「アアッ、そんなエロいセリフ聞いちゃったら、ダメッ、アタシ、もう出るっ」
 ミミの肉棒が私の手の中でひときわ大きく暴れた。言葉通りに体に全て浴びせてもらうため、亀頭の先を自分へ向けさせる。
 今まさに、白濁の砲弾が打ち込まれると思ったその瞬間。
 ギュチィッ!
「きひゃうっ」
 ミミが口をパクパクさせながら痙攣した。
「まだ射精しちゃダメだって言ったでしょう?イケナイ娘ね」
 すばやく背後に回ったシェシェが、ミミの体を抱きすくめる。右手できつく肉棒を握りしめ、親指は亀頭の付け根をグリッと強く押さえ込んでいる。これではいくら射精したくても出すことはできないだろう。
「あ、あがが……」
 目を剥いて、口から涎を溢れさせるミミ。絶頂を寸前で強制的に阻止されるというのは、私の想像よりもずっと辛いことなのだろう。ミミは涙を流しながら、切なげに訴えた。
「あぁぁ……ひどいぃ……ひどいよぉ……シスターシェシェ……おねがいだから、イカせてよぅ……」
「そうねぇ……。そんなに射精したいのなら、そこの便器にお願いしたらどうかしら。どうか私に性処理の許可を下さい、って」
 すでにシェシェの加虐の対象がミミへと移っているのがわかったから、私はあえて口を挟まずにミミを見つめた。今すぐにでも顔中に熱い精液を受け止めたい気持ちはあるけれど、小生意気なミミがシェシェに翻弄されて泣きじゃくる様は見ていて胸を熱くさせるものがあった。
「ねえ、ココ。射精していいよね。射精していいよねっ? アタシ、もう出したくてたまんないのっ、だからっ!」
 チラリとシェシェの顔を見る。まだ許してはダメ。シェシェの顔はそう言っている。だから、私は無言でミミを見つめた。
「な、なんでぇっ? アンタだって、精液ドバドバブッかけられるの好きでしょ。ココ、アンタからもお願いしてよぉ。そしたら、スゴイのいっぱいブチまけてあげ、ぎゃうっ!」
 金切り声でまくしたてていたミミが突然悲鳴を上げて仰け反る。カリ首の付け根の輸精管を塞ぐように、シェシェの爪がギュリっと立てられていた。
「ぎ、ぎひいぃぃ……」
 爪先でグリグリとミミを責めながら、シェシェは冷たく言い放つ。
「ねえ、シスターミミ。私はそこの便器に、『お願い』をしなさいって言ったわよね」
「ら、らから……アタヒ、おねがいって」
「便器がザーメン浴びたいかどうかなんて関係ないの。アナタが、射精したいんでしょう? なら、心の底からお願いしなさい。許可が出るまでは、このまま一時間でも一日中でも我慢させるわよ」
「そ、そんなぁ……」
 ミミが涙目で私を見る。切なげな表情に、すぐにでも許可を出して全て受け止めてあげたくなる。でも、シェシェはミミを、『便器に許しを乞う、便器以下の存在』に貶めたいのだろう。その意図もわかるし、私もまたそこまで追い込まれたミミを見てみたくもあった。
「おねがい…………おねがいひまふぅ……」
 ミミの物言いが下手になる。
「アタシ、もう、イキたいのっ。ザーメン射精したくてたまんないっ、オチンポ爆発しちゃいそうなのぉっ。お便器さま、どうか、この憐れなチンポ牝に、射精の許可をお与えくださいぃっ!」
 私は思わずゴクリと息を飲む。あの勝気なシスターミミが、自らを最下層に貶め、泣きながら私に許しを乞うている。言い様のない感覚が、私の背中をゾクゾク走る。
 シェシェもまた、ミミの憐れな様に少しは満たされるものがあったらしい。
「フン。…………ねえ、シスターミミ。アナタ、今何をしたのかわかっているの? アナタは今、便器にお願いをしたのよ」
「ハ、ハイィ……ぎう…………」
 ネチネチとミミを言葉で責めながら、手は亀頭をギリギリと締めつける。
「つまりアナタは、便器以下、ってことよね。
 ……屈辱だわ。私の妹が、便器にも劣るどうしようもない女だなんて」
「ァァ……そんな、ヒドイこと言わないでよぉ……」
「さしずめ、この娘が便器なら、アナタはチンポそのものね。射精する事にしか存在価値のない、チンポ女。そうよね?」
「チンポ女…………アタシ、チンポおんなぁ……」
 シェシェの容赦のない苛烈な責めに肉体も精神も極限まで追い込まれ、ミミはその屈辱の称号を簡単に受け入れた。
「ほら、チンポ女っ。お便器様に許しを乞いなさい。アナタはどうしたいのっ」
「ハァァッ、お便器さま、お便器さまぁっ! このイヤらしいチンポ女に、射精の許可をくださいぃっ。ザーメンドクドクッ、チンポ汁ビュクビュク射精しまくりたいのぉっ!おねがい、チンポださせてぇーーーっっ!!」
 気もふれんばかりに、大声で許しを乞うミミ。シェシェの満足げな顔を見て、私はコクリと頷く。
「あはぁ……いいの? ほんとにいいのぉ? ……やっと、やっとお汁だせるぅ……はやく、はやくチンポ、チンポォーーッ!」
 狂ったように腰をガクガクさせるミミを抱きすくめて押さえ込み、シェシェは握りしめたミミの肉棒を私の鼻先に突き出した。
「目を閉じなさい、ココ。お化粧してあげる」
 言われた通りに目を閉じる。シェシェは、きつく握りしめているのもかかわらずドプドプと先汁を溢れさせ続ける亀頭を私の顔に押し付けた。
「アヒィィッ!?」
 敏感な亀頭に触れる柔らかな感触にミミは震え上がった。
「アア……ハァァ…………」
 熱い先走りがネトネトと私の顔を汚してゆく。それは次に訪れるであろうより匂いの強い、より粘度の濃い液体を連想させ、私の体の芯を疼かせた。
「ひゃあぁぁ……ココのほっぺ、フニフニ……シュリシュリするの、きもひいいぃぃ〜」
 ミミにとっては、亀頭を柔らかな肉を使ってシゴかれているようなもの。シェシェの気まぐれな行為にすら快楽を引き出され身悶える。
 亀頭が私の顔を一周し、顔中を先走りでネトネトにすると、シェシェは楽しそうに言った。
「それじゃ、お化粧も終わったことだし、便器プリンセスとチンポ娘の結婚式でもあげましょうか」
「えっ?」
 予想外の言葉に私は顔を上げる。ミミはと言えば、すでに考える能力すら失っているのか、背後のシェシェにもたれて荒い息をするだけ。
「それって……」
「簡単よ。二人がそれぞれ誓いを立てて、私が祝ってあげる。それだけの事」
 シェシェの意図が見えず呆然とする私にはかまわず、シェシェはミミに耳打ちをする。何を言われたのかはわからなかったが、「終わったら好きなだけ射精させてあげる」とのシェシェの言葉に、ミミは壊れた人形のようにガクガクと首を振って頷いた。
「では、始めるわね。……チンポ娘。アナタはこの便器を、一生使い続ける事を誓いますか?」
「アタシ、シスターミミことチンポ娘はっ……一生、便器プリンセスに射精し続けて、二度とザーメン臭のとれない立派な精液便所にしてあげることを、誓いますぅっ」
 耳を覆いたくなるような卑猥なセリフ。ふと、精液の海の中でのたうつ白濁まみれの自分の姿を想像してしまう。常人なら吐き気すらもよおしそうなその淫夢。でも、その淫らにすぎる姿がうらやましくさえ思えて、知らぬ間に口内に溢れ出した唾液をゴクリと飲み込んだ。
 言い終えたミミは、背後のシェシェに振り返り、「射精していい? 射精していい?」と小さな子供がおねだりするように尋ねるが、シェシェは「まだよ」とそれをたしなめ、私を見つめた。
 私には耳打ちも何もない。それはつまり、彼女を満足させるだけの淫ら極まりないセリフを、自分で考え紡ぎ出せということ。それでも、淫気に全身を冒された今の私は、誰に教えられるまでもなく求められている答えを導き出すことが出来た。
「私、マーメイドプリンセス・ココこと便器女は、ミミ様の一生分のザーメンを全て飲み干し、浴び、受け止めて、いつでも精液臭をプンプンさせながら発情している立派な精液便所になることを誓います」
 よどみなく発せられる自虐の言葉。私は再び自らの言葉を夢想し、激しい情欲にかられた。命ぜられればいつでもどこでもひざまずき、ある時は嚥下し、ある時は胸で、顔で、体中で精液を受け止める自分の姿。
 もう抑えが効かない。どうしようもなく喉が渇き、何度も唾を飲み込む。でもダメ。私が飲みたいのは唾なんかじゃない。精液、スペルマよ。ほしいの、体中に浴びたいのっ。ドピュドピュブッかけられたい、喉を鳴らしてゴキュゴキュ飲み干したいのっ!
「……飲みたい……ザーメンいっぱい、飲みたいの……かけて、全身ドロドロになるくらい……白いのいっぱいほしいのぉっ」
 いつの間にか、妄想は頭の中に収まりきらずに口からこぼれ出ていた。シェシェは一瞬呆れた顔をしたが、すぐに笑顔を浮かべた。
「あらあら、なんて貪欲な便器なのかしら。私が飲む分も全て奪われてしまいそうね、フフ……」
 シェシェは握っていたミミの肉棒を、私の唇の前に突き出した。
「では、誓いのくちづけを」
 亀頭の先がパクパクと開閉し、トロリと先汁を垂らす。まるで、涎を垂らしながらキスをせがむ発情した牝の顔。
 私は目を閉じ、そっと鈴口に唇を合わせた。その瞬間。
「ハゥオアアアアアァァァァァーーーーーッッッ!!!」
 ブビュブビュブビュドビュブビュルッッッッッ!!
 シェシェが戒めを解き、蓄積されていたミミの獣欲が一気に噴き出した。

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