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EVA・きっと沢山の冴えたやり方

・第二十話 瞬間心重ねて・初夜U   by 佐伯kouji 20030122
 注意:このパ−トは少し表現を緩やかにしていますがX指定です、18歳以下の方は全年齢版をお読みください。




シンジ達と一緒に食べる、ちょっとだけ豪勢な夕食・・・
美味しいよーっシンジーッと、アタシは涙を流しながら咀嚼し続ける・・・
アタシは、眠ってしまったママをネルフの病室に残したまま、ここで遅い夕食をいただいている・・・

つい最近、引越し祝いでシンジの料理を堪能したはずなんだけど・・・
あの赤い海の世界から帰ってきたアタシの記憶と、こちらでの記憶が
まだ、自分の中で整理されてないらしく、ずいぶん長い間、
シンジの料理なんて食べてないような気がする・・・

しかも、シンジ自らのドイツ料理・・・前の時は食べたこともない・・・

「シンジ、このアイントプフはいけるわ、
それにロッゲンブロート・・・これ、手に入れるのに苦労しなかった?」
「ああ、大丈夫、
東京第三デパートの食材売り場にあるのを見つけておいたんだ、アスカに喜んでも貰えて嬉しいよ」

アタシに向けてシンジが天使の笑みを浮かべ・・・
アタシはロッゲンブロートに薄切りのハムを乗せたまま、
心がその笑みの暖かさに蕩けるように動きを止める、幸せ・・・
他になんと言って説明したら良いのだろう・・・
それにアタシはどっぷり浸かって、身も心も溶けてしまいそうだった・・・

「何時もと言うわけには行かないけど、時々はドイツ料理出すからねアスカ、期待してね・・・」
「う・・・うん、シンジ・・・期待してるわ」

アタシはシンジの声に、辛うじて幸福の呪縛から抜け出し頷きを返す・・・
シンジ、赤い海の世界でのアンタの笑顔も素敵だったけど・・・
それ以上に威力を増した、今のアンタの笑顔はほとんど反則だわよ・・・

「・・・碇君・・・うふっ・・・うふふふふ・・・」
「お兄ちゃん・・・いいっ・・・さいこう・・・」

アタシはレイとアイカの方を見て、溜息をついた・・・
二人の赤い眼が、揃って逝ったまま帰ってきていない・・・
アタシはレイの潤んだ瞳を見て思った・・・ちょっと癪だけど、やっぱりレイの方がアタシより
恋人としての、格が上なのかもしれない・・・だって、アイツほどアタシにはシンジを想いつめれない・・・

アタシは、料理をかき込みながら、シンジを盗み見る・・・アイツ、アタシの事どう思ってるんだろう・・・

    ・
    ・
    ・

「レイ・・・そのシャンプーは止めなさい」
「・・・なぜ、アスカ?・・・ちゃんと同じシャンプーだわ・・・」

浴室の中で、レイの括れたウェストと、程よい膨らみを見せる胸の雪のように白い肌を湯気が隠す・・・
その赤い眼は、手に持ったダークグリーンの半透明なシャンプー容器のラベルを確認した・・・
こいつは、そういう奴だったわね・・・アタシは、ちょっとこめかみ押さえる・・・

「アンタ、それはトニックシャンプーでしょ、男用よ・・・そんなので洗うと髪が痛むわ」
「・・・そうなの?・・・」

レイの赤い眼が、ちょっと驚いたように、アタシの青い目を見返す・・・
湯船に浸かっていたアタシは、立ち上がるとレイの奴を手招いた・・・

「レイ、ちょっとこっちへ来なさい、ちゃんとした乙女の命の洗い方を教えて上げるから・・・」
「・・・命の洗い方?・・・」

レイの肩をつかむと、アタシに背を向けて風呂椅子に座らせる・・・アンタちょっと髪痛んで無い、レイ?

「レイ、いい、髪は女の命なの、だから念入りに、こっちの牛乳を主成分にしたシャンプーを使って、
汚れを落とした後、こっちのリンスで髪に必要な潤いをコントロールするのよ・・・
まあいいわ・・・今日は特別に、このアスカ様があんたの髪を洗って上げるから、感謝しなさいよ」
「・・・ありがとうアスカ・・・」

可愛い・・・アタシはレイの髪を洗いながら、彼女の姿を見つめる、内からにじみ出るような色気・・・
レイは明らかに、いまのアタシに無い物を獲得しつつある・・・
そして、きょう、アタシもそれを得る事が出来るかもしれない・・・今晩、アタシはシンジと・・・
意識すると、とたんにアタシの心臓がバクバクと音を立てて脈拍を上げる・・・

「・・・アスカ・・・大丈夫?・・・」
「あ、うん・・・心配しないでレイ・・・」

頭の上にシャンプーの泡をまとったまま、レイがアタシを振り返る・・・その姿は、どこと無く間抜けだ・・・
アタシは体を赤く上気させたまま、ちょっと胸を押さえてドキドキが過ぎ去るのを待つ・・・
何でシンジの事を思うだけで、アタシはこんなに胸が苦しいんだろう・・・依存なんかしてないはずなのに・・・

「・・・使徒モード化の影響で、一時的にホルモンバランスが崩れるから・・・
アスカの感情の起伏が激しく成ってる・・・でも大丈夫、一週間ぐらいで元に戻るわ・・・」
「レイ、アンタもこんな気分になったの?」

アタシの質問にレイは首を縦に振る、そうアンタも・・・

「・・・私は急に羞恥に目覚めたり、欲情したり、碇君に依存したり・・・」
「よ・・・欲情したの、レイがシンジに・・・」

アタシは目を丸くして、レイの言葉をさえぎる・・・レイは顔を (しゅ) に染めて、首を縦に振った・・・
あはは・・・アタシはちょっと虚ろな笑いを漏らしながら、シャワーのノズルを手にする・・・

「レイ目を瞑って・・・シャンプーを流すから」
「・・・うん・・・」

アタシは丹念にレイのシャンプーを流した後、
リンスして再び余分な分を流すために再びシャワーをかける・・・
レイの水に濡れた青い髪が透けるように綺麗だ、
アタシは思わずその一房を手にとって、手櫛で水を削る様に青い髪から切る・・・

「レイ、少し枝毛もあるわよ、短いからってブラッシングなんてしてない・・・
ひょっとしてアンタ、ブラッシングを知らないとか言わないでしょうね?・・・」
「・・・アスカ、フラッシングって?・・・」

アタシはそのまま、レイの背中へおぶさるようにうつ伏した・・・
レイと話してると、思わぬところで常識が無いのでほんとに疲れるわ・・・
まあ、シンジにサルベージされてからの、あの赤い海の世界での十数年は、アタシもレイも、
アストラルボディーと言う便利な物に宿ってたから、確かに風呂もトイレも必要なかったけどね・・・

「いい、今度教えて上げるわ、レイ・・・それより、アンタ欲情したって・・・」
「・・・私はベッドまで待ちきれずに、ここで碇君に私の最初を捧げたの・・・」

レイの奴、さらりと大胆な事をアタシに告白した・・・
頬をレイは薄く紅色に染める・・・だ、大胆な事をしたのね・・・アタシもつられて赤くなった・・・

「・・・私は、碇君をお風呂の中へ押し倒して・・・私が上になってやったの・・・」
「まるで、聞いてたら、アンタがシンジを襲ったみたいに聞こえるわね・・・それで良かった?」

レイは、アタシの恥ずかしい問いかけに、真赤になって俯いている・・・
そのしぐさが、何だかとても可愛い・・・

「・・・とても・・・気持ちよかった・・・」
「なるほどね、その後も一杯してもらったんでしょ、レイ!
そうでなきゃこんなにオッパイが育たないわよね・・・」

アタシは、つい無性に虐めたくなって、
背中越しにレイの胸を両手で包みこむと、ワサワサともみあげる・・・
レイの両の乳房の、しっとりと吸い付くような肌手触りと、皮下脂肪の揉みごごちがとても気持ちが良い・・・
アタシ、ストレートのはずなんだけど・・・
思わず勃起した乳首を、アタシは人差し指と親指の腹で嬲ってしまった・・・

「・・・アスカ、意地悪は止めて・・・それとも、私が先に今晩、碇君を求めても良いの?・・・」
「ご、ごめんレイ、そんな気は無いのよ・・・お願い、今夜はアタシとシンジの最初の夜にしたいの・・・」

アタシは慌てて、手を引っ込めながらレイに謝る・・・
でも、レイの眼はアタシを睨み付けて・・・
アタシはちょっと心細くなって、涙目になる・・・そして・・・
レイはクスクスと肩を震わせながら、笑い始めた・・・

「・・・もちろんそのつもりよ、アスカ・・・でも、貴方があんまり私を挑発するから・・・」
「そ、そうね・・・アタシは自分から、2号さんて言ったのにね・・・ちょっと、でしゃばりだったかもしれないわ」

アタシはしゅんとして、小さくなって反省した・・・でも、レイの奴は首を横に振る・・・

「・・・違うのアスカ・・・言ったでしょ、碇君はまとめて愛してくれるからって・・・
だから碇君は、本妻も2号も関係なく同じように貴方をちゃんと愛してくれる・・・
でも、私達はその愛の全てを・・・碇君を独占する事は出来無いの・・・
あの人の愛は尽きないわ・・・それでも、私達がそれを信じられなくなったら、愛を受け取れなくなる・・・」
「レイの言いたいのは、シンジは変わらないけど、アタシ達がシンジを信じられなくなるって事なの?」

アタシの言葉に、レイは首を縦に振る・・・
シンジの愛は、常にアタシ達に注がれていても、倒れたアンテナのように心の持ち方で、
アタシ達はそれが受け取れなくなる・・・
アイツはそんな怖い事を、アタシに言いたいんだというのが、やっと自分で分かった・・・
顔面から血が引いていく音が、アタシの耳に聞こえるようだ・・・レイの奴、そんな事まで考えて・・・

コイツに、アタシが勝てないはずだ・・・
アタシはそこまで深く考えた事がない、レイはそこまでシンジの事を思ってるって事だ・・・

「・・・アイカと碇君はプラトニックな関係・・・でも、ヒカリやマナはどうなるか分からないわ・・・」
「シンジとアイカに肉体関係が無いのは分かるわ、
でも、ヒカリは ジャージ(鈴原トウジ) に気があるんじゃ無いの? それに、もうマナが来る気配が有るの?」

そう言って、はっとアタシは気が付いた・・・ここは前の世界じゃない・・・

「・・・そう、アスカも気が付いたみたいね・・・ここのヒカリは、たぶん碇君に気があるわ・・・」
「そうだったわ、このアタシもそう思っていたのよ・・・
記憶が前とごちゃ混ぜになってて、混乱してるのね、きっと」

アタシは頭を掻いた・・・
ああ、このまま行くとヒカリを入れて4Pになるのかしら、なんか趣味じゃないわね・・・

「・・・マナの方は、どうなるか分からないの・・・少なくとも、戦自のトライデント計画は、
碇君の情報を使って、碇司令が潰したから、前と同じ事になるとはとても思えないわ・・・」
「まあ、アタシとしては、あのマナって奴に合わないで済むなら、そう願いたいわね・・・」

だって、あのマナって奴に、アタシは良い想い出なんかないもの・・・
シンジに、むやみやたらとなれなれしく近づくあいつ・・・
檻に入れられるアイツ・・・Nの業火の中へと、トライデントと一緒に消えて行くアイツ・・・
レイの奴も、マナの事をちょっと思い出したんだろう、アイツの赤い眼がちょっとだけ細められる・・・

「でも、マナに限らないけど、碇君は自分を求める者を拒まないと思う・・・その覚悟は必要だわ」
「そうね・・・それにアタシ達は、そんなシンジに引かれたんだし・・・」

アタシはレイの言葉に、悩みながらも返事をした・・・
そう、アタシには覚悟が足りないのかもしれない・・・
何であんなに大変な奴に、アタシもレイも惚れちゃったんだろう・・・
確かに、前の時も気になる奴だったけど・・・
きっと、あの赤い海からサルベージされた時のシンジの笑顔・・・
あれに引かれたんだろうな・・・アタシ達・・・

それに、こっちのアタシのだぶった記憶が自分に語りかける・・・
空母(オーバー・ザ・レインボー) の甲板で、始めて合った、あいつの笑顔を見た時・・・
心の底で、アイツにこっちのアタシが無意識に引かれていた事を・・・
アタシは、目の前のレイがシンジに抱かれるのを許せる・・・
いや、好ましくさえ感じられる・・・なら、他の女達をも愛でるシンジでさえ許容出来るかも知れない・・・

ちがう、許容しなくちゃいけないんだ・・・
シンジを愛し続けるためには・・・優しすぎるアイツに、誰かを選ぶなんて出来ないんだから・・・
そして、シンジが誰かを選んでしまったら、
それはアタシ達が愛するシンジで無くなってしまうと言う事なのだから・・・

「こうして考えて見ると、シンジって残酷な奴ね・・・まるで、神様に片思いする気分だわ・・・
あの子・・・ヒカリも、シンジと付き合うようになれば、アタシ達と同じ気分を味わう事になるのかしらね・・・」
「・・・おそらく、そうなるわ・・・でも、それは仕方ないこと・・・惚れるのは私達、女の特権だから・・・」

レイの奴が、アタシに貴方は大丈夫?と目で笑う・・・
アタシは唇をニヤリとゆがめ、目でフフンと笑い返した・・・
独り占めできないからって、丸ごとあんたに譲って上げるほど、アタシは諦めが良くはないのよ、レイ・・・
笑ってたアタシの目が、レイの白い胸の谷間に釘付けになる・・・緩やかな胸の谷間に、薄く紫の跡が・・・

「レイ・・・それって・・・」
「・・・碇君に頼んだの・・・これは、私と碇君との契約の証しなの・・・」

レイは、胸の谷間の赤い跡を、その白く細い指で、いとおしげに撫ぜる・・・
その艶っぽい姿に、アタシはぞっとするほどの妖しい美しさを見た・・・
欲しい・・・アタシにも、シンジとの契約の証しが・・・
アタシの青い瞳に、欲望の光を見てレイの奴が微笑む・・・

「・・・アスカ・・・先に上がるわね・・・」
「あ・・・ちょっと待ってレイ・・・」

レイはざぶっと手桶でお湯をかぶると、アタシにニコリと意味ありげな笑顔を残して風呂場を出る・・・
アタシは、まだ自分が髪を洗って無かった事に気がついて、慌てて風呂桶から上がった・・・

「ああっ・・・しまった、レイにシンジを取られちゃう・・・
でも、始めての夜だから綺麗に磨き上げたいし・・・くっーっ!アタシはどうすれば良いのよっ・・・」

アタシは小言を呟きながらも、手を休める事も無く全身をくまなく綺麗に洗う・・・
ああ、アタシはシンジと今夜・・・くううっ・・・シンジっ!お願い、レイなんかに構わずに待っててね・・・

    ・
    ・
    ・

アタシは赤いバスロープだけを羽織って、シンジの部屋の前に立つ・・・
そして思わず、中の音をうかがう・・・
くううぅ、なさけない・・・でも、良かった中はひっそりしている・・・レイの奴、我慢してくれたのね・・・
中からアイツの喘ぎ声が聞こえたら、アタシはどうしようかと・・・
しかし、もしそうだったら、アタシどうしたんだろう・・・

アタシは、取り止めない事を考えながら、シンジの部屋のドアを開ける・・・
光の消された部屋には、カーテンの間から月光が漏れ、それが常夜灯の光を打ち消して、
シンジ達の影をカーペットへ、その青い光で描きだしていた・・・

上半身を起こしてベッドにたたずむシンジの横には、
蒼い髪を月の光にさらすレイが、寄りかかるように寝そべっている・・・
レイは夜の闇と月の光だけをまとった全裸のままだ・・・
その、完璧な一枚絵のような情景に、アタシはちょっと見とれてたたずむ・・・
レイの真赤な舌が淫らに自分の唇をなめる・・・
アタシはそれを見て、その妖しさに背筋にぞくっと震えが走った・・・

「・・・いらっしゃいアスカ・・・碇君が待ちくたびれてしまうわ・・・」

アタシはレイの言葉に目を細めてクスリと笑うと、羽織ったバスロープを床へと落とした・・・
年に似合わない、アタシのしっとりと湯気をまとった豊かな胸と、お尻がプルンと揺れ・・・
アタシ自慢の、朱金の髪から垂れた水滴がその上を伝う・・・アタシはシンジに、ニコリと微笑み掛ける・・・

「お待たせ・・・シンジっ・・・」

猫のように足音を立てずに、
アタシはシンジのダブルベッドへと歩み寄ると、シンジの唇に自分の唇を重ねる・・・
シンジはアタシの頭を抱えるようにして、ディープなキスでアタシを蕩かす・・・
アタシはキスをされたまま、アイツの上へ乗りかかり、アタシの自重に潰れた胸からシンジへと、
ダイレクトに早鐘のようなアタシの心臓の鼓動が伝わっていく・・・
ああ・・・こういうのを、蕩けて行くような快感と言うんだろうか?・・・
だめっ!シンジっ、アタシ、このままどうにかなっちゃう・・・

「ぷふぁっ!・・・シ・ン・ジ・っ・・・」
「可愛いよ・・・アスカ・・・」

シンジの甘い言葉が、アタシの意識を掻き回す・・・
アタシはレイと違う、シンジとの関係も、もっと冷静にドライに出来ると思ってたのに・・・
あいつの甘い言葉が、アタシを蕩かす・・・
アタシは、レイみたいに依存しないと思ったから、2号さんで良いって言ったのに・・・
これじゃあ本妻をレイに譲ったのを、アタシは後悔してしまいそうだ・・・
アストラルボデイでは、けっして得られないリアルなシンジの感覚に、アタシは酔ってしまいそうだ・・・

「レイ・・・アタシ・・・」
「・・・本妻は譲れないわアスカ・・・でも、今晩は楽しんでね、私も手を貸すから・・・」

くううっ、何も言ってないのにレイの意地悪・・・でも、なんでわかるんだろう・・・
なんだか、自分の体に力が入らない・・・最初ぐらい、アタシが主導権を握ろうと思ったのに・・・
レイの奴がアタシに妖艶に微笑み、シンジに目配せする・・・何よレイ、その目配せは・・・

「・・・碇君、アスカはもう、感じすぎて動けないみたい・・・」
「な・・・なに言ってんのよアンタ・・・アタシはちゃんと・・・」

アタシは起き上がろうとして腕に力を込め様とするが入らない・・・何なのよこれは・・・
今夜は、アタシの記念すべきシンジとの初夜なのよ・・・それが、何でアタシは動けないのよ・・・
アタシの頬を、悔し涙が伝う・・・アタシは、シンジの上でマグロみたいに横たわったままだ・・・

「レイ・・・アンタ、アタシに一服盛った?・・・」
「・・・アスカ酷いわ・・・」

アタシは、レイの眼に非難の光が宿るのを見た、
それに微かだが頬も膨らんでいる・・・わ、悪かったわレイ、疑って・・・
シンジがアタシの胴に、腕を回して抱き締める・・・はあっ、気持ち良いよシンジっ・・・・

「使徒化の後遺症かな・・・」
「アンタね、なんでも使徒化の後遺症で済ます気!
アタシはどうなるのよ、せっかくシンジにアタシの始めてを上げられると思ったのに・・・」

シンジが平然と”使徒化の後遺症”なんて言うから、アタシはちょっと切れ気味にアイツに泣き言を叫ぶ・・・
だって、ここまで来てアタシはどうすれば良いのよ、アタシは下腹部から湧き上がるような、
熱いたぎりに身を焦がしながら、シンジの奴を睨み付けた・・・
シンジは、アタシの頬の涙の後を舌先でなどる・・・
そのしぐさにアタシは、なぜか湧き上がる気持ちよさに溜息を漏らした・・・

「アスカ・・・アスカの始めては、僕が主導しても良いかな・・・」
「し・・・仕方ないじゃない、あ、・・・アタシが動けないんだから、し・・・シンジの好きにすれば良いわよ」

アタシは、シンジの優しい眼から目線をそらして、突き放す様に呟く・・・アタシの頬がちょっと赤くなる・・・
あーあ、今晩は、シンジとあんな事や、こんな事をしようと思ってたのに・・・ぜんぶぱぁか・・・
アタシも、レイみたいに激しくシンジを求めたかったのに・・・
いったい、アタシの体はどしちゃったんだろう・・・感じすぎて動けないなんて、始めての体験だ・・・

「うん、じゃあ好きにさせてもらうよアスカ」

シンジは、だらりと力の抜けたアタシを仰向けに優しくベッドへと横たえる・・・
そしてレイの方を見てアイコンタクトする・・・なんでレイなのよ、シンジ・・・

「レイ・・・手伝ってくれるね」
「・・・碇君・・・喜んで・・・」
「な、なんでレイに手伝ってもらうのよ、シンジっ!」

シンジの奴が、ニヤッと笑ってアタシの両の太腿に手を這わせる・・・

「何故って、アスカ・・・
僕には、手が二本しかないからだよ・・・アスカも、痛いより気持ち良い方が良いよね?」
「だからって、レイに何をさせる気よシンジ!」

シンジがレイとチラッと目線を合わせる・・・そして二人は、クスリと笑いを漏らす・・・
何なのよアンタ達・・・ちょっと、二人してユニゾンして笑われると、気味悪いわよ・・・

「アスカがちょっとだけ、五月蝿いと思わないかい?レイ」
「・・・くすくす・・・そうね碇君・・・」

レイがアタシの頬を、両の手の平で挟み込み、クスクス笑いながら、アタシの青い眼を覗きこむ・・・

「レイ、何をする気なの?・・・」
「・・・くすくす・・・今から、こ五月蝿いアスカを黙らせるの・・・」

レイの赤い眼がアタシに迫り・・・レイの口が、アタシの口を塞ぐ・・・
やだっ、レイの舌が入ってくるっ・・・
確かにアンタは大好きな戦友で、同じシンジを廻っての好敵手だけど・・・
アタシはノーマルなのよ、レイっ・・・
だからアタシを誘惑しないでっ・・・アタシの口内を、レイの舌が蹂躙する・・・

「うんんっ・・・うぐっ・・・んんっう・・・」

シンジの手がアタシの下腹部を這い廻り、アタシの快楽のつぼを刺激する・・・
そのたびに、アタシの体が引きつるように跳ねる・・・
上半身を弄るレイの手は、ゆっくりとまるでマッサージするように、アタシの肌に吸い付いてはがれない・・・
そしてジワリと確実に、アタシの中の淫らな悦楽を引き出していく・・・
レイとシンジ、お互いを補完する静と動の動き・・・はぁ、悔しいけど二人のコンビネーションは完璧だ・・・

「くううっ・・・ん・・・んんんんっ・・・ん〜〜〜〜〜っ」

アタシは処女のまま、シンジ達に二度三度と絶頂を味あわされる・・・
アタシが溶けて行く・・・ああ、LCLの赤い海の中は確かこんな感じだった・・・
自分がだんだん無くなって行くような、心地よい感じ・・・その中で、アタシは下腹部に違和感を感じる・・・

「アスカ・・・行くよ・・・」
「はぅっ・・・きてっ・・・シンジッ・・・」

レイの唇が、唾液の糸を紡ぎながらアタシからはなれる・・・アタシは大きな溜息をついた・・・
シンジのたくましい物が、アタシのじっとりと濡れたあそこへあてがわられる・・・
アイツは静かに、アタシへいたわる様に呟き掛けた・・・
アタシは、今更と内心思ったが・・・それでも、何だか嬉しくて、思わず恥ずかしい言葉を口走る・・・
きっとアタシは明日の昼ごろには、この言葉を思い出して、恥ずかしさに頬を紅く染めるだろう・・・

「はぁうっんっ・・・くはっ・・・」

シンジの物が、アタシの中へと入ってくる・・・んんっ・・・思ったほど痛くない・・・
ちょっとだけ痛かったけど、アタシのそれは激しい訓練で半ば破け掛けてたのだろうか?・・・
あっさりシンジの物が、それを越えて子宮口をノックする・・・はぁ、シンジをアタシの中に感じる・・・

「んんっ・・・はうっ・・・シンジ・・・」

アタシの体は、シンジの与えてくれる快楽に、弓のように仰け反る・・・
体が・・・アタシの体が、シンジを求めているんだ、シンジは優しく、
アタシに負担を掛けないように、ゆっくりと淫肉を掻き分けるように動く・・・

「はあっ・・・んっ・・・うくっ・・・はああ・・・」

そして、レイがアタシの苦痛を少しでも和らげようとして、舌と指でアタシの胸を弄る・・・
アタシは、シンジ達に愛でられる楽器のように、透き通った淫猥な喘ぎを漏らし続けた・・・

「はうっ・・・はぁ、だめ・・・いくっ、いっちゃうううっ!シンジーーーーーっっ!」
「くうぅっ・・・アスカ!」

アタシは思わず、大きな声で歓喜の悲鳴を上げる・・・
アイカちゃんが起きたらなんて、もうその時は全然考なかった・・・
そしてシンジも、アタシが逝く時の子宮の脈動に、こらえ切れずにアタシの中にその性を放つ・・・
アタシの下腹部の奥底を、暖かい物が脈打ちながら満たしていく・・・

「シンジ・・・ありがとう・・・」

アタシは、シンジに聞こえないぐらいの小さい声で呟き・・・アタシの頬を、自分の熱い涙が伝う・・・
シンジの全ては、アタシの物にならないけれど・・・少なくとも、これでアタシは、シンジの物になれた・・・

    ・
    ・
    ・

クオーターならでわの曲線を描く、
アタシの黄金率のプロポーションを、少しだけ冷たいシャワーが流れ落ちる・・・
アタシは、目の前の湯気に曇りそうになる鏡を見て、とっても幸せそうに微笑んだ・・・
鏡に写る、アタシの白い双球・・・
歳に似合わないほどの、ナイスな乳房の谷間にレイと同じように、シンジの契約の印が刻まれている・・・

「うふっ・・・うふふふっ・・・」

いまだ赤みを残してるキスの跡を、細い白い指がなぞる・・・
思わず、アタシは低い笑いを漏らしてしまった・・・
そして、アタシの指はそのまま白い乳房を這い上がり、薄桃色の先端をなぞる・・・
シンジに吸われたアタシの乳首・・・

「はんっ・・・」

シンジに愛撫されたアタシのおへそ・・・
そして、肌の上を彷徨うアタシの指は、お湯になびく朱金の飾毛の中へともぐりこむ・・・
アタシが昨晩シンジへ捧げた・・・
アタシのバージン・・・アタシの指は、肉ひだに半ば隠れていた肉芽を探り出す・・・

「くふっ・・・はうっ・・・」

アタシは繊細な指を一本、二本と秘肉の襞の中へと沈めて行く・・・そして、親指の平で肉芽を責める・・・
はあっ、何だか自分の指がシンジの物のように感じて、あの時を思い出す・・・

「はぁぁっ・・・シンジッ・・・」

いくっ・・・もう少しで・・・アタシは指を激しく蠢かせる・・・い、良いっ・・・シンジッ・・・
アタシが達しようとした時、不意に浴室のドアがノックされる・・・

「・・・アスカ、反芻はそれまでにして・・・早く食べないと学校に遅れるわ・・・」
「・・・・わ、分かったわよレイ・・・」

はーっ、もう少しで逝けたのに・・・レイッたら・・・やっぱり本妻は、2号さんの天敵なのかしら・・・
アタシは、大きな溜息をつくと、
もう一度シャワーを丹念に浴びて、自分のあそこから流れ出た熱い滴りを洗い流した・・・





To Be Continued...



-後書-


アイントプフ = あり合わせの肉や野菜の煮込み
ロッゲンブロート = サワー菌を使って時間をかけて発酵させるため、独特の酸味のある黒パン

なんかずいぶん時間ばかりかかっちゃいました・・・
今年最初のスランプ、しかしまだ年が変わって一月も経ってないのに・・・
前途多難です・・・しかし、アスカは上になってがんがん責める予定だったのに・・・
何故にマグロ状態・・・うーん、細かいところは行き当たりばったりに書いてるからな・・・(滝汗)
新年早々、私めの駄文にお付き合いいただいて、読者の皆様まことに申し訳ありませんです(反省)


ご注意!:新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAXの作品です。


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