「んあ……はむ、ピチャ……チュル……んくぅ……」
「ん……んん……」
「ぺろっ、チュピッ……コク……ん、んふ……チュチュゥ……」
 いまだ気を失ったままの麗子に、ひとみは献身的に奉仕し、麗子の顔から白濁を舐めとっていく。
 始めは、麗子が部屋を出た際に周囲に怪しまれないように麗子に付着した精液を一通り取り除くというのが目的だったのだが、麗子の美貌を間近で独占しながら汚濁を体内に収めてゆくたびにその目的はより歪んだ形に強くなっていき、今では麗子の全身から男の汚濁をニオイまで全て取り除く、という形に昇華してしまっていた。
「はぉ……あむ、むちゅっ……ジュジュゥー……ズルズル……はむぅ……」
「ん……ふ……んんっ……」
 自分が部屋を出る時の為にも自分のコスチュームに精液が付着しないようにと始めは気を使っていたものの、次第にそれすらもどうでもよくなり、今では横たわる麗子の上に馬乗りになり汚辱に塗れた麗子の両頬をガッチリ両手で掴んで、唇や鼻、おでこに付着した白濁を舐め啜るひとみ。激しくなる一方のひとみの舐め奉仕、そして無意識に揺すりたてている腰の振動に、麗子はピクン、ピクンと時折反応を示すが、目を覚ますまでには至らず、それがますますひとみの行為に拍車をかける。
 麗子の顔と髪に付着していた精液をほぼ口内に収めた後、ひとみはゆっくりと上体を起こす。口内に大量にたまった飲み込みにくい粘液を、唾液でブチュブチュクチャクチャと口をゆすぐ事で粘度を下げ、胃に流し込んでゆく。歯の隙間や舌の裏側に絡みついた精液を舌をくねらせながらこそぎとってゆくその表情は、傍から見ればザーメン狂いの白痴そのものだ。
 やがて全てを飲み下すと、精液臭いゲップを思わず一つ漏らしてしまう。だがその行為に羞恥を感じる理性すらも今はなく、頭の中は麗子と精液の事で埋め尽くされている。
「麗子さん、いつものキレイな麗子さんに戻った……はむ、くちゅ……」
 麗子の頬に添えていた事により、すっかり精液が染み込み明るいオレンジがくすんだ橙色に変色してしまった手袋を填めた両手のひらを舌を伸ばしてベロベロと舐めしゃぶりながら、うっとりと麗子の美貌を見つめるひとみ。実際には精液の替わりにひとみの唾液でデロデロになっているのだが、今のひとみにとってそれは気にならないらしい。
 ふと、濡れた己の両手を見つめ、そして視線を左右に移す。自らの両手と同様麗子の両手もまた、純白の手袋が濁った色に変色するほど精液に塗れていた。
「たいへん。もっともっと、麗子さんをキレイにしなくっちゃ……ズズッ、んぐ、んくっ」
 両手に付着した精液も飲み下すと、麗子の両の手首をそれぞれ掴み、顔の近くに引き寄せる。手のひらも甲も、指の又まで白濁に濡れそぼった手。再び汚れる事も厭わず麗子の両手の甲に自らの手を添え、麗子の両手のひらで自分の頬を挟み、精液を塗りこめる様にゆっくりと手のひらを回していく。
「ああ……麗子さんのぬちょぬちょの手で、私のほっぺたが……ぐちょぐちょになっていくぅ……」
 悩ましい吐息を漏らしながら、自分の頬をタオル替わりに麗子の手にひらを拭き取るひとみ。一通り塗し終わると、自らの汚れた頬はそのままに、麗子の指先を見つめ、パクリと咥え込んだ。
「はむ、ぷちゅ……麗子さんの指……細くて長くて、きれいなゆび……んぷ、くむ……」
 うっとりと目を細め、陶酔したように麗子の指一本一本に濃厚な口奉仕を施すひとみ。布地の上からとはいえ関節の窪みや爪の境目に舌を押し付けねぶりとっていく様は、どう見てもフェラチオである。十本の指を全てしゃぶりつくしたひとみの興味は指の又にうつり、今度はクンニのようにべろりべろりと舐め上げていく。
 行為に没頭するひとみの耳には、麗子の静かな寝息と自らの奏でる淫らな咀嚼音しか入らない。それ故、背後で響いたカチャリという金属音にも気づくことはなく、口奉仕に耽り続ける。
 手の甲に何度も口付け精液を啜り取り、最後に自分の手のひらを再びねぶると、ようやく麗子の手から精液は拭い去られた。その代わりに顔と同じようにひとみの唾液でまみれていたが、それはむしろひとみに悦びを与える結果になる。
 ふと視線を下ろすと、麗子の胸の谷間に大きな精液溜まりができている。麗子自身の手コキによる大量の顔射と男達の乱暴な連続イラマチオで、重力に引っ張られ顔や口から大量に零れた精液だ。ひとみは四つん這いになり、当然のようにその泉に唇を寄せていく。ズルズルと精液を啜りながら小鼻をヒクヒクと動かせば、全身に塗り込められた雄臭の中に麗子本人の甘い体臭が香っているのが嗅ぎ取れる。香りを求めて麗子のコスチュームに鼻と口を押し付けると、顔に柔らかな感触が触れる。そのとろけるような弾力の正体は、麗子の豊かな二つの膨らみだった。いつしかひとみは麗子の胸の谷間の精液を啜りながら、顔を押し付けて体臭を嗅ぎ漁り、両の手でその豊かな膨らみを揉みしだいていた。
「ふあ……麗子さん……麗子さぁん……はむ、じゅる……ちゅうぅ……」
「んっ……ふぁっ……んふぅっ……」
 完全に目覚めていはいないものの、麗子の喘ぎはひとみの愛撫の激しさに比例し少しずつ大きくなる。しかしひとみの心は麗子の匂いと柔らかな感触に囚われ、その危険を察知する認識すらできない。コスチュームの上から、しっとりと柔らかな乳房の感触、ひとみの愛撫によりしこり始めた乳首のコリコリした感触を堪能するひとみ。
 胸の谷間の精液を啜り終えた頃には、コスチュームの上からでもわかるほど麗子の乳首はピンと屹立し、閉じられていた口はいつの間にか艶かしく開き熱い吐息を漏らしていた。
「麗子さぁん……キレイに、なりましたよぉ……」
 精液という毒酒にすっかり骨の髄まで悪酔いさせられ、いまだ意識の戻らぬ麗子に甘えてしなだれかかるひとみ。そして気付く。開かれた唇から漏れ出る麗子の吐息に含まれた、濃いオスの臭いに。
「そんな……まだダメなの。男達に汚されたニオイ、まだとれてくれないの」
 ひとみは愕然としてポツリと呟く。麗子の口には何十発もの精液が舌に喉奥に注がれ、口全体に馴染ませるようにぶちゃぶちゃと精液うがいまでさせられているのだ。体の表面を拭い取ったところで、体内に注ぎ込まれた精液まで消え去るわけもない。
「麗子さん……」
 何度も精液を飲み下して唾液までも粘り気が強くなってしまった自分の口内をゆっくり舌で嘗め回しながらひとみが呟く。
「麗子さんは私の憧れで……眩しいくらい綺麗で、でもすごく優しくて……だから……麗子さんは汚れちゃいけないんです……麗子さんの汚れは、私が全部吸い出しますから……」
 目を閉じた麗子に静かに囁き、麗子の首に手を回して唇を重ね、穢れを拭い去る為に舌を潜り込ませたのだった。


「ん……んんっ」
「はぁむ……ぴちゃ、ぷちゅ……んん……チュッ、クチュッ……チュルルッ……」
 心地よい感触に、麗子はいまだ夢の中にいるのだと思った。口の中を熱い何かが蠢き、甘い液体が流し込まれ満たされていく。鼻腔に満たされる、嗅ぎ慣れた生臭いオスのニオイに混じった、爽やかな香り。うっすらと目を開けると、目元を朱に染めた美少女の顔が至近距離にあった。
(……ひとみちゃん?)
 美少女は目を閉じたまま、一心不乱に麗子の舌を吸い、口中を舐めている。キスに没頭するあまり麗子が目を覚ましたことにも気付いていないらしい。
(どうして、私、ひとみちゃんとキス……そっか……夢、だよね……)
 かわいい後輩であり気にはかけてはいるものの、プライベートを共に過ごす機会もない為こんな濃厚なキスを交わす間柄になった覚えはない。それに、今の自分にはひとみとこんなに親密になる資格などないのだ。ならばこれは夢だと考えるのが妥当であろう。
 夢の中までも淫らに染め抜かれてしまっている自分に少し呆れながらも、夢であるがゆえに大胆に、ひとみの腰に手を回して濃厚な口付けを返す。
「! ……れ、麗子さ、むぐっ……ん、むふぅ……」
「ちゅむっ、ちゅばっ……ん、んく、こく……はぁ、んちゅ、ぷちゅっ……」
 驚きに目を見開き何事かを呟こうとしたひとみだったが、麗子のディープキスのお返しに、思考をやめて再びキスに没頭する。どうせ夢なのだから、余計な事は考えずに目の前の快楽に溺れていたい、その麗子の想いがひとみにも伝わったのだろうか、二人の間に言葉は入らず、ただ長い長いキスを繰り返すだけ。
 お互いの唾液を相手に塗りこめて行くような淫らなディープキスに没頭しながら、麗子は再びひとみの顔を見つめようと、ゆっくりと目を開く。とろけた表情でキスに溺れる愛しい美少女の顔。そして、視界の端に、黒い影を感じた。ひとみは気付いているのかいないのか、ただただ麗子を見つめてキスに溺れている。ひとみの舌を吸い甘噛みしながら、麗子は視線を横に滑らせる。そこには、
(あ……)
 麗子が決して抗う事のできない、『主』の姿がそこにあった。では、これは夢ではないのだろうか。驚きと混乱に動きを止める麗子に、ねだる様にして激しいキスを返すひとみ。美しき女性同士の濃厚なベーゼを、男はニヤニヤと笑みを浮かべて見下ろしている。そして、戸惑う麗子に向かって一つ大きく頷いた。その瞬間、男の望みを感じ取った麗子は、右手をひとみの頭に、左手を腰に回し、長い脚でひとみの両脚を絡めとり、ひとみを決して逃れられぬようにきつく抱きしめる。それを麗子からの強い求めと勘違いしたひとみは、嬉しそうに笑顔を浮かべて、同じように両手両脚を絡めてきた。
 ぶちゅぶちゅと淫らな汁音を響かせレズキスに耽る二人。傍らの男に目をやれば、満足そうに笑みを浮かべている。男がスッと屈んでも、大きな喜びに包まれたひとみの知覚には麗子しか捕らえる事ができなくなっているのか、まるで反応する事もなくキスに没頭している。
「んむっ!?」
 そんな全てを忘れて情欲に溺れていたひとみが、ビクンと大きく体を震わせた。男が、ひとみの首筋に注射器を突き立てたのだ。が、戸惑う暇すら与えぬように、より強くひとみを抱きすくめ濃厚なキスに引きずり込む麗子。薬液を全て注ぎ込まれ急速に意識が遠ざかっているひとみに詫びるように、麗子は唾液を溢れさせながらひとみの口内をねぶりまわす。
「んっんっ……むぱっ、ねちゅっ……ちゅちゅっ……くちゅ、ねぱぁ……」
「ん、ふぅっ……ふ、ん…………ふぁ……ぁ…………」
(……ごめんね、ひとみちゃん)
 麗子の長い舌に喉奥をくすぐられビクビクと体を震わせながら、ひとみの意識は闇に落ちたのだった。

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