「私、行ってくるっ!」
 テーブルをバンと叩いて立ち上がりかけた明日菜に、カモは慌てて飛びついた。
「だから待ちなって姐さんっ」
「何よ、邪魔しないでよっ」
 明日菜に払いのけられ落っこちたカモだが、地面に衝突する前にひらりと着地する。
「だからさっきから言ってるだろ。今姐さんが行ったって仕方ないんだって」
「何言ってんのよ。あのショタコン女の所にネギ一人で行かせてたら、どうなるかわかったもんじゃないでしょっ」
 いきりたつ明日菜にカモは溜息を吐き、諭すように言い聞かせる。
「いいかい。ネギのアニキは姐さんとの接し方についてあやか嬢に相談に行ってるんだぜ。そこに話題の焦点の姐さんが行ってどうすんだい。第一、そうして無理矢理アニキを連れ帰ってきたとして、姐さんはどうすんだ。怒らないで普段通りにアニキと接して上げられるのかい」
「そ、それは……だって、アイツあんな事したのよっ」
「だからそれはさっきも言ったじゃないすか。正常な男子の生理現象なんだって。それを叱ったってアニキにどうする事も出来る訳ないでしょうが」
「そやなあ。ネギ君、困ってまうな」
 のんびりした口調でカモに同意する木乃香。
「どうだか。アイツ、何かって言うと胸やお尻に触るし、パンツ見るし、私の事裸にするし」
「アニキが自分からそんな事できる性格じゃないって事、姐さんだってわかってるでしょうに。偶然っすよ偶然」
「そんなの納得出来る訳ないでしょっ」
 腹立ち紛れにドカッと座る明日菜。
「……わかったわよっ。でも、もし晩御飯の時間までに戻ってこなかったら、迎えに行くからね」
「ああ、そうしてやってくれよ。それと、いきなりネギのアニキを叱りつけたりしないでくれよ。あくまでいつも通り、自然に振舞ってくれないと、相談に行った意味がなくなっちまう」
「しかし、アスナはやっぱりネギ君のお姉さんやね〜」
「うるさいなっ」
 明日菜はテーブルに突っ伏してオデコを押し付けた。ひんやりと冷たい感触が心地よい。
「……なんだってのよ、あのバカ。これじゃ、私がイジメたみたいじゃないの」
 誰にも聞こえないように呟くと、明日菜は唇を尖らせた。



(はああっ……ネギ先生の、くちびるっ……)
 ネギの唇に己の唇を合わせながら、あやかは細かく震えていた。息苦しさからではない。感動に打ち震えていたのだ。
(な、なんて柔らかいんですのっ。このまま食べてしまいたいくらいっ)
 瞳を閉じ、全ての感覚を唇に集中する。とろけるような柔らかさ。
(ああっ、もう、一生こうしていたいほどですわっ。はあん、クラクラしちゃうっ)
 息を止め、ネギの唇を感じる事に全てを傾ける。幸福感に遠くなってゆく意識。体の震えもだんだん大きくなっていく
(はう……気持ちいい……私、このまま天へと昇ってしまいそうですわぁ……し・あ・わ・へぇ……)
 口づけをかわしたままあやかの意識が飛びかけた、その瞬間。
「プハッ! ハアーッ、ハアーッ」
「あんっ」
 ネギの唇が、あやかの唇から離れてしまった。
「ネ、ネギ先生、どうし、エホッケホッ」
 なぜ唇を離してしまったのか尋ねようとした瞬間、あやかは咳きこんでしまった。そこで初めて気づく。天へと昇る、というのは比喩ではなく、呼吸を長く止め続けたせいであやうく本当に天国行きになる所であった事を。ネギとの口づけがもたらす幸福感は、酸欠からくる息苦しさすら覆い隠して昇華してしまっていた。
「ご、ごめんなさいいいんちょさん。僕、息苦しくて。いいんちょさんは大丈夫ですか」
「すぅーっ、はぁーっ……も、申し訳ありません、ネギ先生。あまりの幸せに息をする事も忘れてしまいましたわ」
 あやかは呼吸を整えると、照れ隠しに微笑んだ。それを見て、つられてネギも微笑む。すると自然に、あやかの視線はネギの唇に再び吸い寄せられる。
「あ、あの……もう一度、しますか」
 その視線に気づき、ネギがおずおずと尋ねる。
「いやだ、私ったらはしたないですわね。……でも、ネギ先生がよろしければ、もう一度。今度は、息苦しくなったら鼻で呼吸しましょう」
 自分の欲望が丸見えになっているようで恥じらったあやかだが、それでも目の前の甘美な誘惑に抗えるはずもなく、ネギの好意を素直に受け入れる。そして、再び重ね合わされる唇と唇。そのまま数秒、再び意識がぼんやりし始める。ネギはまだ、呼吸を止めたまま。
 そんなネギを誘導するように、唇は重ねたまま鼻で小さく息を吸い、そして鼻から出す。その空気の流れを感じたネギも、同じように鼻から吸い、そして吐く。ネギの体内を通った空気が、あやかの頬を微かにくすぐる。これで、唇を重ね続ける事に対する障害はなくなった。あやかは願った。一生、この時が続けばいいのに、と。
 だが、人間の欲望は果てしない。あやかの体の奥から、沸々と湧き上がってくる熱い衝動。この柔らかな唇を、思う様貪りたい。一分、二分……重ねた時間に比例して、欲望も抑え切れないほど肥大していく。そしてあやかは、ネギの両肩に手を置くと、自ら唇を離した。吸い付いて離れようとしない唇を懸命に宥めながら。
「ん……ッ」
 うっとりと目を閉じていたネギが、離れた唇につられて目を開くと、あやかの顔を見てビクッと震えた。それを見て、あやかは気づく。自分はいったいどれほど欲望丸出しの血走った目をしているのだろう、と。だが、止まらない、止められない。
「んふ……ネギ先生とのキス、とってもステキでしたわ。……でも……もっとステキなキスがあるの、ご存知ですか」
「えっ」
 今にも飛び掛って押し倒し、ネギの唇を貪り食らい尽くしたいという欲望を懸命に抑えて、あやかはネギに伺いを立てる。
「大人のキス……ディープキス、という言い方は風情がなくてあまり好きではありませんの……フレンチキス、ですわ。お互いをより近くに感じることができる、キスの事ですわ」
「あ、フレンチキスですね。それなら僕知ってますよ」
「え……知っていらっしゃるのですか」
 あやかは驚いて目を丸し、そして次の瞬間には不安に駆られる。この純真無垢な愛らしい少年の唇をすでに貪った女がいるのか、と。
「い、いえ、もちろんした事なんてないですよ。ただ言葉を知っているだけで」
 真っ赤になって弁明するネギに、あやかは内心ホッと胸を撫で下ろした。そして、胸の奥がゾクリと震える。これから自分が、いたいけな少年に甘美な蜜の味を教え込む淫婦になろうとしているという、その背徳感に。
「その……ネギ先生さえよろしければ……私とフレンチキス、いたしませんか……もっともっと、ネギ先生を感じたいのです……」
 ネギはその言葉に、コクリと頷いた。
「は、はい。それがいいんちょさんの希望なら。今日は僕、いいんちょさんの為にできる事なら何でもしたいです」
「ああぁっ、ネ、ネギ先生っ!」
 ネギのけなげな言葉に、あやかの心臓は一瞬にして打ち抜かれた。脚に力が入らなくなって思わずよろめき、ネギの体にしなだれかかる。
「だ、大丈夫ですかいいんちょさん」
 豪奢な下着越しの豊かな胸が押し付けられてドギマギしながら、ネギはあやかを気遣う。
「す、すみません。感動のあまり、めまいが……で、ではネギ先生。フレンチキス、させていただきますわね。ネギ先生はただ力を抜いて、私に全てお任せ下さいね」
 あやかは脚に力を入れると、ネギの背中に手を回す。唇をうっすらと開き、ネギの唇に触れると、上唇や下唇をついばんでいく。そして唇を開くと、ネギの閉じられた唇をパクッと咥えた。
「ん、んん……はぷっ、チュッ、チュッ」
 ネギの唇全体をチュプチュプ吸いながら、右手でネギの後頭部を押さえ、左手でネギの背中を撫で回す。手袋の滑らかな生地に包まれた手が優しく滑るたび、ネギの体がピクンピクンと震える。
「はああ、んふぅ……チュル、ニュプッ……んん……ニチュッ、ペロ、レロッ」
 唇で吸い、ネギの唇の輪郭を舌でなぞり、下から上へぺろんぺろんと舐め上げる。頬を撫でるネギの吐息が熱くなるのを感じ、あやかのキスは一層熱を帯びる。
「んん〜……ムチュッ、クチュクチュ、チュプッ……はふ……チュッチュッ、ムチュチュプッ、ニュプンッ」
 ネギの唇の周りはあやかの唾液でねちゃねちゃになる。こってりとネギの唇を味わいつくすと、あやかの舌は次なる目標を目指す。
「ん、んん〜……ぬにゅ、にゅもぉ……」
 ネギはあやかに言われたように、力を抜いてされるがままになっている。あやかの舌はネギの上下の唇の間をぬぷぬぷと押し開き、口内に侵入する。そして舌先で、ネギの舌を探し当て、ツンツンとノックする。だがここで、あやかにとって予想外の事態が起きた。
「はむっ……チュッ、ちろちろっ」
「んふぅっ?」
 ネギの小さな手があやかの両頬に添えられると、その唇があやかの舌を上下から挟み込んで捕らえ、孤立した舌先をネギの舌がねぶりはじめたのだ。
「チュロ、ジュジュッ……ニチュニチュ、ヌニィ……」
「んっ……ふ、うふぅっ」
 突然の逆襲に混乱し停止してしまったあやかを、ネギは尚も攻め立てる。あやかの舌全てを口内に取り込もうとするようにジュルジュルと吸い上げ、口内に引きずり込んだ舌をベロベロとねぶりまわして蹂躙する。舌の表も裏も、ネギの舌に乱暴に舐め上げられてあやかは悶絶した。
 決してネギは自覚があって行っているのではない。これまでのどかや茶々丸と無意識下で行われたフレンチキスの記憶が経験となり、今この時において再現されているのだ。天才と称されるネギの素質はこんな所にも発揮されていた。
「んっ、んっ、ぷあぁっ」
 ネギの猛攻にあやかは思わず唇を離す。その時、一瞬見えたネギの瞳は、あやかが今まで見たことのない妖しい光を放っていた。ネギはそんなあやかを許す事無く、両手に力を入れて顔を固定すると自ら唇を押し付ける。
「むぶぅっ! んっ、ふっ」
「はあむ、ジュチュ、ムチュッ、はぶ、ぶちゅ、じゅるちゅるっ」
 ネギ自身、何をしているかよくわかっていない。ただ、体の動くがままに任せてあやかの唇を攻め立てている。力を抜いて身を任せていたことが、ネギが体で覚えていたテクニックを自然と引き出すことになったのだった。
(はあぁっ……わ、私、ネギ先生にこんな強引なキスをされている……ネギ先生に、貪られていますわっ……こ、こんなの、ダメェ……激しすぎて、おかしくなる……とろけて、狂ってしまうぅ……)
 あやかとてネギより年上というだけで、経験などあるはずもない。むしろ経験といえば、望んだ事ではないにしろネギの方が遥かに豊富なのだ。すっかりペースを乱されたあやかがそれを取り戻す事など出来るはずもなく、ネギの荒々しいキスに翻弄されるのみ。
「んちゅっ、ヌチョォ、ベロォ〜ッ、ヌプヌプ、ジュズジューッ」
「んぉ、ほ、ほおぉんっ」
 舌にネギの舌を押し付けられ、ねぶられしゃぶられ、あやかは情けない声を漏らして感じ入った。清楚な美貌はグズグズにとろけ、オスに貪られ哀れに喜ぶメスに堕ちる。ネギの攻めはとどまる所を知らず、美少女を官能の底なし沼に沈めてゆく。そして。
(わ、わらひ、もうらめっ……ネギへんへぇ、のきしゅで、いくぅ……いくぅっ……いくうううぅぅぅ〜〜〜〜〜っっ!!)
「んひゅ、ふほおぉぉ〜〜〜んっ!」
 舌の根を噛まれ、舌を上から下からベチャベチャと叩きつけるようにねぶられ続けて、はしたなくメス啼きを上げてあやかは絶頂に達した。両手は力なくだらんと下に垂らし、力の入らなくなった脚は膝を折り。股間からはショーツに大きく染みを作るほど勢い良く潮を吹いて。それでもネギは無意識のまま、あやかの顔を上向かせて覆いかぶさるように唇を押しつけ、絶頂中のあやかを激しいキスでねぶり続ける。今のあやかは、少年に与えられた美しき肉玩具だった。
(んおぉっ、イッてる、アクメしてるのにっ、まだキスされてるぅっ……私、ネギ先生に、キスレイプされていますわぁっ……壊れるっ、ネギ先生のレイプキスで、私グチョグチョに壊されてしまうぅ〜んっ)
「んはぁ、はむ、ジュボ、ジュモォッ、んほおぉ〜っ」
 ケダモノのように喘ぎながら、あやかは絶頂に晒されながらもさらに快楽を引き出され、さらなる絶頂の予感に恐怖する。快楽に全身がガクガクと震えながら、あやかの右手が無意識に動き、ネギのズボンを掴む。そしてのたのたと無軌道に撫でくっていると、不意に。
「あひんっ」
 ネギのキスが、止まった。
「?……」
 散り散りになっていたあやかの意識が、ネギの攻めから解放されてようやく戻り始める。すると、手の中にある熱く固い感覚に気づく。
(あはぁ……ネギ先生の、オチンポ……こんなに逞しいですわぁん……)
 まだ頭の中をとろけさせたまま、あやかはむにむにと肉茎を揉みしだく。するとそのたびに、ネギがアンアンと悶える。いつの間にかネギは、キス・ターミネーターから年相応の快楽に敏感な少年に戻っていた。
「うふ……ウフフフフ……」
 あやかの口から、楽しげな笑いが漏れる。成す術なく年下の少年に悶え啼き狂わされていたが、ようやく反撃の糸口を見つけたのだ。
「ネギ先生……今度は私の番ですわ……たっぷり、感じまくってくださいねぇ」
 あやかはきゅむっと少し力を込めて肉茎を握ると、ネギの唾液でベチョベチョになりテラテラと濡れ光っている唇を自らの舌でねっとりと舐め回し、淫靡に目を細めたのだった。

「あむっ……チュッチュッ……んふぅん……チュブ、ムチュゥッ」
「へあぅ……はぁ、あひぃっ」
 先程までの勢いはどこへやら。ネギは完全にウブな少年に戻ってしまい、あやかのキスと指技に翻弄され、少女のように喘いでいた。あやかはキスを続けながらも器用にネギの衣服を脱がしてゆき、今ではネギはすっかり丸裸にされてしまっている。
「ンフフ……パクッ、ジュチュ〜ッ」
「ひゃっ、ふひゃあぁっ」
 あやかがネギの舌を咥え込みチュウチュウ吸いたてると、ネギは体をピクンピクンと震わせる。あやかの手の中で弄ばれている肉茎も、ビクビクと気持ち良さそうに痙攣し、先汁をトプトプと溢れさせ、あやかの手袋に染みを作った。
(ウフフフ……ネギ先生、舌を吸われるのがお好きなんですね……こんなにオチンポピクピクさせて、私の手をヌチョヌチョに汚して……もっと、もっと沢山気持ちよくしてさしあげたいですわっ)
 子羊をいたぶる牝豹のように、あやかはネギを攻めながらその反応を楽しんでいた。今ではすっかりネギの方が腰砕けで、顔を上げたネギに上からあやかが覆いかぶさって唇を吸いたてている。
「んん〜、チュポンッ……ウフフフ……」
「はあ、あぁん……」
 あやかは濃厚なキスを一旦止めると、たっぷりと吸い上げたネギの唾液を口内で転がて味わう。
(はあぁ、ネギ先生の唾液、なんて美味しいのかしら……甘くて、お口の中がとろけてしまいそうですわ)
 舌を蠢かせて口全体でクチュクチュと味わうあやかを、ネギがポーッと見つめる。あやかはそんなネギに、口の中を開いて見せつける。たっぷりと攪拌され口の中でグチュグチュ泡立った唾液の中をネロネロとたゆたう真っ赤な舌。あやかの手の中で、肉茎が再びピクンと跳ねた。
(あはぁっ、ネギ先生、今の私、イヤらしいんですね……思わずオチンポピクンとさせちゃうほど、淫らな顔をしているんですのね、私……あやかはとんでもなくはしたない女です。でも、こんな顔を見せるのは、ネギ先生にだけですわ……さあ、二人の愛のジュース、お飲みになってください……)
 あやかは右手でネギの睾丸を優しく擦りながら、左手をネギの顎に添える。あやかの意図を感じると、ネギは素直に口を開く。あやかは目を細めて微笑むと、開かれたネギの口内へトロトロと攪拌された二人の唾液を流し込んでいく。ネギは嫌がりもせず、睾丸をあやされるくすぐったさの入り混じる快感にフルフル震えながら、唾液を口一杯に溜め、しかし飲み下しはせず舌を唾液の海で泳がせた。まるであやかを誘うように。
「んはあぁんっ、ネ、ネギ先生ぇっ、はぶちゅっ」
 ネギに誘われ感極まったあやかは、ネギの唇に口を猛烈に押しつけ、唇を丸ごと咥え込む。そしいてジュポッジュポッと何度もネギの唇を吸いたて、ベロンベロンと大きく舌で舐め回した。ネギの口から混ざり合った大量の唾液がドプドプとこぼれ、お互いの顎から胸元に垂れ落ちベチャベチャと汚すが、その粘着感すら心地よく感じる。
 ネギの睾丸を撫で回すあやかの手はいつの間にか右から左にスイッチし、右手のひらはネギの尿道口に押し付けられヌチャヌチャと撫で回している。右手のひら全体がネギの大量の先走りでネトネトに汚され、眩かった金色がくすみを見せるが、あやかは構う事無くそれを潤滑油に滑りの良くなった手のひらでネギの包皮から顔を出した敏感な亀頭を撫でくり回す。
 情熱的に唇を貪られながら敏感な睾丸と亀頭を濃厚な愛撫に晒され、性に疎い幼い少年が耐えられるはずもない。今にも爆発寸前と肉茎をビクン、ビクンと大きく震わせると、潤んだ瞳であやかの顔をぼうっと見つめる。
(アアン、ネギ先生、イキそうなのですね。私の愛のこもったフレンチキスで、絶頂を迎えてしまうのですねっ。我慢なさらないで、ネギ先生の熱いオチンポ汁、ドピュドピュ吐き出してあやかをこってりと汚してください。あやかの愛で、一緒に天国へぇっ)
 あやかはネギの唇に自らの唇をぴっとり重ねると、思いっきりジュルジュルと吸い上げた。そして左手でネギの二つの睾丸を捕らえるとクルミを転がすように手の中でムニムニと揉み転がし、右手をネギの亀頭全体に被せるとドアノブを回すようにキュッキュッと亀頭全体を滑らかな布地で擦り上げる。その瞬間、ネギの快楽が爆発した。
「んむぶぅーーーーっ!!」
 ドピュッ、ドピュドピュ!
 膨れ上がったネギの肉茎からポンプのように次々と白濁液が噴出し、あやかの手をあっという間にドロドロに汚す。
「んむっ、チュッ、ムチュゥッ」
(はあん、ネギ先生が射精してます、ドピュドピュしてますわっ。私のスケベなキスと手コキ奉仕で、ネギ先生がこってりザーメンブピュブピュ溢れさせてくださるなんて、なんて、幸せなのかしらぁんっ)
 あやかはネギの飛沫を右手で受け止め続けながら、軽いアクメを迎える。
(ああ、うそっ、まだ出てる、まだ射精してますわっ。もう私の手では収まりきらないほど沢山ドピュドピュされたのに、まだ私の手にぶっかけられ続けてぇっ)
 あやかが絶頂に晒されている間もネギの射精は終わる事無く、小さな体のどこにそんなに溜め込んでいたのか白濁をビュルビュルと吐き出し続けている。そしていつの間にか、口の動きが止まったあやかをネギがジュパジュパ吸い立てていた。
「むあ、は、ブチュッ、チュバッ、あひいぃんっ」
(ほあぁっ、私、射精されながらキスされていますっ! だめ、ダメダメッ、イッちゃいます、イッちゃいますわぁっ。ネギ先生に濃厚なキスレイプされて、オナホールみたいにドピュドピュザーメンぶちまけられ続けながら、変態アクメをおほぉうぅっ)
 ネギは射精の快楽に翻弄されながら、ただ無心にあやかの唇を吸い攻め立てる。そしてあやかは右手のひら全体を粘度の高い白濁にこってりと覆われ、それでもその上からさらにビュルビュルとぶちまけられながら、愛して止まない少年に唇を奪われて再び脳が焼き切れそうなほどの大きな絶頂を迎えた。
(ふあ、イク、イクイクゥッ! ネギ先生のキスで、射精で、あやかまたイキますわぁっ! あやか、とろけるぅっ! グチョグチョザーメンと、ブチャブチャなキスで、あやか、もう、あへえぇえぇぇ〜〜〜〜っ)
「むぶふうぅ〜〜〜〜〜んっっ!」
 白目を剥き、股間から蜜をしぶかせながら、あやかは大きな絶頂に包まれた。貪るようなディープキスと、手袋を填めた手のひらへの大量射精だけで、あやかははしたなくも盛大に気をやった。あやかが絶頂を迎えると、ようやくネギの長い射精も終わりを迎えた。
「ぷあっ……はあーっ……はあーっ」
「あひっ……はふ……はあぁ……」
 絶頂による開放感に力が抜け、二人共その場にへたり込む。手のひらで受け止め切れなかった大量の白濁は床の豪奢な絨毯に染み込まずに精液溜まりを作っていたが、あやかの太股に上から潰されてストッキングにネチャリと張りついた。
「はひぃ……キスって……なんて、ステキなんですの……私、おかしくなってしまいそうですわぁ……」
 手のひらと太股を布越しに汚すヌチャヌチャとした感触に背徳的な興奮を覚えながら、あやかがぼんやりと呟く。ネギは何も答えることができず、うっとりと表情をとろけさせているあやかを呆然と見つめている。
「はあぁ……ネギ先生のザーメン……愛の証が、こんなにもぉ……」
 左よりいささか重くなっている右手を顔の前に持ってくると、あやかは手のひらを見つめて思わず呟いた。なんという粘度だろうか、あやかの右手にはこぼれ落ちずに積み重なった濃厚な精液がこんもりとつもり、金の布地が見えないほどだ。少し傾いた手のひらから、手首を伝って腕へじっとりと垂れ落ちていく白濁もいくつかある。
「んはあ……たまりませんわ……ネギ先生のザーメン……ざーめぇん……」
 手のひらを閉じたり開いたりしてそのグチュグチュと粘つく感触を楽しむと、あやかはザーメンで埋め尽くされた手のひらに形の良い鼻を近づけ、その濃厚な精臭をたっぷりと嗅ぐ。あまりの背徳的な香りに脳髄が痺れ、薔薇の花びらのような唇の端からいやらしくも唾液がトロリと垂れる。だが、あやかの理性はすでに吹き飛んでいた。白痴のような表情を浮かべると、手のひらの上の精液溜まりに口をつけ、ジュルジュルと啜り始める。
「んふぅ……ジュルッ、チュチュッ……ネギ先生のザーメン、おいひぃ……チュチュッ、チュパァッ……おいひいれひゅわあぁんっ……」
 発情しきったあやかの股間はパックリと開き、純白のショーツにくっきり卑猥な陰唇の形を浮かべて張りつき、グチュグチュに濡れそぼっている。口内で味わうだけでは満足できなくなったあやかは、手のひらを顔に押しつけ、精液を美貌に塗りつけていく。
「あはあぁ……私の顔中がぁ……ネギ先生のザーメン塗れに……ネギ先生の愛に、包まれていくぅ……ジュル、ズジュッ、ジュピュピュッ」
 顔中を精液でベトベトにしながら、あやかは快楽に酔う。鼻を抜ける強烈な臭いを楽しみ、唇に垂れ落ちてくる精液を舌で口内に招き入れると、唾液と交えてグチュグチュと味わす。
「はあん……私は今、世界一幸せな女ですわ……愛する人の香りに包まれて、こんな、あひぃっ」
 あやかの体がブルッと震え、再び絶頂に襲われた。下着を通り越し、愛液の飛沫が布の外にピチュッとこぼれる。
 あやかは絶頂の余韻に漂いながら、精液を塗りつけていた手のひらを顔から離すと、トロンとした瞳で見つめる。精液がすっかり染み込んだ手のひら部分は、眩い光を放っていた金の布地を黒く鈍く光らせるのみ。だが、手首から腕にかけてはいまだ染み込んでいない精液が幾つもの筋を作っている。
 あやかはそれを見て艶然と微笑むと、大きく舌を出し腕から手首へ向かって筋をなぞるようにベロォンと舐め上げ、そして口内でクチュクチュと味わう。
「んはぁ……もったいないですわぁ……ベロオォ〜ッ……チュルッ……おいひぃ……いくらでも、飲めますわぁ」
 何度も何度も腕をベロリベロリと舐め上げ、とうとう味わい尽くしてしまうと、手首から手のひらへ布地に染み込んだ精液までも味わおうとするかのように名残惜しそうにベロベロと舐め続けた。
 すっかり目の前の精液に夢中になっていたあやかだが、目の端に微かに捉えた物を見て、驚いて舌の動きを止めた。あれほど激しく射精したというのに、ネギの股間は小さいながらも再び天を向いて元気にそそり立っていたのだ。
「ネ、ネギ先生、それは……」
 それだけ言って絶句するあやかに、疲れきって両手で隠す事もできないネギは、恥ずかしそうにもじもじと呟く。
「あ、あの、これは……だって……いいんちょさんがあんなにエッチな顔して、僕のザーメンベロベロ舐めるから……その……」
 その言葉に、あやかの心は桃色の幸福に包まれた。射精直後のネギがあやかを見て再び勃起させた、それが嬉しかった。ネギの射精量も回復力も実は父親譲りなのだが、今のあやかにはそんな理屈は知らずとも良い、どうでもよい事だった。
「ネギ先生……私、嬉しくてたまりわせんわ……さあ、ご遠慮なさらずに、もっといたしましょう……キスがよろしいですか、それとも……」
「あの、僕……もっといいんちょさんと、キス、したいです……」
 キュウンッ。ネギの言葉に、あやかの胸が燃え上がる。
「え、ええ、喜んでっ! あ、でも……」
 あやかは調子に乗って自分の顔を精液塗れにしてしまった事を思い出した。このままではネギが汚れてしまうし、嫌われてしまう。だがそんなあやかの心配を他所に、ネギはあやかの両肩に小さな手を乗せると、自らの舌であやかの頬の精液を拭った。
「ね、ネギせんせ、むぐっ」
「ん……ちゅっ、ちゅむっ……」
 ネギは自らの精液を口に含み、あやかに口づけて口移しで飲ませると、再び頬の精液を拭う。瞼や顎先、髪の毛にまで付着した精液を全て吸い取り、あやかに飲ませた。ネギの献身的な奉仕に、あやかは心の芯までとろけてしまう。
「ネギ先生……そんな事までしていただけるなんて……私、宇宙一の幸せ者ですわ」
「だって、僕が汚しちゃったんですから。僕がキレイにしなきゃ、ダメですよね」
 ネギのはにかんだ笑顔を見ていると、あやかはこのまま昇天してしまいそうになる。お返しにと軽く口づけ、あやかはネギの額におでこをくっつけ至近距離でその愛らしい顔を見つめた。
「ネギ先生。私、今日はとことんお付き合いいたしますわ。ネギ先生が満足なさるまで、タマタマの中の精液の最後の一滴まで、私で射精してくださいね」
「ありがとうございます、いいんちょさん。ボク、いいんちょさんみたいなお姉さんがいてくれて、幸せです」
 ネギの嬉しすぎる言葉に心をくすぐられて、あやかはネギを胸にぎゅうッと抱きしめた。


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