「…………なぁ」
「ん?」
「なんでこうなるんだよ」
カチーナが呆れて言う。
「いいじゃないか、気持ちいいんだし。そうだろ?」
ゴツンッ。
「はうっ」
「この方がエロいし、奥まで突けるしね」
「……本当にド変態だな、オマエは」
カチーナが一つ溜め息をついた。
カチーナは体をくの字に折り曲げ、自ら足首を掴んでいる。X時に広げられた長い脚の付け根には、今もまだラッセルの肉楔がグッポリと埋め込まれていた。宙に浮く自らの体を支えるのは、背中はに押しつけられた壁と、腰を掴む両手、そして秘所を貫く肉棒のみ。
てっきりお互い向き合って正常位でするのかと思いきや、リクエストされたのはこのとんでもない破廉恥な体位。
なんだかよくわからないまま、この体勢にされて、気づけば立ちFUCK。なんだかなぁ、と思いつつも、
「でも、いいだろこの体位。お互いの顔、こんなに近くにあるし」
そう言って笑うラッセルの顔を見ていると、まあいいかと思えてきて。カチーナは、少し唇を突き出した。
「ふむっ、あむぅん……ピチュ、ペチュ……ジュルル……はぅん、あぷっ」
もう何度目かの濃厚なキス。不満そうな顔をすると、ごまかすように吸い付かれて。なんだか気持ちよくて、うやむやになってる。ダメな女の典型じゃないか、そう思ったけど、コイツの前ならそんなダメな女のままでもいいや、そう思えていた。
「舌、出して」
唇を離すと、言われたとおりに舌を口からてろんとだした。ラッセルも舌を出し、目いっぱい伸ばして、舌の上をネロリと舐めあげる。お返しに、カチーナも同じようにラッセルの舌を舐め返す。次第にお互いの舌の動きは激しくなり、涎を撒き散らしながら、ベロベロ、ベロベロと絡まりのたくる2枚の舌。
「んあっ、んふぁっ、はふっ、ニュル、レロネロッ」
しばらく舐めあっていると、目の前で淫靡に蠢く液汁まみれの赤い物体がほしくてたまらなくなり、カチーナは先手をうってそれをパクリと咥え込んだ。
「んふ〜、いふぁふぁひ」
咥えたままモゴモゴと言うと、敏感な亀頭の先に愛撫するように、舌先でチョンチョンつつき、ユルユルと舌先で円を描き、チュッチュッとついばんでみる。しばらく口内で転がして楽しむと、舌を解放し、今度は自らの舌をうんと突き出した。攻守交替し、弄ばれるカチーナの舌。顔を離したときには、二人の胸元は零れ落ちた唾液でネトネトになっていた。
「はふぅ」
口が疲れたため、ラッセルの胸板に頭を預けるカチーナ。頬にねちゃりと付着する生暖かな液体の感触も、いまはどこか心地よくかんじられる。
「オマエ、胸板厚いのな」
「そう?」
聞き返すラッセルに、胸板に頬擦りしながら答える。
「ああ、ガタイいいなとは思ってたんだ。こんなメチャクチャな体位でもビクともしないし。やっぱ男は、このくらいガッチリしてないとな。ヒョロっちいのはダメだ」
頭もラッセルの胸に預けているため、実質カチーナの体重のほとんどはラッセルにのしかかっているはず。それでも平然と構えていられるその逞しさに、カチーナは陶然となっていた。急に、ラッセルの胸筋がピクピク動く。驚いて顔を上げると、ラッセルは笑いながら見下ろしていた。
「バッカ、何してんだよ」
「いや、マッチョ好きなら喜ぶかなと」
「ホントバカだな、オマエ」
苦笑して、再び胸にもたれかかる。
「いつも、カチーナ中尉殿にシゴかれてるからね。こんな体にもなるさ」
「その割に、タスクの野郎はからっきしだけどな」
二人は声を出して笑う。ふと、カチーナがため息をついた。
「どうした?」
「ん、いや、さ……やっぱ、カワイクないだろ、アタシなんか」
「そんな事ないさ」
「いいって、無理すんなよ。自分でもわかってんだ。アタシは他の女達みたいに、男の前でかわいい姿なんか晒せない。素直に甘えたりできないんだ。……性格だから、しょうがないよな」
「そんな事ないって。そうやって、俺にもたれて愚痴こぼしてる姿、かわいいと思う。それに」
ラッセルが軽く腰を振る。カチーナの体に快楽の波が走る。
「はうんっ」
「俺のココがこんなになってるのが十分証拠になるだろ」
「……それは、オマエがスケベだからじゃねえのか」
「いいじゃないか、俺をスケベな気分にさせたってことは、十分魅力的だってことだよ。たしかに今まではそういう目で見たことはなかったけど。自分の上官だしね。でも、客観的に見れば、かなりいい女だと思うぜ。性格はキツイけど、俺にはそこがいい」
「……変なヤツだな」
「男がみんな同じ趣味じゃつまんないだろ。それとも、みんなにかわいいと思ってもらいたいの?艦中の男に視姦されたい?」
「バカ。この変態サディストめ」
「ハハッ。実際おまえを見てて、もう興奮で抑えが利かないんだ、俺のコイツ。動いていいか?」
「ん……」
コクンとうなづくカチーナ。
「俺がハメ倒したいって思ったのは、カチーナ、アンタだけだよ。それでいいだろ」
「そう、だな。じゃあ、他の男共の分まで、オマエがしてくれよ」
「もちろん。お前は俺のモノだから。誰にも触らせない。俺だけがイカせてやる。腰が抜けるまでやってやるよ。カチーナの為じゃない。俺がそうしたいから」
一度唇を合わせると、膝裏を掴む両手に力を込め。挿れっぱなしで焦らされ続けていた肉棒をわずかに引き、勢いをつけてねじ込んだ。
ゴヅンッ。
「ひぎぃっ」
「くうぅっ」
子宮口を思い切り穿たれ、全身を走る快楽に背をのけぞらすカチーナ。敏感な亀頭に刺激が走り、ラッセルもまた歯を喰いしばった。
ズボッ、グボッ、ズブズブ、ズボボッ。
元より思い切り突き上げることが目的のこの体位。ラッセルの激しい突き上げは一撃ごとにカチーナの体に快楽の電撃を流す。
「うぎっ、きぃっ、は、はげし、すぎるぅっ」
「いいだろ、子宮で感じてんだろっ」
「あうっ、子宮、ビリビリきてるっ、くふっ、マンコ、壊れそうっ」
ズブッ、ズゴッ、ジュブジュブゥッ。
「壊してやろうかっ、俺にしか使えないように、他の誰も入れられないようにっ」
「ああ、いいよ、壊してっ、オマエ専用の、ハメマンコに作り変えてくれぇっ、はぶっ」
ガツガツと腰を叩きつけながら、ラッセルはカチーナの唇を貪る。
「んぐっ、くぅ、ジュルッ、カチーナっ、オマエのマンコは俺専用だっ。俺のチンポだけをハメろ、俺の精子だけを浴び続けろ、俺の子だけを孕むんだっ、いいなっ!」
「ああんっ、んむぅっ、アタシのマンコ、ラッセル専用っ、ラッセルのチンポだけハメる肉穴、ラッセルのザーメンだけ浴びる肉便器っ、ラッセルの子だけ孕む、肉嫁ぇっ!」
淫らにすぎる言葉に装飾されているものの、その内容はまさしく一生添い遂げる為の誓いの言葉。圧倒的な快楽の前に理性をなくした二人の、本能の契り。互いの言葉がより二人の官能を深め、絶頂はすぐそこまで近づいていた。
「くぅっ、もう、限界だっ」
「んひっ、もう、イクのか?あんっ、精液、でちゃうのかっ?」
我慢の許容を超えたラッセルの体がビクビクと震える。その震えは互いの秘部を伝い、カチーナの脳裏に遠くない至福の時の訪れを予感させる。肉壷は待ちきれないとばかりにより激しく蠢きだす。
「ぐぅっ、出る、出るぞ!マンコの奥底で、子宮で全部受け止めろっ、うううっっ!」
「だ、出してっ、奥底に、子宮にいっぱい熱いの浴びせてっ、ラッセルのチンポ汁で、孕ませてぇぇぇっ!んひあああぁぁっっ!」
ビタッ、ドクドクッ、ドプッ!
ほぼゼロ距離から、最大の弱点に加えられる大量の射精。強烈すぎる快感に、カチーナの理性は一気に飛ばされた。
「あ、あああ……あ……」
視線は虚空をさまよい、口はだらしなく開け放たれ、唾液は滴り落ちるに任せる。が、その表情は、喜悦に緩み、笑みが張り付いていた。長い射精により打ち出された大半の精液は穴から溢れ出し、ドロドロと尻を伝い、床にビチャビチャと白い水溜りをつくった。
夢心地で快楽の余韻に浸っていたカチーナだが、再び訪れた暴虐の前に嫌が応にも現実へと理性を引きずり戻される。
「ひぐっ」
目を白黒させながらぼやけていた焦点を合わせると、そこにはラッセルの笑顔。そして下腹からは、再び桃色の衝撃がせり上がってきていた。
「ま、まら、するのひゃ……アラヒ、いま、いったばっかで、きふい、きゃふっ!」
「言ったろっ、俺のチンポ専用の形になるまで、徹底的に突き入れてやるってっ、くっ」
「ら、らめ……アラヒ、もう、きついぃ……ちょっと、やふまへ、ひぎゅっ」
「ダメだっ、まだまだこんなもんじゃないぞっ。それに、オマエのココだって、ぐっ、またこんなにギュウギュウ締め付けてきてるだろっ」
「れ、れも、これいじょうされたら……アラヒ、こわれひうぅぅっ!」
「壊してやるっ、俺以外のチンポが入らないように、ぶっ壊してやるぞっ!」
「あひゃぁ……あああぁぁ…………」
ラッセルの猛烈な突きこみに、抵抗する術もなく木の葉のように体を揺らされながら、爆ぜる快感の前に打ち伏せられるカチーナ。けれど、自分を征服する為に一心不乱に腰を突き入れるラッセルの姿がなんだか嬉しく思えて。双眸から湧き出てきた涙は、温かなものだった。
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