げたい?それとも…。」
杉野が楽しそうに笑って、奥の指で前立腺をつつく。
良平が一際激しく飛び上がり、指を咥えた穴がギュッと締まった。
「んぁぁぁんっ!!」
「良平はこちらのほうがお好みだね。」
杉野は言って、良平の内部の最奥にある最大の性感帯を激しく刺激し始めた。
良平の理性が一瞬にして吹っ飛び、狂ったように嬌声を上げる。
杉野のテクニックに翻弄されて、全身の自由を奪われたようだ。
良平が我を忘れて体を振り乱していると、突然杉野の携帯が音を立てた。
「あ。」
「んんぅっ!…あ、はぁッ」
イイところで杉野が指の動きを止めたので、良平が汗の滲んだ恍惚とした表情を杉野に向けた。
明らかに怪訝そうに眉をひそめている。
「で、電話…?」
「違う。」
杉野は良平に入れた指は抜かずに、腰を押さえていたほうの手でポケットから携帯電話を取り出して音を止めた。
そして携帯画面に表示された文字を良平の方へ向けてくる。
良平は、その画面の文字を読んだ。
電車 到着
「…?」
「下り電車が駅に着く時間。トイレの側も人通りが多くなるよ。」
「ん……なっ?!お前、始めから…?あ!」
良平が大声を上げたので、杉野は遠慮がちに良平の中で指を折って刺激し、良平を黙らせた。
驚いたのか顔を真っ赤にして杉野を睨んでくる。
「いーい?俺はこの時間の電車に乗ろうとしてただけ。ここに来たのは計算外。だって良平は二次会行くと思ってたもん。」
「そ、それは…。」
「それから二つ目。どちらにせよ電車来ちゃったと思うから、そろそろ人が通るかもしれない。静かにしててね〜。」
「静かにって…!もう、ヤメ……。」
そこまで言ってハッとした。
この状態で、この男がやめるわけがない。
自分はまだシャツのボタンを外しただけでズボンも正常にはいているが、目の前の良平は上も下もほとんど裸だ。
シャツは肩まで肌蹴て肘のあたりに纏わりつき、ズボンは膝下まで下ろされている。
杉野が良平の痴態をここまで披露させといて、自分からお預けになどするはずがなかった。
「いい?声出しちゃ駄目だよ。」
杉野が心底楽しそうに良平の耳元で囁く。
良平の表情がみるみるうちに硬直した。
コイツ、本気で続ける気だ。
「み、見つかったらテメェのせいだからな…。」
「大丈夫!良平の限界ぎりぎりのところで調節するから。」
なんという自信。
良平は一発殴りたい気分になってきた。
そうしている間に外に人の気配がし始めた。
駅の方角から、何人かの足音がばらばらに聞こえてくる。
良平が緊張した瞬間に、杉野が指を動かした。
「……ッ!!」
ピンポイントで前立腺を突かれて、良平は悶絶した。
なんともいえない快感の波が下半身から全身へ流れ、危なく声が溢れそうになった。
今鳴いては気付かれてしまう。
必死に我慢をする良平に気をよくしたのか、杉野はさらに指を動かして良平の中をまさぐった。
刺激に良平の身体が震え、冷水器がガタンと音を立てた。
杉野がすかさず刺激をやめて、良平が落ち着いたと見たら再び動かす。
良平は声の上げられない中、誰かに気付かれるかもしれない恐怖と与えられる刺激の間で、沸き起こる興奮を抑えることができなくなった。
「…ッ。す、すぎ…ッ!」
「しーっ。」
杉野が耳元で合図を送るが、震えだした良平の下半身の元気が萎えることはない。
「あ、あ…。ダメ…!」
限界に来た良平は杉野の首を掴んで抱きついた。
不規則に上がり続ける呼吸を押さえようと、杉野の肩に顔を押し付けて震えた。
その仕草が杉野の情欲をそそる。
「いいよ、良平。」
囁いて良平のものに触れてやると、良平の息が止まって体が大きく痙攣した。
杉野は良平を蓋を閉めた便座に座らせて、腕を解いて良平のものを口に含んだ。
生暖かい感触に、良平がビクリとする。
外ではまだ何人かの人が行き交っているが、今の良平には気に掛けている余裕はなかった。
溢れ出そうな声を両手で押さえて、杉野のされるがままに待った。
指で強く前立腺を押され前のものを舌で嘗め回されると、良平は腰を大きく震わせて抵抗もなく絶頂を迎えて射精した。
「………ッ………!!!」
良平の固く閉じた目から、涙が零れた。