「はおおおっ、ほああああっ」
全身をガクガクと震わせながら、三奈子はケダモノのようにいなないた。両手と腰を天井から垂らされた鎖に拘束され、尻を突き出すように窮屈な前傾姿勢をとらされる。全頭マスクにより視覚を奪われ、鋭敏になった聴覚と触覚。耳には絶え間ない蜜音が響き、三奈子の脳をとろかしてゆく。体中をいくつもの指が、舌が、唇が這い回り、神経中枢をガクガクと揺さぶる。
「三奈子さん、どう? 気持ちいいかしら」
蓉子が優しく問いかける。
「き、きもひぃぃーっ。ぜんぶ、じぇんぶきもひいぃれすーっ」
ろれつも回らず、泣きながら答える三奈子。今のこの姿から、誰がやり手の新聞部部長・築山三奈子の姿を想像できるだろうか。
「ねえ三奈子ちゃん、ここは?」
江利子がそっと乳首をつまみ、クリクリと転がす。
「やはぁぁぁっ、ちくび、ちくびぃ〜。コリコリ、いい〜」
三奈子の反応に気をよくした江利子は。さらに乳首を引っ張ったり転がしたりしながらいじくりまわす。
と、突然。
「ぎひゃあぁぁっ!」
バチイィィンッ! というものすごい音と同時に、三奈子の絶叫が室内をこだまする。
「どう? マゾの三奈子ちゃん。もうお尻を叩かれるのにも慣れたかな」
「あうぅぅぅ……い、いたいぃぃ……」
尻に刻まれた一本の赤い線。その上を、聖の指先が慈しむように優しく撫でてゆく。
「ふぁぁ……はふぅん……」
三奈子の啜り泣きがやみ、安らいだ吐息に変わる。快楽の海にたゆたう体を現実に引き戻すように、もたらされる激痛。しかしその一瞬が過ぎ去れば、あやすように優しい愛撫が始まり。気がつけば、再び快楽の海へと沈んでゆく。
何度となく繰り返されるこのサイクルの中、三奈子の体は激痛の後に快楽がやってくることを覚え、そしていつしか、その激痛さえも大きな快楽の中の一つのアクセントと認識されてしまう。
全頭マスクの口の部分、わずかに開いた空気穴から蓉子が舌先を差し込むと、三奈子もまた舌を突き出し、チロチロと先端部だけを触れ合わせる。
「んれろっ、ふへぁっ、三奈子さんの舌、あついわ……ねろっ、れるれろっ……」
「んひゅぁぁ……ようこさま、もっとれろれろしてぇ……れるれる、ねちょぉっ……」
聖は、脇腹や二の腕、三奈子の体の柔らかな部分を指先で抓み赤く痕をつけては、それをキスマークで隠そうとするかのように、唇を這わせて強く吸引する。マーキングが一つ増えるたび、三奈子は心地よさそうに体を震わせた。
「ウフフ、三奈子ちゃんの、おしり」
後方に回り込んだ江利子は、両手で三奈子の尻肉をわしづかむと、ぐいっと左右に押し開く。
「やああ、み、みちゃらめれすぅっ」
トロトロに濡れそぼった肉唇も、ビキビキにいきりたったクリトリスも丸見えになってしまっているが、江利子が関心を示したのはそれらではなく、ヒクヒクと震える尻穴だった。
「あらかわいい。こんなに震えて、おびえているの?」
ソレ自体に話しかけながら、指先でチョンチョンと突付く。
「あひぃっ、そんなとこさわったら、はぎゃあぁぁっ!」
むずがる三奈子を叱りつけるように背中に振り下ろされる鞭。ジンジン痛む背中を聖の舌が這い登っていき、その感触に気をとられお尻への注意が薄れる。
江利子は自らの人差し指を覆っている手袋ごとパクリと咥え込み、モゴモゴ舌をうごめかせて唾液をたっぷりまぶすと、尻穴全体に塗りつけるようにすぼまりの襞を濡れた指先でなぞり、ほころび始めた肛門にそのまま指先を押し込んだ。
「ひぃぅっ」
おぞましい感覚に震え上がる三奈子。が、一旦入ってしまえばあとは江利子の侵入を拒むものはなく、ゆっくりと小さく円を描きながら指が不浄の穴を押し広げていき、気づけば江利子の長い人差し指の第二関節までが三奈子の体内に飲み込まれ見えなくなっていた。
「うふふ、入っちゃったわね、おしりに」
「あうぅぅぅ……そんなぁ……そんなとこ、だめなのにぃ……」
「イヤならもっと力を入れて抵抗してもかまわないのよ。もっとも、指だけじゃなく他のものも出ちゃうかもしれないけれどね」
「いや……それだけはいやぁ……」
憧れの薔薇様を自らの排泄物で穢してしまう。そんなおぞましい想像が脳裏を駆け巡り、三奈子の肛門がキュッと収縮する。
「まあ、こんなに締めつけて。やっぱりおしりいじられるのが嬉しくてたまらないのね」
「ち、ちがいますぅ……でも、うぅぅ……」
江利子の指先を肛門がキュウキュウと食いしめる様は、たしかに江利子の言う通り抜かれるのを嫌がって引き止めているように見える。
「うわ、ホントだ。ぐっぷり咥え込んじゃってるね」
全身をほじくりまわしていた聖の指が下腹まで下がってきたことで、三奈子の尻が指先をおいしそうに咥えている様子が聖にも丸見えになってしまう。
「いやぁ……聖さま、みないでぇ……」
「江利子だけ独り占めなんてズルイじゃない。私も見たいな、三奈子ちゃんのお尻がかわいらしくヒクヒクするところ」
「やぁぁ……」
最も恥ずかしい場所を一番見られたくない人達の視線に晒されているのに、三奈子の尻肉はなぜだか熱を持ち、恥ずかしい唇がゴポリと涎を垂らしてしまう。
「あ、三奈子ちゃんのオマンコが涎たらした」
「え、どれどれ?」
「いやぁっ」
その言葉に興味を魅かれた蓉子までもが三奈子の尻を覗き込むため背後に回る。結果的に三薔薇全員に一番見せたくないものを見られる形になってしまった。
「ああ、もうやめてくださ、ぎゃんっ!」
恥ずかしさのあまり尻を振りたくって暴れる三奈子を、鞭の一撃が抑えつける。
「ほら、罰なんだから少しは我慢しなさい」
「あうううう……」
どのみち拘束されて動けない三奈子にできる抵抗といえばせいぜい尻を振って暴れるか懇願することだけ。ぐっぷり尻穴に飲み込まれた指は、揺すったぐらいで抜け出るものでもなく、かえって腸壁に指先をこすりつける格好になってしまう。この態勢を受け入れた時点で三奈子には何をされても抗う権利などないのだった。
「そんなにいやがることないのよ。初めはたしかに恥ずかしさの方が強いけど、そのうち気持ちよくなっていくものだから」
ほぅっとため息をつきながら、江利子がトロンとした目で宙を見つめる。
「まるで経験者みたいな口ぶりね」
「ん、まあ、ね」
からかう聖に、江利子は特に否定もしなかった。
「あら、ホントに経験者?」
「……だって、山辺さんたら、『結婚もしていない相手にそんなことはできない』とかいうんですもの。『もし妊娠してしまったら、君の可能性を閉ざしてしまう』って。私はそれでもかまわないのに……」
「それで、お尻、ねぇ……」
思わず苦笑する蓉子。たしかに妊娠の危険はないであろうが……。もちろん山辺さんを愛する気持ちに偽りはないだろうが、それが処女のままアナルバージンを散らす、ということになるあたりが常人にはできない経験を好む江利子らしくもあった。
「私のことはいいの。今は三奈子ちゃんのお尻。さあ、たくさん気持ちよくしてあげるわね」
そうは言われても未知の経験、しかも視界を奪われての初体験。緊張するなという方が無理がある。けれど、震える三奈子にそっと重ねられた唇と、その瞬間に鼻腔をくすぐったほのかに甘酸っぱい香りが不思議と緊張を和らげた。
三人の薔薇様は三奈子の尻穴を見つめている。では今三奈子に口付けたのは誰なのか。そんな当たり前の疑問すら、三奈子の頭に浮かぶ暇は無かった。その柔らかな感触が吹き飛ぶほど、全身に激しい感覚が巻き起こったのだ。
「んほおおおっ」
江利子の指がズボズボと抽送を始める。すでに挿入されて数分が経過しているため、括約筋も過度の抵抗は見せず、むしろ江利子を楽しませるようにキュッキュッと指先を食い締める。奥までねじ込まれた指が鉤型に曲がり膣側の腸壁をコリコリと掻くと、三奈子は今まで感じたことの無い感覚に襲われ背筋が自然と反り返った。
江利子が尻穴を弄り倒している間も蓉子と聖の指先は三奈子の陰唇、膣穴、肉芽をこねくりまわし、快楽を引きずり出す。
「はあああっ、オマンコ、きもちいい……お尻も、なんか、すごいのぉ……」
三奈子の口から自然と本心がこぼれだす。
「フフ、三奈子ちゃん。もうお尻で気持ちよくなってきたの?」
江利子が楽しそうに尋ねると、三奈子は大きな抵抗も見せずに、感じたままを口にした。
「わかんない、です……でも、なんだかムズムズして、変な感じなの……」
「すぐにそれが気持ちよく感じられるようになるわ」
言いながら江利子の指が三奈子の尻穴を広げようとゆっくり円を描く。
「らめぇ、お尻広がっちゃぁう」
「いいじゃない。そのうち太いのも咥えこまなきゃいけなくなるんだし。お通じも良くなるかもしれないわよ」
いい加減なことを言っている間も、指はグニグニと蠢き続ける。肛辱を悪寒と認識できなくなった体は、その奇妙な感覚に対する抵抗よりも同時に湧き上がる快楽のほうに強い関心を示した。
「聖さまっ、クリトリスつまんじゃだめぇっ。わたし、おかしくなるっ」
「なら、これはどうかな?」
「ひゃああっ、コリコリ転がさないでぇっ。すごいの、すごいのくるぅっ」
三奈子の膣穴から、プチュリと蜜が溢れ出る。
「ん〜、三奈子ちゃんはやっぱりお尻よりオマンコの方が好きみたいね」
「それはそうよ。お尻は今日初めてなんだもの。いきなりお尻でイクことまで期待していないわ」
そうは言うものの、江利子はどこか悔しそう。
「まぁ、初めてのお尻を抵抗なく受け入れられるっていうのも、見込みアリってことでいいんじゃないかしら」
こんなことでもとりなしてしまう自分に少し呆れるものの、「そうよね」と呟く江利子が機嫌を直しているのを見ればまあ良いかと思う蓉子だった。
「では、少しでも早くお尻にも慣れてもらわないとね」
直腸をほじる江利子の指先がさらに激しさを増す。いまだそれ自体を性感として捉えることはできないとはいえ、三奈子の快楽へのガードを緩めるという点については非常に効果的だった。
「あぁぁ……くる……なにかきちゃうぅ……」
三奈子の体の中心から全身隅々まで、大きな快楽の波がゾクゾクと広がっていく。尻肉の震えから、三人もそれぞれ三奈子の絶頂が近づいてきていることを感じとっていた。
「ねぇ、三奈子ちゃん、イッちゃうの?クリトリスとオマンコこねまわされて、絶頂しちゃうの?」
「ふぁぁぁっ……イク、イキますぅっ……オマンコ、クリトリス、気持ちよすぎるぅ……いじりまわされて、おかしくなるぅ……」
「ホラ、我慢しないでイッちゃえっ。ホラホラホラッ」
聖はクリトリスの包皮を剥き上げ、親指と人差し指で摘まみゴシュゴシュとシゴキたてた。
「はひぃぃぃっ。それ、ダメェェェッ! わたし、もう、イクッ、クリシゴかれて、イクウウゥゥゥッ!!」
今まさに三奈子が昇りつめようとした瞬間、聖はパッとクリトリスから指を放す。尻穴に飲み込まれたままの江利子の指先が大きく曲げられ膣の裏側の直腸壁をゾリッと引っ掻き、それと同時に鞭がものすごい勢いで尻たぶに振り下ろされた。
バチイイィィィンッ!!
「ぎゃひいいぃぃぃぃぃっっっ!!?」
砕けんとばかりに反り返る背中。口から泡を吹き、股の間からは汁が弾けとぶ。三奈子は全身の力が抜けてしまい、吊られた鎖にブラブラとぶら下がるままになる。そして……。
「あ、ああ……れちゃう……れちゃうぅ……」
力なく呟くも余力は太股をもじつかせるくらいしか残っておらず、チョロチョロと黄色い熱い液体が腿を伝って床へと滴り落ちてゆく。
「あらら、お漏らししちゃうなんて」
どこか感心したように、三人はその様子をしげしげと見つめる。
「やぁぁ……みらいで……オシッコなんて、みらいでぇ……」
死ぬほど恥ずかしいのに、体はほとんど動かすこともできず、三奈子はまたも無防備に恥ずかしい姿をさらしてしまうのだった。
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