「あぅぅ……あはぁぁ……」
 私は壁に立て掛けられていた。『立て掛けられる』、そんな表現がぴったり合う私は、人ではなくすでにモノだった。体を二つに折り曲げ、両足首は首の後ろで組まされる。床についた尻と壁にもたれかけている背中だけでバランスをとり、無様に穴を晒すその姿は、まさしく、男性用の小便器のようだった。
 昔サラにおしえてもらったヨガの成果か、このような窮屈な体勢を保ったままでも苦ではない。おかげで空いている両手は、手袋をベチャベチャに濡らすほど好きなだけ手淫にふけることが可能だった。
「あふぅ……クリ、コリコリいじるのきもちいい……オマンコの襞、なぞるとビリビリするぅ……」
 目の前で繰り広げられる淫らな絡みをオカズに、私はオナニーに没頭していた。
「ンヒィィィッ!」
 ミミが牝鳴きを上げる。シェシェに抱きかかえられ、立ったままズボズボとハメられている。宙に浮く体を支えるのは、M字に開かれた両足の膝裏に通されたシェシェの腕と、秘唇を貫く逞しい剛直のみ。自由な2本の手は、はちきれんばかりにそそり立つ自らの肉棒を握りしめ、一心不乱にゴシュゴシュとシゴキたてている。
「あああっ……オマンコ、キモチイイッ……もっと、もっとズコズコしてっ、奥までゴリゴリ突いて〜〜っ!」
 結合部からグチャグチャと淫音が響き、粘ついた透明な汁がとめどなくダラダラ流れ落ちる。肉棒の先から時折ビュルッと先汁がしぶく。
「あぁん……ズルイ……ズルイわ……」
 二人の激しい交わりを見ながら、私はますます手淫にふける。挿入されている時は大きすぎる快楽に翻弄されていたけれど、いざオマンコが口を開けたまま放置され、しかも目の前で他人の性交を見せつけられていると、つい先程までイヤと言うほど味あわされた圧迫感・充足感を思い出してたまらなくなってしまう。
 ズボズボ音がなるほどの激しい手淫にふけりながら、羨ましそうに見つめる私にチラリと目をやると、シェシェは私にわざと聞こえるようにミミに話しかけた。
「ああっ、とても気持ちいいわ、シスターミミのオマンコ。私のチンポ、とろけちゃいそうよ」
 そう言いながらも余裕すら感じられるシェシェとは対称的に、ミミは射精欲求を抑え込むのに必死なようだった。
「ひんっ、アタシも、オマンコキモチイイッ……中でゴリゴリ擦れて、奥までガンガン突きこまれて、もう爆発しちゃいそうなのぉっ……でも……」
「でも、なに?」
「チンポ、チンポがもうガマンできないのっ……手でシコシコじゃイヤなの、グチュグチュのオマンコに入れたいのっ」
「そう、それは困ったわねぇ。けれど」
 シェシェがキョロキョロと辺りを見回す。私の姿が目に入っていないはずはないのに、まるでそこには誰もいないというかのように、シェシェは私に視線を合わせようとしない。
「残念ねぇ。オマンコハメさせてくれるような女の子は、この辺りにはいないようね」
「そ、そこにココが、ぎゃうっ!」
 言いかけたミミを制するように剛直を勢いよく叩きこむシェシェ。ミミは口をパクパクさせ、言葉は途中でうやむやになる。
「ああ、で、でるぅっ……抑えられない、チンポミルク、噴き上げちゃうぅっ!」
 きつく肉棒を握りしめなんとか射精を堪えようとしたミミだが、一瞬間に合わずに盛大に噴き上げてしまう。逆に押し出される形になった精液は大きく弧を描き、いまだ自分で弄り回しながら淫交を眺めていた私にもビタビタと降り注いだ。
「アアゥ、イッちゃった……オマンコで、イキたかったのにぃ……」
 射精の快楽の前に体を震わせながらも、どこか物足りなさ気にミミが呟く。尿道に溜まった残りの白濁汁を搾り出して手のひらにまぶし、再びユルユルと肉棒をシゴキ始める。
 私は、顔に大量に付着したミミの精液を指ですくうと、匂いを嗅ぎ、ベロリと舐めて舌で味わったり、蜜壷まで指で運んで自らの淫水を混ぜてグチョグチョかき回したりしながら、満たされない想いを一人慰めていた。
「ああ、なんてかわいそうなシスターミミ。絶頂を迎えても満足できないだなんて。どこかにシスターミミを慰めてくれるちょうどいい穴は開いていないかしら」
 粘液まみれの一人遊びを続ける私に、シェシェがチラリと視線を向ける。
『穴』。そう、シェシェは私を女として扱うつもりはなく、オマンコの代用品の穴として使おうというのだ。
 なんという屈辱! ……普通の女性なら、そう言っていきりたつのも当然の扱い。けれど、私はどんなに屈辱と感じようともその甘美な誘惑から逃れることはできない、いや、元より逃れようなどというつもりは毛頭なかった。
 恥辱・屈辱は私を燃え上がらせる最高のスパイス。ちっぽけなプライドなどとは天秤にかけられないほど、私はその時を、あの長大な肉塊に秘唇を容赦なく突きまくられるその時を待ち焦がれていたのだから。
「ここにっ!」
 発した言葉が自分が思っていたよりずっと大きくて内心驚く。自分を制御できないほどに欲求を抑えていたせいだろうか。
 驚いたのは二人も同じのようで、目を丸くして私を見つめている。
「ここに、穴が開いているわ。どうかしら。この穴、その娘の性欲処理に使ってみない?」
 穴の両側、肉ビラに指をかけ、グニィと引っ張った。淫らにひしゃげる肉穴。奥から発情濁り汁がゴプリと湧き出る。吸い寄せられるように前のめりになったミミを、シェシェがガッチリと押さえ込む。伸ばされた手がむなしく宙を掻いた。
「あら、ありがたい申し出ね。けれど、この娘は私の大事な妹。道端の穴なんかにつっこんで、怪我でもしては大変だわ」
 焦らされ続けて泣きそうな顔で見上げているミミの髪を撫でながら、シェシェは続ける。
「ねえ、便器さん。その穴がどれほど素晴らしい穴なのか、詳しく教えていただけないかしら。言葉だけで感触がわかるほど、克明に、ね」
 シェシェが艶然と微笑む。ミミは放出後もいまだ萎えない肉棒をシゴキながら、すがる様な瞳で見つめてくる。  私は、自分がいつのまにか笑みを浮かべていることに気づいた。淫らな言葉を紡ぐ事は、すでに羞恥以上に悦びをもたらすようになっている。
 コクリと頷くと、私は二人に見せつけるように、さらに穴を剥き出しにした。
「見えるでしょう、この肉穴。まだ一度しか使われていない、ピチピチオマンコなの。お肉、初々しいキレイなピンク色をしてるでしょう。使いこんでいないから、締まりは抜群よ」
 穴を開くのは左手の人差し指と中指に任せ、自由になった右手で指揮棒代わりに陰部を指し示す。
「でもね、ただキツイだけの穴ではないの。ここの、プックリしているスイッチを押すと」
 指先で肉芽に軽く触れると、それだけで膣奥から再び汁がゴプリと溢れ出る。
「トロトロのお汁がたくさん溢れてくるわ。これをローション代わりにすれば、とろけるような感触を味わうことが出来る」
 ミミがゴクリと唾を飲む音が聞こえる。私は右手の人差し指を立て、穴の入り口にあてがった。
「今から、ここに指を入れてみるわ。自分のチンポだと思って見ていてね」
 特に力を入れずとも、細い指はあっという間に穴の中にすべりこみ、熱烈な歓待を受けた。
「アンッ……ねぇ、オマンコに指、入っちゃってるのわかる? 中のお肉、ヒクヒクして……膣襞、ゾヨゾヨうごめいて……ンンッ……ザーメンほしい、ザーメンちょうだいって、キュウキュウ締めつけながらおねだりしてるの……」
 指を引き抜くと、チュポンッと音がする。手袋をはめた指先に、大量の粘液がネットリとまとわりついていた。
「うふっ……ちょっと入れただけで、こんなになっちゃった……アムッ……チュル……」
 トロトロの指先をしばしうっとり眺めてから、パクリと咥え、自らの粘液をチュルチュル吸い上げる。指先に絡んだ愛液を全て口内に吸い上げると、あえて飲み込まずに見せつけるように口を開けた。淫液と唾液で満たされた海に舌を泳がすと、ネチャネチャと淫音がしぶいた。
「ハアアッ、もう、ダメェッ!」
 突然、ミミが感極まった声を上げる。
「入れたい、あの穴にチンポ入れたいっ! トロトロのあの穴、グチャグチャに突きまわしたいぃっ! オマンコ、オマンコしたいよっ、グチュグチュオマンコしたいのぉっ、オマンコ、オマンコーーッ!!」
 理性のたががはずれてしまったように、卑語を叫びながら自らの肉茎を見ていて痛くなるほどガシュガシュとシゴキあげるミミ。
「あらあら、もう限界みたいね。じゃ、ありがたく使わせていただくわね、肉便器のココさん」
 シェシェの侮蔑に、私は満面の笑みで頷いた。

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