監禁 P5



智哉は唇を離した。
呼吸を長く止められて朦朧とし始めていた良平は、唇を濡らしたまま苦しそうに肩で呼吸をしている。
汗ばんだ良平の細い首筋にそっと唇を這わせて、智也が良平のズボンのベルトへ手をかける。
良平があっと気付いた時には、ベルトは外され智哉の手が、ズボン越しに股間の辺りを弄っていた。
「ぁっ、やめっ。」
驚いて、思わず弱々しい悲鳴が零れる。
智哉が顔を上げて、楽しそうに笑って言った。

「カワイイ声で鳴くじゃん。」
「〜〜〜っるせぇっ!」
「ココ、感じんの?」
「知ら…っぁぁっ。」
きゅっと一点を強く押すと、良平がビクッと震えて目を閉じた。
そんな表情に、智哉は躍起になって良平の性感帯を探し始めた。
探っている手つきが、良平の身体を昂ぶらせる。やわやわと揉まれ、転がされるような感覚に、良平は呼吸を弾ませて腰を捩らせた。

「ん…ぅ…っはぁ…っ。」
自然に出てしまう熱っぽい吐息。
智哉は良平の股間に手を這わせながら、鎖骨に沿って唇を這わせ、ズボンに手をかけた。
良平の感覚が智哉と触れる箇所全体に離散し、わけがわからなくなる。
感じるのは快感という甘い刺激。

智哉の唇が、良平の右の乳首に近付いた。
触れるか触れないかの微妙な愛撫に、良平が胸を反らせる。
自然に両足が左右に開き、智哉は両手を使って股間を揉み解し始めた。
「あっ、あっ…やめ…!」
「カワイイ声で鳴きながら言ったってさ、だめだよ。」
「く…そ…っ!」
「ピンと立ってる。やっぱ相当感じてるんだね。」
「はぁ…っ、うるせ…っ」
智哉は顔を寄せて、熟れた果実に舌をのばした。
ペロリと舐め取ると、良平の身体がヒクッと跳ね、股間の手の中で彼のものが質量を増した。
「めちゃくちゃ興奮しちゃってるじゃん。カワイイ。」
「…ア、ァッ!!」

杉野のせいだ。
良平はいつも自分の上で笑っている優しい男の顔を思い浮かべて、智哉に性感帯を犯されながら一筋の涙を流した。

智哉は良平の腰に手をかけ、一気にズボンを膝の辺りまでおろした。
良平が息を止め、智哉の肩を力いっぱい掴む。
抵抗する間もなく智哉の手が良平のものを包み込んだ。
「く、あっ!」
「ドクドクしてる。」
「…っ誰が…っ」
口では反抗していても、智哉の指から与えられる快感という名の微電流に耐えられるはずもなく。
良平は気が狂いそうなほど、理性を保つのに必死だった。
身体の痙攣に合わせて手首の手錠がカチャカチャと金属の音を立てる。
智哉は良平の胸を何度も舌で転がして良平の反応を楽しんだ後、徐々に下降していった。
唾液が肌を滑り、良平を淫らに濡らしていく。
「あ、ぁあぁん…」
不意に甘い溜息が漏れた。
もはや智哉の手の中では、良平のものが隠しようのないほどに膨張していた。

「クスリがなくても、十分に楽しめそうだね、良平さんって。」
「…るせ…っ!!」
「言葉とは違って、身体は正直だぜ。見ればわかる。」
「…アッ。」
良平は下半身が、熱いものに含まれたのを感じた。
生暖かいものがその裏側をゆっくりと舐め取っていく。
先端を突かれると良平の身体が激しく痙攣した。
手錠のかけられた手首が痛いほど、ビクビクッと震える。
仰け反っても耐え切れず、反射的に我慢した嬌声が溢れ出した。

「やぁあ…くぁ…っぁんん……っ」

自分でもどこから出しているのかわからないほど色っぽい声を上げて、良平が腰を捩った。
それを逃がすまいと両手で掴み、更に奥へ舌を伸ばす。
普段感じている動きとは違った舐め取り方に、興奮してしまう。

「く、そ…っが…ぁっ。あっ。ぁん…ッ」

ベッドがギシギシ軋み、それに合わせて良平が誘うような嬌声を上げて仰け反る。両足が無意識に左右に開き、時折、ビクッと宙を掻いた。
智哉は良平のどこが感じるのかを探っているような動きを繰り返し、良平の反応が大きくなる箇所を繰り返し攻め立てた。
少しの抵抗しか許されなかった良平は、されるがままに絶頂へ向かっていく。
苦しそうに快楽に耐える良平の肌にうっすらと浮かんだ汗が、痙攣する度に妖しく跳ねる。
次第に慣れてきた智哉の舌遣いに翻弄されて、良平は、ついに耐え切れなくなった。

「だめだ…っやめろ…っ!あ!あ…っ!」

良平の腰の痙攣が次第に小刻みになり、声が掠れていく。
辛うじて残っていた理性が、最後の強い刺激で完全に吹き飛んだ。

「ぁぁぁぁっ!!……っ!!」

良平は叫んで、身体を大きく強張らせた。
何かが弾けて、急に世界が真っ白になった。

ああ、俺は…

杉野以外の人間に、イかされてしまった……

呆然とそんなことを考えながら、良平は意識を手放したのだった。


果てた後、気を失った良平のことを智哉はしばらく見つめていた。
見れば見るほど体は男で、心も女っぽいところなど微塵もない。
あるとすれば官能的な反応だけだが、それも眠っている顔からはてんで想像も付かないものだった。

智哉は良平の体を軽く拭いて、そっとタオルケットをかけてやった。
これからだというのに、風邪を引かれては困る。
智哉はその部屋で今まで着ていた制服を脱ぎ、普段着に着替え、静かにアパートから出て行った。


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+表紙+